Content Search Service アプリケーションを作成および設定する (FAST Search Server 2010 for SharePoint)

 

適用先: FAST Search Server 2010

トピックの最終更新日: 2011-09-06

Microsoft SharePoint Server 2010 に統合されたインデックス コネクタを使用してコンテンツをクロールするには、FAST Search Content Search Service アプリケーション (Content SSA) を準備する必要があります。Content SSA はコンテンツをクロールし、それを FAST Search Server 2010 for SharePoint のバックエンドにフィードします。

Content SSA を作成した後、コンテンツ ソースを追加して Content SSA でのクロールを設定する前に、FAST Search Server 2010 for SharePoint と Microsoft SharePoint Server 2010 の間の SSL 通信を有効にする必要があります。この手順は必須です。SSL 通信を有効にしないと、FAST Search Server 2010 for SharePoint にコンテンツをフィードすることはできません。

この記事の内容

  • Content SSA を作成および設定する

  • SSL 対応通信を構成する

  • コンテンツ ソースを追加する

Content SSA を作成および設定する

重要

SharePoint 2010 Administration (SPAdminV4) と呼ばれる Windows サービスが Microsoft SharePoint Server で実行されていることを確認します。停止している場合は、サービスを開始する必要があります。

install_info.txt ファイルには、Content SSA の構成に役立つ情報が含まれています。このファイルは、管理サーバーまたは単一サーバーの <FASTSearchFolder> (FAST Search Server 2010 for SharePoint がインストールされているフォルダーで、たとえば C:\FASTSearch) の直下にあります。

  1. SharePoint Server 2010 のサーバーの全体管理のホーム ページで、[アプリケーション構成の管理]、[サービス アプリケーションの管理] の順にクリックします。

  2. [サービス アプリケーションの管理] ページで、[新規]、[Search Service アプリケーション] の順にクリックします。

  3. [新しい Search Service アプリケーションの作成] ページの [名前] セクションに、サービス アプリケーションの一意の名前を入力します。

    例: FASTContent

  4. [FAST Service アプリケーション] セクションで、[FAST Search コネクタ] を選択します。

  5. [Search Service アカウント] を設定します。

    Search Service アカウントは、すべての Search Service で同じである点に注意してください。このアカウントを既定値以外の値に設定すると、すべての Search Service が影響を受けます。

    後で Search Service アカウントを変更する場合は、サーバーの全体管理のホームページに移動し、[セキュリティ]、[サービス アカウントの構成] の順にクリックして、[Windows サービス - SharePoint Server Search] を実行するユーザーを変更します。

    既定では、Search Service アカウントで指定されたユーザーがクロールされるコンテンツ ソースへのアクセスに使用されます。特定のコンテンツ ソースを他のユーザーにクロールさせる必要がある場合は、そのコンテンツ ソースのクロール ルールでそのユーザーを指定できます。

  6. [Search Administration Web Service のアプリケーション プール] セクションの [既存のアプリケーション プールを使用する] の下で既存のアプリケーション プールを選択するか、[新しいアプリケーション プールを作成する] を選択して、そのアプリケーション プールに一意の名前を付けます。例: FAST_Content_App_Pool

    新しいアプリケーション プールを作成する場合は、セキュリティ アカウントを選択します。

    このセキュリティ アカウントは、管理 Web サービス用のアプリケーション プールの実行に使用されます。管理者は、このサービスを通じて、クロールの開始、クロール ルールの作成など、すべての検索管理作業を指示します。

  7. [コンテンツの配信元] セクションと [コンテンツ コレクション名] セクションで、FAST Search Server 2010 for SharePoint がインストールされているシステムの接続情報を入力します。install_info.txt ファイルを使用して、コンテンツの配信元の場所を参照します。

    重要

    既定の FAST Search Server 2010 for SharePoint のコンテンツ コレクション名は sp です。

    例:

    • [コンテンツの配信元]: fastsearch1.contoso.com:13391

      複数のコンテンツの配信元がある場合は、セミコロンで区切ります。

    • [コンテンツ コレクション名]: sp

  8. [OK] をクリックします。終了するまで時間がかかることがあります。

    終了すると、新しい Content SSA が作成されたことを確認するメッセージが表示されます。作成した Content SSA がサービス アプリケーションのリストに追加されます。

    注意

    Content SSA の作成が失敗した場合は、Content SSA とアプリケーション プールの新しい一意の名前を入力する必要があります。そうしないと、作成が再び失敗します。その場合は、すべてのデータを再び入力する必要があります。

これで Content SSA が作成されました。コンテンツを FAST Search Server 2010 for SharePoint にフィードするには、Microsoft SharePoint Server 2010 と FAST Search Server 2010 for SharePoint の間の SSL 対応通信を構成する必要があります。「SSL 対応通信を構成する」の手順に進みます。

SSL 対応通信を構成する

警告

SSL 対応通信の構成は必須です。

SharePoint Server 2010 から FAST Search Server 2010 for SharePoint にコンテンツをフィードするには、SSL (Secure Sockets Layer) 通信が必要です。安全な通信を有効にするために、FAST Search Server 2010 for SharePoint の SSL 証明書を使用するように Content SSA を構成します。FAST Search Server 2010 for SharePoint は、セットアップ後の構成中に自己署名証明書を生成します。このセクションでは、この証明書を使用して、自己署名証明書を使用する SSL 通信を有効にする方法を説明します。運用環境では、適切な証明機関が発行した証明書を使用することをお勧めします。詳しい手順については、「証明書を管理する (FAST Search Server 2010 for SharePoint)」を参照してください。

Content SSA クロール コンポーネントを実行する SharePoint Server 2010 サーバーと FAST Search Server 2010 for SharePoint のバックエンドの間の SSL 通信を有効にするには、以下の手順を少なくとも 1 回実行する必要があります。使用環境に Content SSA クロール コンポーネントを実行している他の SharePoint Server 2010 サーバーがある場合は、それらのサーバーで SSL 通信を有効にするための追加の手順を実行する必要があります。詳細については、「Content SSA の複数サーバーの展開 (FAST Search Server 2010 for SharePoint)」を参照してください。

重要

この手順では、機密情報をコピーする必要があります。証明書情報の機密性が保たれていることを確認してください。

  1. securefastsearchconnector.ps1 スクリプトを FAST Search Server 2010 for SharePoint 管理サーバーから SharePoint Server 2010 サーバーにコピーします。securefastsearchconnector.ps1 スクリプトは、<FASTSearchFolder> の installer\scripts\ にあります。

  2. 証明書ファイル FASTSearchCert.pfx を FAST Search Server 2010 for SharePoint 管理サーバーから SharePoint Server 2010 サーバーにコピーします。この証明書ファイルは、<FASTSearchFolder> の data\data_security\cert\ にあります。

  3. SharePoint Server 2010 サーバーで [管理者として実行] オプションを指定して Microsoft SharePoint 2010 管理シェルを開きます。

    securefastsearchconnector.ps1 スクリプトをコピーしたディレクトリに移動し、必要なパラメーターを使用環境に適した値に変更してスクリプトを実行します。ドメイン名とユーザー名には、SharePoint Server Search 14 (OSearch14) サービスを実行しているユーザーの詳細情報を反映させる必要があります。

    .\SecureFASTSearchConnector.ps1 –certPath "path of the certificate\certificatename.pfx" –ssaName "name of your content SSA" –username “domain\username”

    証明書のパスワードを入力するように求められたら、FAST Search Server 2010 for SharePoint のセットアップ後の構成を実行したときに設定した証明書のパスワードを入力します。

    重要

    スクリプトは FAST Search Server 2010 for SharePoint との接続を確認します。したがって、このスクリプトを実行する前に、FAST Search Server 2010 for SharePoint ファーム内のすべてのサーバーが実行されていることを確認してください。

これで SSL 通信を使用するように Content SSA が構成されました。次は、少なくとも 1 つのコンテンツ ソースを Content SSA に追加してインストールを検証する必要があります。「コンテンツ ソースを追加する」の手順に進みます。

コンテンツ ソースを追加する

ここでは、コンテンツ ソースを FAST Search Content SSA に追加する手順について説明します。

コンテンツ ソースは、クロールするコンテンツの種類、クロールする URL、およびクロールする深さとタイミングを指定するために使用できる一連のオプションです。クロールを行うには、事前に少なくとも 1 つのコンテンツ ソースを作成する必要があります。

統合されたインデックス コネクタを使用して FAST Search Server 2010 for SharePoint のコンテンツ コレクションにコンテンツをフィードするには、少なくとも 1 つのコンテンツ ソースを FAST Search Content SSA に追加する必要があります。既定のコンテンツ コレクションの名前は sp です。

FAST Search Content SSA は最大で 500 のコンテンツ ソースを持つことができ、各コンテンツ ソースの構成は異なっていてもかまいません。

注意

1 つ以上の FAST Search Server 2010 for SharePoint 固有のインデックス コネクタ、つまり FAST Search Web クローラー、FAST Search データベース コネクタ、および FAST Search Lotus Notes コネクタを展開するときは、FAST Search Content SSA を構成してコンテンツ ソースをセットアップする必要はありません。これらのコネクタを使用する場合は、異なる構成手順を完了する必要があります。

FAST Search Server 2010 for SharePoint が適切にインストールされたことを検証するには、小さなコンテンツ ソースを Content SSA に追加して、フル クロールを開始することをお勧めします。たとえば、ファイル共有の 1 つのフォルダー、または 1 つの Web サイトを追加できます。

[コンテンツ ソースの管理] ページに移動する

  1. この手順を実行しているユーザー アカウントが FAST Search Content Search Service アプリケーションのサービス アプリケーション管理者であることを確認します。

  2. サーバーの全体管理の [アプリケーション構成の管理] セクションで、[サービス アプリケーションの管理] をクリックします。

  3. [サービス アプリケーションの管理] ページで、[FAST Search Content Search Service アプリケーション] をクリックします。

  4. [検索管理] ページの [クロール中] セクションで、[コンテンツ ソース] をクリックします。

コンテンツ ソースを作成するには

  1. [コンテンツ ソースの管理] ページで、[新しいコンテンツ ソース] をクリックします。

  2. [コンテンツ ソースの追加] ページの [名前] セクションで、[名前] ボックスに新しいコンテンツ ソースの名前を入力します。

  3. [コンテンツ ソースの種類] セクションで、クロールするコンテンツの種類を選択します。小さなコンテンツ ソースを選択して、インストールを検証することをお勧めします。インストールの完了後に、他のコンテンツ ソースを追加したり、そのコンテンツ ソースを編集または削除したりできます。

    警告

    1 つのコンテンツ ソースにつき 1 種類のコンテンツしかクロールできません。つまり、SharePoint サイトの URL が含まれたコンテンツ ソースと、それとは別のファイル共有の URL が含まれたコンテンツ ソースは作成できますが、SharePoint サイトとファイル共有の両方への URL が含まれた 1 つのコンテンツ ソースを作成することはできません。

  4. [開始アドレス] セクションの [以下に開始アドレスを入力してください (1 行に 1 アドレス)] ボックスに、クロールを開始する URL を入力します。

  5. [クロール設定] セクションで、必要なクロール動作を選択します。

  6. フル クロールのスケジュールを指定するには、[クロールのスケジュール] セクションの [フル クロール] ボックスの一覧で定義済みのスケジュールを選択します。フル クロールでは、コンテンツの変更の有無に関係なく、コンテンツ ソースで指定されたすべてのコンテンツがクロールされます。フル クロールのスケジュールを定義するには、[スケジュールの作成] をクリックします。

    増分クロールのスケジュールを指定するには、[増分クロール] ボックスの一覧で定義済みのスケジュールを選択します。増分クロールを実行すると、コンテンツ ソースで指定されたコンテンツのうち、前回のクロール以降に変更されたコンテンツがクロールされます。スケジュールを定義するには、[スケジュールの作成] をクリックします。[スケジュールの編集] をクリックすることで、定義済みのスケジュールを変更できます。

    ヒント

    追加のクロールをスケジュールする前に、手動で開始されたフル クロールの周期を完了することをお勧めします。そうすれば、スケジュールされる増分クロール間の時間がフル クロールの実行に必要な時間より短くなることはありません。

  7. このコンテンツ ソースに優先度を付けるには、[コンテンツ ソースの優先度] セクションの [優先度] ボックスの一覧で [標準] または [] を選択します。

  8. フル クロールをすぐに開始するには、[フル クロールの開始] セクションで、[このコンテンツ ソースのフル クロールを開始] チェック ボックスをオンにしてから、[OK] をクリックします。

次の手順

これで Content SSA の設定、SSL 通信の有効化、Content SSA へのコンテンツ ソースの追加が完了しました。

クロールされたコンテンツに対してクエリを実行するには、FAST Search Query SSA を作成し、手順に従って SharePoint Server からのクエリを有効にします。「Query Search Service アプリケーションを作成してセット アップする (FAST Search Server 2010 for SharePoint)」に進んでください。

See Also

Concepts

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