データ定義要素

CAML (Collaborative Application Markup Language) には、主要な要素の種類が 2 つあります。1 つはページのレンダリングに関する要素、もう 1 つはフィールドのレンダリングとスキーマ定義に関する要素です。CAML フィールド レンダリング要素は、個別のフィールド値をレンダリングする際に使用されます。これはフィールド型の定義で使用できますが、多くの場合 \\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\TEMPLATES\XML に置かれている FldTypes.xml で使用されます。

フィールドのレンダリングとスキーマ定義

フィールドとは、ユーザーがリストに追加できる列または情報属性です。Windows SharePoint Services に基づく Web サイト上の各リストには、データベースに保存されているメタデータが含まれます。スキーマの形式は、次に示すような XML 構造になります。

<Fields>
  <Field Type="Counter" Name="ID"/>
  ...other field definitions...
</Fields>

さまざまな種類のフィールドの実装を簡略化し、さまざまなフィールドをレンダリングする際の柔軟性を高めるために、FldTypes.xml に各フィールド型のレンダリングと動作に関する情報が含まれています。Field 要素により、対象のフィールドのデータ型に応じて異なる HTML が表示されます。FldTypes.xml には、各種類のフィールドに応じたデータ型とレンダリング パターンが定義されています。次の表に、このファイルで使用されるスキーマを示します。

名前

データ型

説明

Column2Suffix

Text

ColumnName から ColumnName2 を派生させる (URL などの 2 列のフィールドの場合) ために基本の列名に追加されるテキストが含まれます。

DisplayPattern

Note

ビュー表示モードまたはフォーム表示モードでフィールドをレンダリングするための HTML テンプレートが含まれます。

EditPattern

Note

フィールドの編集に使用される編集フォーム コントロールを生成するための HTML テンプレートが含まれます。

HeaderPattern

Note

テーブル ビューの列のヘッダーを表示するための HTML テンプレートが含まれます。

InternalType

Text

Windows SharePoint Services データベースのデータをレンダリングするときの Column 要素の動作と、データベースにデータをポストする方法を指定します。Text、Note、Number、Currency、Integer、Boolean、DateTime、Threading、Lookup、Choice、URL、Counter、DisplayOnly のいずれかの値を指定できます。フィールド型が DisplayOnly の場合、そのフィールドの保存先がないことに注意してください。

Name

Text

このフィールドには、Field 要素の Type 属性 (<Field Type="Name"/>) で参照される内部データ型の名前が含まれます。名前の例は、Text、Note、Number などです。

NewPattern

Note

フィールドの初期値の編集に使用される新規作成フォームを生成するための HTML テンプレートが含まれます。

PreviewDisplayPattern

Note

Microsoft Office SharePoint Designer 2007 で表示フォームを編集するときのフィールドのレンダリング方法を指定します。

PreviewEditPattern

Note

Microsoft Office SharePoint Designer 2007 で編集フォームを編集するときのフィールドのレンダリング方法を指定します。

PreviewNewPattern

Note

Microsoft Office SharePoint Designer 2007 で新規作成フォームを編集するときのフィールドのレンダリング方法を指定します。

Sortable

Text

フィールドが並べ替え可能かどうかを指定します。TRUE または FALSE を指定できます。

TypeName

Text

フィールド型の定義に名前を指定します。

SQLType

Text

指定されたフィールドの基となる SQL データ型を指定します。指定するのは、nvarchar(255)、memo、integer、float などのデータ型です。この種類のフィールドを作成する適切な SQL (CREATE TABLE) を作成するために使用します。

SQLType2

Text

空白でない場合、現在のフィールドに作成する 2 つ目の列の種類を指定します ("URL" フィールド型など)。

表示モードと表示パターン

各表示モード (Display、Edit、New) には、Windows SharePoint Services でサポートされる各フィールド データ型をレンダリングする方法の定義が含まれています。

各表示モードに対応する表示パターン、つまり CAML レンダリング表現が用意されています。一部の CAML 要素は表示パターンで使用されます。他の CAML 要素はページ レンダリングまたはフィールド レンダリングのコンテキストで使用できますが、基本的にはフィールドのレンダリングに使用されます。次に示す組み込み CAML レンダリング要素を使用して作成したテンプレートには、固定 HTML およびデータ、さらにレンダリングするフィールドのメタデータを含めることができます。

要素

説明

Column

特定のフィールドの生データ値を返します。

Column2

Link フィールド型のレンダリングに使用されます。

Escape

文字列内の特定の文字をエスケープするときに使用します。

FieldFilterOptions

フィルタのドロップダウン メニューを表示するときに、FldTypes.xml の HeaderPattern セクションで使用します。

FieldPrefix

Microsoft Office の名前空間である "urn:schemas-microsoft-com:office:office#" を返します。

FieldRef

計算対象フィールドでは構成フィールドの参照に使用され、ビューでは表示されるフィールドの定義に使用されます。

FieldSortImageURL

列の並べ替え方法を指定するために使用されるイメージ ファイルの URL を返します。

FieldSortParams

リストの並べ替え順序を返します。フィールドが並べ替えられている方法に応じて Asc または Desc をレンダリングし、フィールドの現在の既定の並べ替え順序を返します。

IfEqual

2 つの CAML 式の比較に基づく条件レンダリングを可能にします。

IfNew

アイテムが新しいと見なされた場合、TRUE を返します。

ImagesPath

プロジェクトのイメージ ディレクトリの HTTP パスを返します。

Limit

指定したサイズまでテキストを切り捨てます。

LocaleInfo

サーバー ロケール情報をクライアントに転送して、日付および数字を適切に表示および編集できるようにします。

PageUrl

さまざまな場所で使用され、現在のページのエンコード済み絶対 URL を返します。

Property

現在の ForEach コンテキストからプロパティを返します。

ScriptQuote

引用符で囲まれた文字列として解釈される必要のあるサーバーからのテキストをレンダリングするために使用します。

TodayISO

現在の日付および時刻を ISO 形式でレンダリングします。

See Also

参照

HTML レンダリング要素