Outlook 2007 でプログラムによる設定をカスタマイズする
更新日: 2009年4月
適用対象: Office Resource Kit
トピックの最終更新日: 2015-03-09
Microsoft Office Outlook 2007 の管理者として、Outlook オブジェクト モデル、CDO (Collaboration Data Object)、および簡易 MAPI の各テクノロジに関する制限を管理するために、プログラムによるセキュリティ設定を構成できます。これらのテクノロジは、以下のように定義されます。
Outlook オブジェクト モデル — Outlook オブジェクト モデルを使用すると、Outlook フォルダに格納されたデータをプログラムによって操作できるようになります。
CDO — CDO (Collaboration Data Object) ライブラリは、メッセージングおよびグループ作業機能をカスタマイズ アプリケーションに実装するために使用されます。CDO は MAPI ライブラリの COM ラッパーであり、自動化をサポートする任意の開発言語から呼び出すことができます。CDO によって大部分の MAPI 機能が実装されますが、すべてではありません (ただし、簡易 MAPI よりは多数)。
簡易 MAPI — 簡易 MAPI を使用すると、開発者はメッセージの送受信などの基本的なメッセージング機能を Microsoft Windows ベースのアプリケーションに追加できます。簡易 MAPI は MAPI のサブセットであり、メッセージングおよび情報交換システムに対する完全なアクセスを提供します。
グループ ポリシーを使用してプログラムによるセキュリティ設定を構成できます。グループ ポリシーに Outlook テンプレート (Outlk12.adm) を読み込みます。添付ファイルのオプション設定は、[ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office Outlook 2007\セキュリティ\セキュリティ フォーム設定\プログラムによるセキュリティ] にあります。これらの設定は、Office カスタマイズ ツールを使用して構成することはできません。
Outlook テンプレートおよびその他の ADM ファイルは、Microsoft ダウンロード センターの「2007 Office system 管理用テンプレート (ADM)」からダウンロードできます。
[!メモ] グループ ポリシーを使用してプログラムによるセキュリティ設定を構成するには、最初に、Outlook がセキュリティ設定に使用する方法を正しく構成する必要があります。Outlook のセキュリティ設定の詳細については、「Outlook 2007 のセキュリティ設定の構成を計画する」を参照してください。
以下の表では、プログラムによるセキュリティのグループ ポリシー オプションについて説明します。各項目について、以下の設定のいずれかを選択できます。
ユーザーへのプロンプト — ユーザーは、操作を許可するか拒否するかの選択を可能にするメッセージを受信します。一部のプロンプトでは、ユーザーは最大 10 分間プロンプトなしで操作を許可または拒否するように選択できます。
自動的に承認 — 操作は許可され、ユーザーはプロンプトを受信しません。
自動的に拒否 — 操作は許可されず、ユーザーはプロンプトを受信しません。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
[メール送信時の Outlook オブジェクト モデルに関する確認について構成する] |
プログラムが Outlook オブジェクト モデルを使用してプログラム的にメールを送信しようとする場合の実行内容を指定します。 |
[簡易 MAPI での送信に関する確認について構成する] |
プログラムが簡易 MAPI を使用してプログラム的にメールを送信しようとする場合の実行内容を指定します。 |
[アドレス帳にアクセスするときの Outlook オブジェクト モデルに関する確認について構成する] |
プログラムが Outlook オブジェクト モデルを使用してアドレス帳にアクセスしようとする場合の実行内容を指定します。 |
[簡易 MAPI での名前解決に関する確認について構成する] |
プログラムが簡易 MAPI を使用してアドレス帳にアクセスしようとする場合の実行内容を指定します。 |
[アドレス情報を読み込むときの Outlook オブジェクト モデルに関する確認について構成する] |
プログラムが Outlook オブジェクト モデルを使用して受信者フィールド ([宛先] など) にアクセスしようとする場合の実行内容を指定します。 |
[簡易 MAPI でのメッセージ開封に関する確認について構成する] |
プログラムが簡易 MAPI を使用して受信者フィールド ([宛先] など) にアクセスしようとする場合の実行内容を指定します。 |
[会議出席依頼および仕事の依頼に返信するときの Outlook オブジェクト モデルに関する確認について構成する] |
作業依頼および会議出席依頼に対して、プログラムが応答メソッドを使用してプログラム的にメールを送信しようとする場合の実行内容を指定します。このメソッドはメール メッセージでの送信メソッドに似ています。 |
[[名前を付けて保存] を実行するときの Outlook オブジェクト モデルに関する確認について構成する] |
プログラムが [ファイル] メニューの [名前を付けて保存] コマンドを使用してプログラム的にアイテムを保存しようとする場合の実行内容を指定します。アイテムが保存されると、悪意のあるプログラムがファイルで電子メール アドレスを検索できます。 |
[UserProperty オブジェクトの Formula プロパティにアクセスするときの Outlook オブジェクト モデルに関する確認について構成する] |
ユーザーがカスタム フォームに Combination または Formula カスタム フィールドを追加し、それをアドレス情報フィールドにバインドする場合の実行内容を指定します。これによって、フィールドの Value プロパティを取得し、アドレス情報フィールドの値を間接的に取得するためにコードを使用できます。 |
[UserProperties.Find からアドレス情報にアクセスするときの Outlook オブジェクト モデルの確認について構成する] |
プログラムが Outlook オブジェクト モデルを使用してメール フォルダでアドレス情報を検索しようとする場合の実行内容を指定します。 |
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入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「2007 Office リソース キットのダウンロード可能なコンテンツ」を参照してください。