Outlook 2010 で Outlook Anywhere を構成する

 

適用先: Office 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-29

Microsoft Outlook 2010 では、仮想プライベート ネットワーク (VPN) 接続を使わずにインターネットを介して Microsoft Exchange Server 2003 以降に接続するようにユーザー アカウントを構成できます。Outlook Anywhere を使用して Exchange Server アカウントに接続するこの機能によって、Outlook ユーザーは、外出先や組織のファイアウォールの外で作業をしているときに、インターネットから Exchange Server アカウントにアクセスできます。

ここでは、Outlook Anywhere を使用するように Outlook ユーザー アカウントのグループを構成するための要件とオプションを説明します。この機能を特定のコンピューターで構成する場合は、「Outlook Anywhere を使用して VPN なしで Exchange サーバーに接続する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=160586\&clcid=0x411) を参照してください。

この記事の内容

  • 概要

  • 作業を始める前に

  • OCT を使用して Outlook Anywhere を構成する

  • グループ ポリシーを使用して Outlook Anywhere の設定を強制する

  • 検証

概要

Outlook の展開の一環として Outlook Anywhere を使用するように Outlook 2013 を構成するには、そのためのオプションを Office カスタマイズ ツール (OCT) で有効にし、さらに必要に応じて、Exchange Server コンピューターと通信するための追加的な設定 (セキュリティ レベルの要件など) を指定します。これらのオプションを指定した後、この設定を他の構成と共にセットアップ カスタマイズ ファイル (.msp ファイル) に保存し、そのファイルを使用して Outlook をユーザーに展開します。OCT の詳細については、「Office 2010 の Office カスタマイズ ツール」を参照してください。

グループ ポリシーを使用して Outlook Anywhere の一部の設定を強制することもできます。Outlook Anywhere グループ ポリシーの設定の詳細については、この記事で後述する「グループ ポリシーを使用して Outlook Anywhere の設定を強制する」を参照してください。グループ ポリシーの詳細については、「Office 2010 のグループ ポリシーの概要」および「Office 2010 でグループ ポリシーを使用して設定を適用する」を参照してください。

メッセージング サーバーが Microsoft Exchange Server 2007 または Microsoft Exchange Server 2010 の場合は、Outlook 2013 の AutoDiscover 機能を使用して Outlook Anywhere を自動的に構成できます。自動的なアカウントの構成の詳細については、「Outlook の自動アカウント構成」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=79065\&clcid=0x411) を参照してください。

Outlook Anywhere は、以前のバージョンの Outlook では RPC over HTTP と呼ばれていました。

作業を始める前に

OCT を使用して Outlook Anywhere を構成する

OCT を使用して Outlook Anywhere を構成するには、以下の手順に従います。

OCT を使用して Outlook Anywhere を構成するには

  1. OCT のツリー ビューで、[Outlook] を探し、[アカウントの追加] をクリックします。構成する Exchange アカウントをクリックし、[変更] をクリックします。

  2. ユーザーの新しい Exchange Server コンピューターを定義する場合は、[ユーザー名] に値または置き換え可能なパラメーターを入力します。

    たとえば、=%UserName% と指定すると、各ユーザーのログオン名そのものが使われます。こうすれば、ユーザーに複数の候補の中から選択するように求める画面は表示されません。

  3. 新しい Exchange Server コンピューターを定義する場合は、[Exchange Server] テキスト ボックスに Exchange Server コンピューターの名前を入力します。

    新しい Exchange Server コンピューターに移行しない既存の Exchange ユーザーのために Outlook Anywhere を構成する場合は、手順 2. と 3. を省略します。

  4. [詳細設定] をクリックします。

  5. [Exchange の設定] ダイアログ ボックスの [外出先で Outlook を使用できるように構成する] チェック ボックスをオンにし、さらに [HTTP を使用して Exchange メールボックスに接続する] チェック ボックスをオンにします。

  6. これらのチェック ボックスの次のテキスト ボックスに Outlook Anywhere プロキシ サーバーのサーバー名を入力します。

    この名前には http://https:// も含めないでください。

  7. ユーザーの接続に常に SSL (Secured Sockets Layer) を使うかどうかを決めます。サーバー認証とクライアント認証の両方をサポートする場合は、[SSL 接続時にセッションを相互認証する] をオンにし、プロキシ サーバーのプリンシパル名を入力します。

  8. Outlook が LAN (TCP/IP) と Outlook Anywhere (HTTP) のどちらの接続の種類を最初に試すか決めるときの既定の方法を逆にするかどうかを決めてください。既定では LAN (TCP/IP) が最初で、次が Outlook Anywhere (HTTP) です。ユーザーが社内ネットワークからよりも社外から接続することが多いと予想される場合は、Outlook Anywhere (HTTP) を最初に試すように Outlook を構成することをお勧めします。

  9. ドロップダウン リストから認証方法を選択します。

    既定の認証方法はパスワード認証 (NTLM) です。

  10. [OK] をクリックして、[Exchange の設定] ダイアログ ボックスに戻り、[完了] をクリックします。

  11. 他の Outlook または Microsoft Office の構成を完了し、[ファイル] メニューの [保存] をクリックして、ユーザーに展開できるカスタマイズ ファイルを作成します。

グループ ポリシーを使用して Outlook Anywhere の設定を強制する

グループ ポリシーを使用して Outlook Anywhere 強制するには、以下の手順に従います。

グループ ポリシーを使用してユーザー インターフェイスの Outlook Anywhere の設定を強制するには

  1. グループ ポリシー オブジェクト エディターで Outlook 2013 管理用テンプレート (Outlk14.adm) を読み込みます。

  2. Exchange キャッシュ モードのオプションをカスタマイズするには、グループ ポリシー管理コンソール (GPMC) を開き、ツリー ビューで [ドメイン] を展開し、さらに [グループ ポリシー オブジェクト] を展開します。

  3. 目的のポリシー オブジェクトを右クリックし、[編集] をクリックします。グループ ポリシー管理エディターのウィンドウが開きます。

  4. ツリー ビューで、[ユーザーの構成]、[ポリシー]、[管理用テンプレート]、[従来の管理用テンプレート (ADM)]、[Microsoft Outlook 2010]、[アカウント設定] の順に展開し、[Exchange] をクリックします。

  5. 閲覧ウィンドウの [設定] 列で、設定するポリシーをダブルクリックします。たとえば、[Outlook Anywhere のユーザー インターフェイス オプションを構成する] をダブルクリックします。

  6. [有効] を選択します。

  7. [OS で機能がサポートされる場合の UI の状態を選択してください] ドロップダウン リスト内のオプションをクリックします。

  8. [OK] をクリックします。

検証

構成が完了したら、構成をテスト環境で適用します。テスト環境で Outlook を開き、構成が期待したとおりに適用されていることを確認してください。