Office 2010 のボリューム ライセンス認証を展開する

 

適用先: Office 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-29

組織の要件に応じて、さまざまな方法を使用して Office ライセンス認証テクノロジを展開できます。この記事を読む前に、「Office 2010 のボリューム ライセンス認証の概要」および「Office 2010 のボリューム ライセンス認証を計画する」を読むことをお勧めします。計画に関するその他のリソースについては、「Volume Activation Planning Guide (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=183041\&clcid=0x41) (英語) の「Evaluate Client Connectivity」を参照してください。

重要

この情報は、Office 2010 のボリュームライセンス版に適用されます。この情報は、サブスクリプションによってライセンスを供与される Office Professional Plus for Office 365 には適用されません。

この記事の内容

  • Office 2010 クライアントを準備および構成する

  • KMS ホストを準備および構成する

  • DNS を構成する

  • Visio 2010 を展開する

Office 2010 クライアントを準備および構成する

キー管理サービス (KMS) とマルチ ライセンス認証キー (MAK) のどちらを使用して組織内の各コンピューターをライセンス認証するかを決める必要があります。コンピューターにインストールされているプロダクト キーによって、Microsoft Office 2010 を KMS と MAK のどちらでライセンス認証するかが指定されます。ここでは、プロダクト キーを入力する方法について説明します。

重要

イメージを展開する場合、または仮想マシン (VM) を作成する場合は、イメージを取得するか VM を作成する前に Office 2010 のインストールの猶予期限をリセットする必要があります。イメージの取得については、「イメージを取得するために Office 2010 を構成する」を参照してください。Office 2010 のインストールの猶予期限のリセットの詳細については、後の「Office 2010 インストールの猶予期限をリセットする」を参照してください。

KMS クライアント

2007 Microsoft Office system や以前のバージョンの Microsoft Office では、Office の展開時にプロダクト キーを入力する必要がありました。キー管理サービス (KMS) を使用する場合、Office 2010 ではこの入力を行う必要はありません。ボリューム ライセンス版のすべての Office 2010 には、KMS クライアント キーがあらかじめインストールされているからです。

重要

既定では、Microsoft Visio 2010 と共に Microsoft Visio Premium 2010 KMS クライアント キーがあらかじめインストールされます。このため、Visio Premium 2010 で利用できるすべての機能が有効になります。マイクロソフトとの使用許諾契約の対象が Visio Standard 2010 または Visio Professional 2010 である場合は、後の「Visio 2010 を展開する」で説明するように、適切な KMS クライアント キーを入力する必要があります。

Office 2010 KMS ホストに 1 つのキーをインストールしてライセンス認証を受けるだけで、ボリューム ライセンス版のすべての Office 2010 KMS クライアントがライセンス認証されます。Office 2010 KMS ホストがインストールされて構成されている場合は、Office 2010 クライアントの最初のインストール時に KMS ライセンス認証がユーザーから意識されることなく実行されます。

KMS クライアントで KMS ホスト名を指定する方法など、追加の構成オプションについては、「Office 2010 でクライアント コンピューターを構成するためのツール」を参照してください。

MAK クライアント

マルチ ライセンス認証キー (MAK) を使用する場合は、次のいずれかの方法で MAK キーを入力する必要があります。

  • Office 2010 の展開前

    • Office カスタマイズ ツール (OCT)

    • Config.xml ファイル

  • Office 2010 の展開後

    • ボリューム ライセンス認証管理ツール (VAMT) 2.0

    • Backstage ビュー

    • ospp.vbs スクリプト

重要

必要な MAK キーは製品ごとに異なるので、製品の MAK キーが正しいことを最初に確認する必要があります。

Office カスタマイズ ツール (OCT)

OCT を使用して MAK を入力するには、次の手順を実行します。

  1. [25 文字の有効なボリューム ライセンス キーを入力してください (スペースは含めないでください)] フィールドに MAK キー (5 桁の数字または文字を 5 つ並べたもの) を入力し、Enter キーを押します。

  2. OCT でその他の必要な変更を行った後, .msp ファイルを保存します。

注意

OCT で MAK キーを使用すると、AUTO_ACTIVATE プロパティ値を 1 に設定することで、MAK キーをインストールすると同時に Office 2010 をライセンス認証することができます。詳細については、「Office 2010 の Office カスタマイズ ツール」の「使用許諾契約とユーザー インターフェイス」を参照してください。

KMS ライセンス認証を使用する場合は、OCT でのプロダクト キーの入力は不要です。OCT の詳細については、「Office 2010 の Office カスタマイズ ツール」を参照してください。

Config.xml ファイル

Config.xml ファイルを使用して MAK を入力するには、次の手順を実行します。

  1. Config.xml ファイルに次の行を追加します。

    <PIDKEY Value="AAAAABBBBBCCCCCDDDDDEEEEE" />

    AAAAABBBBBCCCCCDDDDDEEEEE は 25 文字のプロダクト キーです。

  2. Config.xml の設定を適用するには、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。

    Setup.exe /config <Config.xml ファイルのパス>

注意

AUTO_ACTIVATE プロパティ値を 1 に設定することで、MAK キーをインストールすると同時に Office 2010 をライセンス認証することができます。詳細については、「Office 2010 の Config.xml ファイル」の「Setting 要素」を参照してください。

KMS ライセンス認証を使用している場合は、MAK キーを Config.xml ファイルに入力する必要はありません。Config.xml ファイルを使用する方法の詳細については、「Office 2010 の Config.xml ファイル」を参照してください。

ボリューム ライセンス認証管理ツール

インストール後に Office 2010 クライアントのプロダクト キーを変更する必要がある場合は、ボリューム ライセンス認証管理ツール (VAMT) 2.0 を使用することをお勧めします。詳細については、VAMT 2.0 (http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=183042\&clcid=0x41) のヘルプ ファイルを参照してください。次の手順を実行します。

  1. コンピューターを VAMT 2.0 ビューに追加します。

  2. [Product Keys] で、MAK キーを追加します。

  3. コンピューター名を右クリックし、[Install Product Key] を選択します。

Backstage ビュー

この方法では、1 度に 1 台のコンピューターでプロダクト キーを変更できます。複数のコンピューターを変更する場合は、次の手順を実行します。

  1. Office 2010 アプリケーションを開きます。

  2. [ファイル] タブをクリックします。

  3. [ヘルプ] をクリックします。

  4. [プロダクト キーの変更] をクリックし、プロダクト キーを入力します。

注意

管理者は、標準ユーザー (管理者以外のユーザー) が MAK キーを適用して Office 2010 アプリケーションをライセンス認証できるようにするレジストリ キーを作成できます。つまり、標準ユーザーは KMS クライアントを MAK ライセンス認証に切り替え、手動でコンピューターのライセンス認証を行い、必要に応じて既存の MAK を新しい MAK キーに置き換えることができます。既定では、この機能はボリューム ラインセンス版のすべての Office 2010 で無効になっています。この機能を有効にするには、次の行を Config.xml ファイルに追加します。
<Setting Id="USEROPERATIONS" Value="1" />
または、次のレジストリ キーを設定し、標準ユーザー (管理者以外のユーザー) によるライセンス認証を有効または無効にできます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\OfficeSoftwareProtectionPlatform]

標準ユーザーによるライセンス認証を有効にする: "UserOperations"=dword:00000001
標準ユーザーによるライセンス認証を無効にする: "UserOperations"=dword:00000000 (Office 2010 ボリューム ライセンス製品の既定の設定)

ospp.vbs スクリプト

ospp.vbs スクリプトを使用してプロダクト キーを入力する方法については、「Office 2010 でクライアント コンピューターを構成するためのツール」を参照してください。

Office 2010 インストールの猶予期限をリセットする

KMS クライアントがインストールされてから、ライセンス認証を求める通知がユーザーに表示されるまでに 25 日の猶予期間があります。イメージを展開する場合は、イメージを取得する前に Office 2010 のインストールの猶予期限をリセットする必要があります。猶予期限のリセットを行わないと、展開の 25 日後ではなく、イメージが展開された時点でユーザーに通知ダイアログ ボックスが表示されます。25 日の猶予期間があれば、十分に時間をかけて KMS ホストを検出し、ライセンス認証を正しく行うことができます。ライセンス認証が正しく行われると、ライセンス認証を求める通知はユーザーに表示されません。

猶予期限のリセットが重要なのは次の理由からです。

  • 猶予タイマーが 30 日の猶予期間にリセットされます。

  • 猶予タイマーが停止します。

  • クライアント マシン ID (CMID) がリセットされます。

    • KMS ホストは CMID を使用して、一意のクライアント数を判断します。

    • CMID を確認するには ospp.vbs /dcmid コマンドを使用します。

MAK 展開でも猶予期限のリセットを行うことをお勧めします。MAK ライセンス認証用に構成された Office 2010 を展開する場合に、VAMT 2.0 または ospp.vbs を使用して、エンド ユーザーに代わってリモートからライセンス認証を行わないと、ユーザーが Office 2010 アプリケーションを最初に起動したときにライセンス認証のダイアログ ボックスが表示されます。このライセンス認証のダイアログ ボックスは、インストールから 25 日が経過すると少し変化します。また、イメージの取得前に Office 2010 の猶予期限がリセットされていないと、すぐに赤いタイトル バーが表示されます。

Office 2010 インストールの猶予期限をリセットするには

  1. Office 2010 アプリケーションがすべて閉じていることを確認します。

  2. 管理者特権でのコマンド プロンプトを開きます。

  3. %installdir%\%Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\OfficeSoftwareProtectionPlatform に移動します。64 ビット版のオペレーティング システムに 32 ビット版の Office 2010 をインストールした場合、%Program Files% は Program Files (x86) フォルダーになります。

  4. ospprearm.exe を実行します。正常に実行されたことを示すメッセージが表示された場合は、イメージの取得を開始できます。

    重要

    Office アプリケーション、ospp.vbs、その他 Office 2010 に関係するものは開かないでください。これらを開くと猶予タイマーが起動します。

  5. イメージを取得するか、VM を保存します。イメージを取得する方法の詳細については、「イメージを取得するために Office 2010 を構成する」を参照してください。

KMS ホストを準備および構成する

ここでは、Office 2010 クライアントが KMS を使用してライセンス認証を行えるように Office 2010 KMS ホストを準備および構成する方法について説明します。

重要

KMS ホストを準備および構成するには、少なくとも KMS ホスト サーバーの Administrators グループのメンバーである必要があります。

KMS ホストをセットアップおよびライセンス認証する

次のオペレーティング システムだけが Office 2010 の KMS ホストとしての役割を果たせます。

重要

Office 2010 の KMS ホスト キーは、オペレーティング システム別ではありません。ここに示したどのオペレーティング システムでも使用できます。これには 32 ビット版と 64 ビット版の両方が含まれます。

次のオペレーティング システムは、Office 2010 の KMS ホストとしてサポートされていません。

  • Windows Vista またはその任意のサービス パック

  • Windows Server 2008 またはその任意のサービス パック

詳細については、「Windows Vista および Windows Server 2008 対応のボリューム アクティベーション 2.0 (Volume Activation 2.0)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=151726\&clcid=0x41) を参照してください。

Windows KMS ホストと共同でホストする

Office KMS ホストをサポートするオペレーティング システム上で、現在 Windows KMS ホストを運用している場合は、Office KMS ホストにも同じコンピューターを使用することをお勧めします。その場合も、次のセクションの手順を実行して Office 2010 KMS ホスト キーをインストールし、ライセンス認証を行う必要があります。詳細については、「Office 2010 のボリューム ライセンス認証を計画する」を参照してください。

Windows Server 2003 で Office 2010 KMS ホストをライセンス認証するには

  1. Windows Server 2003 で Office 2010 KMS ホストをセットアップするには、キー管理サービス (KMS) をインストールします。KMS ホストをセットアップするのに最低限必要なバージョンは KMS 1.1 ですが、KMS 1.2 をインストールすることを強くお勧めします。KMS 1.2 では、仮想コンピューターがライセンス認証回数の一部として認識されます。

    KMS 1.2 をインストールするには、Microsoft サポート技術情報の記事 968915「更新プログラムには、キー マネージメント サービス (KMS) 1.2 を Windows Server 2003 Service Pack 2 (SP2) およびそれ以降のバージョンの Windows Server 2003 のインストール」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=183046\&clcid=0x41) の手順を実行します。

    重要

    KMS 1.2 の場合、少なくとも Windows Server 2003 の SP2 がインストールされている必要があります。

  2. KeyManagementServiceHost.exe をダウンロードして実行します。「Microsoft Office 2010 KMS ホスト ライセンス パック」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=169244\&clcid=0x41) を参照してください。

  3. 指示に従って、KMS ホスト キーを入力します。

  4. 指示に従って、ライセンス認証の次の手順に進みます。KMS ホストがインターネットに接続されていない場合は、後の「電話で KMS ホストのライセンス認証を行うには」を参照してください。

  5. ファイアウォールを有効にしてある場合は、TCP ポート 1688 を開きます。これは既定のポート番号です。

Windows 7 または Windows Server 2008 R2 で Office 2010 KMS ホストをライセンス認証するには

  1. Microsoft Office 2010 KMS ホスト ライセンス パックの Web サイト (http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=169244\&clcid=0x41) から KeyManagementServiceHost.exe をダウンロードして実行します。

  2. 指示に従って、KMS ホスト キーを入力します。

  3. 指示に従って、ライセンス認証の次の手順に進みます。KMS ホストがインターネットに接続されていない場合は、後の「電話で KMS ホストのライセンス認証を行うには」を参照してください。

  4. ファイアウォールが有効な場合は、次の手順に従ってファイアウォール経由の KMS を有効にします。

    1. コントロール パネルで、[Windows ファイアウォール] を開きます。

    2. [Windows ファイアウォールによるプログラムの許可] リンクをクリックします。

    3. [設定の変更] ボタンをクリックします。

    4. [キー管理サービス] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。

注意

KMS ホストでファイアウォールを有効にすると、既定の TCP 通信ポート番号は 1688 になります。

電話で KMS ホストのライセンス認証を行う

KMS ホストがインターネットに接続されていない場合は、電話で KMS ホストのライセンス認証を行うことができます。

電話で KMS ホストのライセンス認証を行うには

  1. C:\Windows\system32 で次のコマンドを実行します。Office 2010 のインストール ID が表示されます。手順 3. で、このインストール ID 番号を電話に入力します。

    • cscript slmgr.vbs /dti bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864

      注意

      bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 という値は Office 2010 のライセンス認証 ID です。この値をこのまま正確に貼り付けてください。この番号をメモ帳に貼り付けて、6 個の番号の 6 個のグループに分けることをお勧めします。

  2. slui.exe 4 を実行し、表示される電話番号に電話をかけます。

    注意

    表示されるインストール ID は無視してください。これは Windows 用の ID です。

  3. 指示に従って、6 個の番号のグループを入力します。これは手順 1. で取得した Office 2010 のインストール ID です。

  4. 応答が聞こえたら、番号を書き留めます。

  5. cscript slmgr.vbs /atp xxxxxxxxxxxx bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 を実行します。xxxxxxxxxxxx の部分は、電話で受け取った確認 ID です (48 桁の番号です)。

    注意

    bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 という値は Office 2010 のライセンス認証 ID です。したがって、この値をこのまま正確に貼り付けてください。

  6. 確認 ID が正しく登録されたことを示すメッセージが表示されます。

Sppsvc の状態停止エラー

KMS ホスト サービスは自動的に停止するので、KeyManagementServiceHost.exe の実行時に次のエラーが発生する可能性があります。

エラー: ソフトウェア保護プラットフォーム サービスは実行していません: sppsvc の状態: 停止

このエラーが発生する場合は、以下を実行します。

  1. コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。

    net start sppsvc

  2. KeyManagementServiceHost.exe を再実行します。

または、次の操作を実行することもできます。

  1. [マイ コンピューター] を右クリックし、[管理] をクリックします。

  2. [サービスとアプリケーション] で、[ソフトウェア保護サービス] をクリックします。

  3. [開始] をクリックし、[OK] をクリックしてサービスを開始します。

  4. KeyManagementServiceHost.exe を再実行します。

Office 2010 KMS ホスト キーを手動でインストールしてライセンス認証を行う

KeyManagementServiceHost.exe を実行すると、KMS ホストに Office 2010 KMS ホスト ライセンス ファイルがインストールされます。また、KeyManagementServiceHost.exe を実行すると Office 2010 KMS ホスト キーの入力を求められ、KMS ホストのライセンス認証が行われます。Office 2010 KMS ホスト キーを正しく入力しなかった場合は、KeyManagementServiceHost.exe を再度実行します。

slmgr.vbs スクリプト

Office 2010 KMS ホスト キーを手動で入力してライセンス認証を行う場合は、slmgr.vbs スクリプトを使用します。詳細については、後の「Office 2010 KMS ホストを構成する」を参照してください。管理者特権でのコマンド プロンプトを開き、次のコマンドを実行します。

slmgr.vbs /ipk <Office 2010 KMS ホスト キー>

slmgr.vbs /ato <Office 2010 のライセンス認証 ID>

Office 2010 のライセンス認証 ID は bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 です。

Office 2010 KMS ホストを構成する

Office 2010 KMS ホスト、および Windows ホストのボリューム ライセンス認証情報を構成および取得するには、Software License Manager (slmgr.vbs) スクリプトを使用します。このスクリプトの詳細については、「Volume Activation Deployment Guide (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=183043\&clcid=0x41) (英語) の「KMS Activation」を参照してください。

このスクリプトは、対象となるコンピューター上でローカルに実行することも、別のコンピューターからリモートで実行することもできます。標準ユーザーが slmgr.vbs を実行すると、一部のライセンス データが欠落したり正しくなかったりすることがあり、しかも多くの操作が禁止されています。

slmgr.vbs スクリプトでは wscript.exe または cscript.exe を使用でき、管理者はどちらのスクリプト エンジンを使用するかを指定できます。スクリプト エンジンを指定しない場合は、既定のスクリプト エンジンである wscript.exe が使用されます。cscript.exe スクリプト エンジンを使用することをお勧めします。

変更を有効にするには、ソフトウェア ライセンス サービスを再起動する必要があります。ソフトウェア ライセンス サービスを再起動するには、Microsoft Management Console (MMC) Services スナップインを使用するか、次のコマンドを実行します。

net stop sppsvc && net start sppsvc

slmgr.vbs スクリプトには、少なくとも 1 つのパラメーターを指定する必要があります。パラメーターを指定しないでスクリプトを実行すると、ヘルプ情報が表示されます。次の表に、slmgr.vbs のコマンド ライン オプションの一覧とそれぞれの説明を示します。表のパラメーターのほとんどは、KMS ホストの構成に使用されます。ただし、/sai および /sri パラメーターは、KMS クライアントがホストに接続した後でクライアントに渡されます。slmgr.vbs の一般的な構文は次のとおりです (スクリプト エンジンに cscript.exe を使用しているものとします)。

cscript slmgr.vbs /パラメーター

cscript slmgr.vbs [コンピューター名] [ユーザー] [パスワード] [オプション]

コンピューター名   リモート コンピューターの名前。省略すると、ローカル コンピューターが使用されます。

ユーザー   必要な権限を持つリモート コンピューター上のアカウント。

パスワード   アカウントのパスワード。ユーザーのアカウントとパスワードを省略すると、現在の資格情報が使用されます。

オプション   オプションについては、以下の表で説明します。

オプション 説明

/ipk [ProductKey]

Windows (既定) またはプロダクト キーが示す他のアプリケーションのプロダクト キーをインストールします。

/ato [ActivationID]

Windows の KMS ホスト (既定)、またはアプリケーションのライセンス認証 ID が指定されているときはその ID が示すアプリケーションの KMS ホストのライセンス認証を行います。Office 2010 のライセンス認証 ID は bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 です。

/dti [ActivationID]

Windows の KMS ホスト (既定)、またはアプリケーションのライセンス認証 ID が指定されているときはその ID が示すアプリケーションの KMS ホストを電話によってライセンス認証する場合に使用するインストール ID を表示します。Office 2010 のライセンス認証 ID は bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 です。インストール ID を電話に入力し、確認 ID を受け取ります。確認 ID と /atp パラメーターを使用して KMS ホストのライセンス認証を行います。

/atp [ConfirmationID][ActivationID]

確認 ID を受け取った後、Windows の KMS ホスト (既定)、またはアプリケーションのライセンス認証 ID が指定されているときはその ID が示すアプリケーションの KMS ホストのライセンス認証を行います。Office 2010 のライセンス認証 ID は bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 です。

/dlv [ActivationID]

Windows の詳細なライセンス情報 (既定)、またはアプリケーションのライセンス認証 ID が指定されているときはその ID が示すアプリケーションの詳細なライセンス情報を表示します。Office 2010 のライセンス認証 ID は bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 です。

/dli [ActivationID]

Windows のライセンス情報 (既定)、またはアプリケーションのライセンス認証 ID が指定されているときはその ID が示すアプリケーションのライセンス情報を表示します。Office 2010 のライセンス認証 ID は bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 です。

/upk [ActivationID]

Windows のプロダクト キー (既定)、またはアプリケーションのライセンス認証 ID が指定されているときはその ID が示す他のアプリケーションのプロダクト キーをアンインストールします。Office 2010 のライセンス認証 ID は bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864 です。

警告

たとえば、Office 2010 のプロダクト キーをアンインストールするつもりで、ライセンス認証 ID を入力し忘れると、インストールされているすべてのプロダクト キーがアンインストールされます。これには Windows のプロダクト キーも含まれます。

/sprt [PortNumber]

KMS ホストの TCP 通信ポートを設定します。PortNumber を、使用する TCP ポート番号に置き換えます。既定の設定は 1688 です。

/cdns

KMS ホストによる DNS の自動発行を無効にします。

/sdns

KMS ホストによる DNS の自動発行を有効にします。

/cpri

KMS ホスト プロセスの優先度を低くします。

/sai [ActivationInterval]

KMS ホストが見つからないときに KMS クライアントが自分でライセンス認証を試みる頻度を変更します。ActivationInterval を分単位の値に置き換えます。既定の設定は 120 です。

/sri [RenewalInterval]

KMS クライアントが KMS ホストに接続してライセンス認証の更新を試みる頻度を変更します。RenewalInterval を分単位の値に置き換えます。既定の設定は 10080 (7 日) です。この設定は、KMS クライアントのローカルな設定より優先されます。

Office KMS ホストのライセンス認証が正常に行われたことを確認する

Office 2010 KMS ホスト キーが正常にインストールされてライセンス認証されたことを確認するには、slmgr.vbs スクリプトを使用します。KMS ホストで管理者特権でのコマンド プロンプトを開き、次のコマンドを入力して Enter キーを押します。

cscript slmgr.vbs /dlv all

Office 2010 のみの情報を表示するには、次のように /dlv パラメーターの後ろにライセンス認証 ID を指定します。

cscript slmgr.vbs /dlv bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864

コマンドの出力は次のような形式で表示されます。

Name: Microsoft Office 2010, KMSHost edition
Description: Microsoft Office 2010 KMS, VOLUME_KMS channel
Activation ID: bfe7a195-4f8f-4f0b-a622-cf13c7d16864
Application ID: 59a52881-a989-479d-af46-f275c6370663
Extended PID: 55041-00096-199-000004-03-1033-7600.0000-3632009
Installation ID: 008585014214769124199722184000850026888810090785321136
Processor Certificate URL: http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=88342&clcid=0x411: http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=88343&clcid=0x411: http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=88345&clcid=0x411: http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=88344&clcid=0x411: RP3HH
License Status: Licensed
Remaining Windows rearm count: 1
Trusted time: 12/29/2009 1:45:54 PM

Key Management Service is enabled on this computer
    Current count: 0
    Listening on Port: 1688
    DNS publishing enabled
    KMS priority: Normal

Key Management Service cumulative requests received from clients
    Total requests received: 0
    Failed requests received: 0
    Requests with License Status Unlicensed: 0
    Requests with License Status Licensed: 0
    Requests with License Status Initial grace period: 0
    Requests with License Status License expired or Hardware out of tolerance: 0

    Requests with License Status Non-genuine grace period: 0
    Requests with License Status Notification: 0

出力に "ライセンスの状態: ライセンスされています" と表示されていれば、Office 2010 KMS ホスト キーは正常にインストールされ、ライセンス認証されています。

KMS クライアントがライセンス認証要求を送信すると、現在の要求数が増加します。現在の要求数が 5 以上になるまでは、KMS クライアントはライセンス認証されません。現在の要求の最大数は、ライセンス認証のしきい値の 2 倍、つまり 10 です。管理者は、アプリケーションとサービス ログ フォルダー内の KMS ログに KMS 関連アクティビティを表すイベント ID 12290 が存在するかどうかをチェックすることもできます。KMS ログには、KMS クライアントからのライセンス認証要求が記録されます。各イベントには、ライセンス認証要求のコンピューター名とタイムスタンプが含まれます。

DNS を構成する

KMS ホストは、DNS サーバーにサービス (SRV) リソース レコード (RR) を作成することで、自分の存在を自動的に発行します。KMS ホストが 1 つだけで動的に更新する場合は、何もしなくても、KMS ホストは KMS サービスの場所を発行する SRV RR を作成します。

KMS ホストが複数ある場合は、最初の KMS ホストだけが SRV RR を作成できます。残りの KMS ホストは、DNS サーバーに対する既定の権限が変更されない限り、SRV RR の変更や更新ができません。

DNS サーバーに対する既定の権限を変更するには、ドメインにおける管理者権限が必要です。また、KMS ホストはすべて同じ Active Directory ドメイン サービス (AD DS) ドメインに属している必要があります。AD DS 内に KMS ホスト用のグローバル セキュリティ グループを作成します。それぞれの KMS ホストを新しいセキュリティ グループに追加し、このグループのメンバーによる更新を有効にするように DNS サーバーに対する権限を設定します。

KMS ホスト用に DNS を構成する方法の詳細については、「Customer Hosted Volume Activation Guide (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=187539\&clcid=0x41) (英語) の「Understanding KMS」を参照してください。

Visio 2010 を展開する

既定では、Visio 2013 と共に Visio Premium 2010 KMS クライアント キーがあらかじめインストールされます。このため、Visio Premium 2010 で利用できるすべての機能が有効になります。Visio Standard 2010 または Visio Professional 2010 を使用するライセンスを取得している場合は、適切な KMS クライアント キーをインストールする必要があります。インストールされるキーの種類によって、利用できる機能やアプリケーションが異なります。これにより、異なる製品エディションを展開することなく、アップグレードやダウングレードを簡単に行うことができます。

Visio 2013 を既に展開している場合は、次のどちらかのオプションを使用して、新しい KMS クライアント キーをリモートからインストールできます。

  • ospp.vbs スクリプト   ospp.vbs の詳細については、「Office 2010 でクライアント コンピューターを構成するためのツール」を参照してください。

  • VAMT 2.0   各コンピューターにどの製品がインストールされているかを表示できます。VAMT 2.0 に Visio Premium 2010 のインストールが表示された場合は、Visio Professional 2010 または Visio Standard 2010 KMS クライアント キーをリモートからインストールできます。

新しい KMS クライアント キーが認識され、適切な機能が有効になるようにするには、Visio 2013 を再起動する必要があります。

新しい KMS クライアント キーをネットワーク共有からインストールするには、Office カスタマイズ ツール (OCT) でキーを入力します。OCT のナビゲーション ウィンドウで、[使用許諾契約とユーザー インターフェイス] をクリックし、[別のプロダクト キーを入力する] テキスト ボックスに KMS キーを入力します。必要なカスタマイズを行い、初期インストールの Updates フォルダーにセットアップ カスタマイズの .msp ファイルを保存します。

OCT の使用に関する詳細については、「Office 2010 をインストールする前にセットアップをカスタマイズする」および「Office 2010 の Office カスタマイズ ツール」を参照してください。

マイクロソフトとの使用許諾契約の対象が Visio Standard 2010 または Visio Professional 2010 である場合は、次の表に示す適切な KMS クライアント キーを入力します。

Visio のエディション KMS クライアント キー

Visio Standard 2010

767HD-QGMWX-8QTDB-9G3R2-KHFGJ

Visio Professional 2010

7MCW8-VRQVK-G677T-PDJCM-Q8TCP

Visio Premium 2010

D9DWC-HPYVV-JGF4P-BTWQB-WX8BJ

Visio 2013 のボリューム ライセンス版のライセンス認証に関する詳細については、「Volume License editions of Visio 2010 install Premium edition by default (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=207805\&clcid=0x41) (英語) を参照してください。

Visio Professional 2010 のインストールを計画する方法については、「Visio 2010 のカスタマイズとオプションを計画する」を参照してください。