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フォーム テンプレートの展開を計画する

この記事の内容 :

  • ブラウザ互換のフォーム テンプレート

  • シナリオ : 保険の請求処理

Microsoft Office SharePoint Server 2007 を使用すると、InfoPath Forms Services を実行しているサーバー上に、Microsoft Office InfoPath 2007、Microsoft Office Outlook 2007、および Web ブラウザで開くことが可能な、多機能なフォームを展開することができます。InfoPath クライアントのデザイン モードで作成されたブラウザ互換のフォーム テンプレート (.xsn files) は、InfoPath Forms Services 上で実行されるブラウザ対応フォーム テンプレートとしてドキュメント ライブラリに発行できます。

ブラウザ互換でないドキュメント ライブラリに対してもフォーム テンプレートをアップロードできます。これらのフォーム テンプレートは、Office InfoPath 2007 でのみ開くことができます。

ワークシートでの作業

Office SharePoint® Server 2007 InfoPath® Forms Services: 既存フォームの目録ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73266&clcid=0x411) を使用して、現在のフォームの一覧を作成してください。

ブラウザ互換のフォーム テンプレート

ブラウザ互換のフォーム テンプレートには、ユーザー フォーム テンプレートと管理者の許可済みフォーム テンプレートの 2 つのカテゴリがあります。マネージ コードを含まず、完全な信頼が必要で、管理者が管理するデータ接続を使用するフォーム テンプレートは、[ページの追加とカスタマイズ] の権限を持つユーザーを展開することができます。この権限は、サイト コレクションに対し、既定で [デザイン] アクセス許可レベル以上に付与されていますが、サイト コレクション管理者によって任意のグループまたはユーザーに付与される場合があります。

注意

グループおよびユーザーの権限のカスタマイズに関する詳細については、Office SharePoint Server 2007 の記事である「カスタム アクセス許可レベルを定義する (Office SharePoint Server)」を参照してください。マネージ コード (データベース クエリ、サード パーティ アプリケーション サーバーの統合などの拡張機能が組み込まれたビジネス ロジック) が含まれ、完全な信頼を必要とし、管理者が管理するデータ接続を使用するフォーム テンプレートは、管理者のみが展開できます。

重要

フォーム テンプレートの展開に関する計画に加え、管理者の許可済みフォーム テンプレートの展開に関する確認とテストの戦略について計画を立てる必要があります。管理者の許可済みフォーム テンプレートには、管理用ユーザー アカウントで実行可能なコードが含まれているため、運用環境へ展開する前に徹底した確認とテストを行うことが重要です。詳細については、「管理者の許可済みフォーム テンプレートの展開を計画する (Office SharePoint Server)」を参照してください。

シナリオ : 保険の請求処理

ここでは、ブラウザ互換フォーム テンプレート展開のシナリオについて説明します。

Humongous Insurance は大規模な保険会社で、Office SharePoint Server 2007 を社内に導入し、顧客、保険代理店、および関連業者が保険請求処理のためにオンライン フォームを使用できるようにしました。この会社は InfoPath 2003 を社内で使用してきましたが、現在は InfoPath Forms Services を使用して、顧客にオンラインでフォームを提供しています。

秋山さんは Humongous Insurance に勤務するフォーム テンプレート デザイナのリーダーで、顧客がポリシーをオンラインで管理するフォーム テンプレートのデザインを完成したばかりです。作成したフォームには Office SharePoint Server 2007 管理グループが管理するビジネス ロジックとデータ接続が含まれているため、秋山さんはフォームを InfoPath Forms Services に直接発行することができません。秋山さんは管理者が指定した、ネットワーク上の場所にフォーム テンプレートを発行しました。その場所では、フォーム テンプレートのデザイン標準に準拠しているかをチェックすることができます。秋山さんは発行後、フォーム テンプレートのレビューが可能な状態になったことを管理者に通知します。

青木さんはフォーム テンプレートの検証を担当する InfoPath Forms Services 管理者で、ネットワーク フォルダに置かれた新しいフォーム テンプレートをチェックしています。新たに作成された Humongous Insurance のフォーム テンプレートに対するポリシーは、まず、セキュリティ規則とデザイン標準に準拠しているかどうかについてコードを確認してテンプレートを検証し、次にステージング環境にフォーム テンプレートをアップロードしてさらにテストを行います。青木さんは InfoPath のプログラムでフォーム テンプレートを開いてコードを確認します。さらに、青木さんは、フォーム テンプレートのコードが正しいデータ接続を呼び出し、フォーム テンプレートがデジタル証明書で署名され、信頼の設定が正しく構成されていることを確認し、問題があれば修正します。青木さんはフォーム テンプレートがデザイン標準に準拠していることを確認し、ステージング環境にフォーム テンプレートをアップロードします。ステージング環境は、Office SharePoint Server 2007 の運用アーキテクチャとほぼ同じ環境です。

フォーム テンプレートがステージング環境にアップロードされたら、青木さんはテスト ユーザーとしてログインし、当該フォームが展開されている Web ページを開きます。青木さんは作成したテンプレート確認用チェックリストに従って、表示されるすべてのフィールドに入力してフォームを送信します。この手順を、個々のデータやチェック ボックスの選択内容、そして選択するメニュー コマンドをその都度変えながら数回繰り返します。青木さんは、フォームのデータがデータベースに正しく送信され、ビジネス ロジックが正常に機能していることも確認します。テスト作業の完了後、青木さんは確認用チェックリストに署名して、フォーム テンプレートを運用環境にアップロードします。

このブックをダウンロードする

このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なブックに収められています。

入手できるすべてのブックの一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。

関連項目

概念

必要なフォーム テンプレートを計画する
管理者の許可済みフォーム テンプレートの展開を計画する (Office SharePoint Server)