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コマンド ラインによる最低特権管理での Office SharePoint Server 2007 のインストール

この記事の内容 :

  • インストール ソフトウェア要件

  • 最低特権管理に必要なアカウントの特定

  • 最低特権管理による Windows SharePoint Services 2007 のインストール

  • Psconfig コマンドライン ツールによるサーバーの構成

  • 追加の構成タスクの実行

  • Stsadm コマンドライン ツールによる共有サービス プロバイダの作成

  • Stsadm コマンドライン ツールを使用してサイト コレクションを作成する

  • トレース ログの構成

ここでは、最低特権管理を使用して、スタンドアロン サーバーまたはサーバー ファームに Microsoft Office SharePoint Server 2007 をインストールする方法について説明します。

Office SharePoint Server 2007 の標準構成では、インストール プロセスを単純化するために、1 セットのユーザー アカウントとインストール設定をスタンドアロン サーバーとサーバー ファームの両方に使用します。ただし、多くの場合、企業は最低特権管理を使用する必要があります。つまり、各サービスまたはユーザーに、実行が認められているタスクを実行するために必要な最小限の権限とグループ メンバシップだけを与えます。最低特権管理を使用して Office SharePoint Server 2007 をインストールするには、追加の準備と構成手順が必要です。最低特権管理を使用することを強くお勧めします。

最低特権管理を使用してスタンドアロン サーバーまたはサーバー ファームに Office SharePoint Server 2007 をインストールするには、以下の手順を実行します。

  1. 展開を計画し、必要なソフトウェアがすべてインストールされていることを確認します。

  2. インストール時に使用される必須アカウントを特定します。

  3. コマンド プロンプトで Setup を使用し、構成ファイルを指定することによって、最低特権のセットアップ ユーザー アカウントを使用して Office SharePoint Server 2007 をインストールします。

  4. Psconfig コマンドライン ツールで適切なオプションを指定してサーバーを構成します。

  5. Stsadm コマンドライン ツールを使用して、共有サービス プロバイダ (SSP) を作成します (サーバー ファーム インストールの場合のみ)。

  6. Stsadm コマンドライン ツールを使用してサイト コレクションを作成します (サーバー ファーム インストールの場合のみ)。

インストール ソフトウェア要件

セットアップを実行する前に、展開の準備としていくつかの操作を実行する必要があります。インストール前に実行する必要がある操作の一覧については、「章の概要 : サーバー ファーム環境に Office SharePoint Server 2007 をインストールする」を参照してください。展開でセットアップを実行する前に、以下のソフトウェア要件を満たしていることを確認してください。

  • 最新の Service Pack を適用した Windows Server 2003 オペレーティング システムにクリーン インストールされた Office SharePoint Server 2007。Windows Server 2008 に Office SharePoint Server 2007 をインストールするには、次を参照してください。Installing Microsoft Office SharePoint Server 2007 on Windows Server 2008 (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=122586&clcid=0x411)

    注意

    ファーム内の Office SharePoint Server 2007 のインスタンスはいずれも同じ言語であることが必要です。 たとえば、同じファームに Office SharePoint Server 2007 の英語版と日本語版の両方をインストールすることはできません。

  • Microsoft .NET Framework Version 3.0。.NET Framework Version 3.0 のダウンロードには、ワークフロー機能に必要な Windows Workflow Foundation テクノロジが含まれています。

    Microsoft .NET Framework Version 3.5 も使用できます。.NET Framework Version 3.5 は、Microsoft ダウンロード センター (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=110508&clcid=0x411) からダウンロードできます。

  • すべての Office SharePoint Server 2007 サーバー上の Internet Information Services (IIS) Manager で ASP.NET 2.0 が有効になっていること。

  • Office SharePoint Server 2007 を Web サーバーにインストールする前に、少なくとも 1 つのデータベース サーバーで最新の Service Pack が適用された Microsoft SQL Server 2005 または Microsoft SQL Server 2000 が実行されていること。

注意

サーバー ファームを展開するには、Web サーバーおよびアプリケーション サーバーとして機能するサーバー コンピュータが少なくとも 1 台、データベース サーバーとして機能するサーバー コンピュータが 1 台必要です。

最低特権管理に必要なアカウントの特定

任意のセキュリティ構成で最低特権管理を使用して Office SharePoint Server 2007 をインストールする前に、Office SharePoint Server 2007 の 3 層セキュリティ モデルと、各構成に必要な詳細なアカウント権限を理解しておく必要があります。詳細については、以下のトピックを参照してください。

最低特権管理を使用して Office SharePoint Server 2007 をインストールするための要件と構成手順の多くは、標準のファーム インストールに似ています。標準のファーム インストールの詳細については、「章の概要 : サーバー ファーム環境に Office SharePoint Server 2007 をインストールする」を参照してください。

次の表は、最低特権管理で Office SharePoint Server 2007 をインストールするために使用するアカウントと、ファーム インストールのための標準的なアカウント要件を比較して示しています。

アカウント 目的 サーバー ファームの標準的な要件 ドメイン ユーザー アカウントを使用する最低特権管理での要件

セットアップ ユーザー アカウント

セットアップ ユーザー アカウントは以下を実行する場合に使用されます。

  • 各サーバーでのセットアップ

  • SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザード

  • Psconfig コマンドライン ツール

  • Stsadm コマンドライン ツール

  • ドメイン ユーザー アカウント

  • セットアップが実行される各サーバーの Administrators グループのメンバ

  • SQL Server を実行しているコンピュータでの SQL Server ログイン

  • 次の SQL Server セキュリティ ロールのメンバ

    • securityadmin 固定サーバー ロール

    • dbcreator 固定サーバー ロール

データベースとの間で読み書きを行う Stsadm コマンドライン コマンドを実行する場合、セットアップ ユーザー アカウントはそのデータベースの db_owner 固定データベース ロールのメンバである必要があります。

サーバー ファームの標準的な要件に、次の追加事項または例外事項が追加されます。

  • 別々のドメイン ユーザー アカウントを使用します。

  • セットアップ ユーザー アカウントは、SQL Server を実行しているコンピュータ上の Administrators グループのメンバではない必要があります。

サーバー ファーム アカウントまたはデータベース アクセス アカウント

サーバー ファーム アカウントは以下の目的で使用されます。

  • サーバー ファームを構成および管理します。

  • SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトのアプリケーション プール ID として機能します。

  • Windows SharePoint Services Timer Service を実行します。

  • ドメイン ユーザー アカウント

  • サーバー ファームが子ファームであり、より大規模なファームの共有サービスを利用する Web アプリケーションを使用している場合、このアカウントは、大規模ファームの構成データベースの db_owner 固定データベース ロールのメンバである必要があります。

サーバー ファーム アカウントには、サーバー ファームに参加する Web サーバーおよびアプリケーション サーバー上の追加の権限が自動的に与えられます。

サーバー アカウントは、SQL Server を実行しているコンピュータの SQL Server ログインとして自動的に追加され、以下の SQL Server セキュリティ ロールに追加されます。

  • dbcreator 固定サーバー ロール

  • securityadmin 固定サーバー ロール

  • サーバー ファーム内のすべてのデータベースに使用する db_owner 固定データベース ロール

サーバー ファームの標準的な要件に、次の追加事項または例外事項が追加されます。

  • 別々のドメイン ユーザー アカウントを使用します。

  • サーバー ファーム アカウントは、サーバー ファーム内のいずれのサーバー上の Administrators グループのメンバでもありません。これには、SQL Server を実行しているコンピュータも含まれます。

サーバー ファーム アカウントは、構成データベースを作成する際に、SQL Server に対する権限を必要としません。

最低特権管理を実現するための最小要件は以下のとおりです。

  • 異なるサービスおよびプロセスに別々のアカウントを使用する。

  • 実行サービスまたはプロセス アカウントがローカル管理者権限で実行されていない。

サービスごとに個別のサービス アカウントを使用し、各アカウントに割り当てる権限を制限することにより、悪意のあるユーザーやプロセスが環境に危害を加える危険性を低減させることができます。

最低特権管理は、各シナリオのセキュリティ構成に応じて、さまざまな方法で実装できます。最低特権管理の構成には以下が含まれます。

  • 個別のドメイン ユーザー アカウント

  • SQL Server 認証

  • 既存のデータベースに接続するドメイン ユーザー アカウント

最低特権管理による Microsoft Office SharePoint Server 2007 のインストール

インストールに必要なアカウントを決めた後、Office SharePoint Server 2007 をインストールできます。製品 DVD には構成 (Config.xml) ファイルのサンプルが含まれています。これらのサンプル ファイルは、DVD のルート ディレクトリにある \Files フォルダの下の、異なるシナリオごとのフォルダに格納されています。次の表は、これらのサンプル ファイルの説明を示しています。

構成ファイル 説明

Setup\Config.xml

Microsoft SQL Server 2005 Express Edition を使用した、スタンドアロン サーバーのインストール

SetupFarm\Config.xml

サーバー ファーム インストール

SetupFarmSidebySide\Config.xml

既存のファームの段階的なアップグレード

SetupFarmSilent\Config.xml

サイレント モードによるサーバー ファームのインストール

SetupFarmUpgrade\Config.xml

既存のファームの一括アップグレード

SetupSilent\Config.xml

SQL Server 2005 Express Edition を使用した、サイレント モードによるスタンドアロン サーバーのインストール

SetupSingleUpgrade\Config.xml

既存の単一サーバー インストールの一括アップグレード

重要

Office SharePoint Server 2007 に付属するサンプル構成ファイルでは、この <Setting Id="SETUP_REBOOT" Value="Never"/> 設定が省略されています。コマンドライン インストール時に再起動しないようにするには、この設定を含める必要があります。

次の例は、サイレント モードで単一のサーバーをセットアップする (SetupSilent) ための構成を示しています。

<構成>

<Package Id="sts">

<Setting Id="LAUNCHEDFROMSETUPSTS" Value="Yes"/>

<Setting Id="REBOOT" Value="ReallySuppress"/>

<Setting Id="SETUPTYPE" Value="CLEAN_INSTALL"/>

</Package>

<Package Id="spswfe">

<Setting Id="SETUPCALLED" Value="1"/>

<Setting Id="REBOOT" Value="ReallySuppress"/>

<Setting Id="OFFICESERVERPREMIUM" Value="1" />

</Package>

<Logging Type="verbose" Path="%temp%" Template="Office Server Setup(*).log"/>

<Display Level="none" CompletionNotice="no" />

<PIDKEY Value="Enter PID Key Here" />

<Setting Id="SERVERROLE" Value="SINGLESERVER"/>

<Setting Id="USINGUIINSTALLMODE" Value="0"/>

</Configuration>

コマンド プロンプトから Config.xml ファイルを使用してセットアップを実行する

  1. Office SharePoint Server 2007 の製品 DVD があるドライブでルート ディレクトリに移動して、setup.exe ファイルを探します。

  2. 選択した Config.xml ファイルを使用してセットアップを実行します。

    setup /config <パスとファイル名>

    注意

    サンプル ファイルのいずれかを選択することも、独自の構成ファイルをカスタマイズすることもできます。

  3. Enter キーを押します。

これで、セットアップは完了しました。

セットアップをサイレント モードで実行するには、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。

  • setup /config Files\SetupSilent\config.xml (単一サーバー展開の場合)

  • setup /config Files\SetupFarmSilent\config.xml (ファーム展開の場合)

構成ファイルをカスタマイズすることもできます。インストールを制御するには、まずテキスト エディタで Config.xml ファイルを編集して必要な要素を追加し、各要素に適切な設定を指定します。 次に、setup /config <パスとファイル名> を実行して、セットアップが Config.xml ファイルで設定したオプションを使用して実行されるように指定します。

一般的な構成オプションには以下のものがあります。

  • プロダクト キーを値として指定することにより、キーの入力画面を無視する。 <PIDKEY Value="Enter PID Key Here" />。これは、Config.xml ファイルで指定します。

  • ログ ファイルの場所を追加する。 <Logging Type="off" | "standard"(default) | "verbose" Path="パス名" Template="ファイル名.log"/>。コマンドライン インストールが失敗した場合に表示されます。

重要

Config.xml を編集するには、メモ帳などのテキスト エディタを使用します。Microsoft Office Word 2007 などの汎用の XML エディタは使用しないでください。

構成ファイルのカスタマイズに使用できるオプションの詳細については、「Config.xml リファレンス (Office SharePoint Server)」を参照してください。

セットアップのコマンドライン オプションの詳細については、「Setup.exe コマンド ライン リファレンス (Office SharePoint Server)」を参照してください。

コマンドライン インストールの詳細については、「コマンドラインを使用して Office SharePoint Server 2007 をインストールする」を参照してください。

Psconfig コマンドライン ツールによるサーバーの構成

セットアップの完了後に、Psconfig コマンドライン ツールを使用して Office SharePoint Server 2007 を構成できます。このツールは、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin にあります。構成オプションは、Office SharePoint Server 2007 をスタンドアロン サーバーとサーバー ファームのどちらにインストールするかによって異なります。

Psconfig コマンドライン ツールとその操作およびパラメータの詳細については、「SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザード コマンドライン リファレンス (Office SharePoint Server)」を参照してください。構成中に登録されるサービスと機能の詳細については、次を参照してください。Using PSConfig.exe command-line options to complete SharePont Server Configuration (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=122627&clcid=0x411)

スタンドアロン サーバー上の SharePoint Server 2007 を構成する

最低特権管理を使用するスタンドアロン サーバーの展開では、setup コマンドと共に Psconfig コマンドライン ツールを実行することができます。

以前に作成および構成したセットアップ ユーザー アカウントを使用してログオンしたら、Office SharePoint Server 2007 を構成します。

Psconfig コマンドライン ツールによる SharePoint Server 2007 の構成

  1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin に移動します。

  2. 以下のコマンドを入力して Enter キーを押します。

    psconfig -cmd

Psconfig コマンドライン ツールは、構成手順を順に説明し、構成の正常完了を通知します。スタンドアロン サーバー インストールの場合、これがコマンドライン インストールの最後の手順です。

ファーム上の SharePoint Server 2007 を構成する

最低特権管理を使用するサーバー ファームの展開では、Psconfig コマンドライン ツールを使用して、新しいファームを作成するか、既存のファームに接続します。Psconfig コマンドライン ツールでは、ファーム内の最初のサーバーに SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトがインストールされます。このため、サーバーの全体管理 Web サイトを実行する予定のサーバーに、最初に Office SharePoint Server 2007 をインストールすることをお勧めします。

次の手順では、ファーム内の最初のサーバーを構成する方法について説明します。

注意

構成の問題を防ぐため、記載されているとおりの順序で手順に従ってください。

Psconfig コマンドライン ツールを使用してファーム上の SharePoint Server 2007 を構成する

  1. 以前に作成および構成したセットアップ ユーザー アカウントを使用してログオンします。

  2. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin に移動します。

  3. 構成データベースを作成します。

    psconfig -cmd configdb -create -server <データベース サーバー名> -database <データベース名>

    -dbuser <domain\user name> -dbpassword <パスワード>

    -user <domain\user name> -password <パスワード>

    -addomain <ドメイン名> -adorgunit <組織単位>

    -admincontentdatabase <サーバーの全体管理 Web アプリケーションのコンテンツ データベース名>

    注意

    dbuser パラメータと dbpassword パラメータは、SQL サーバー認証を使用する展開でのみ使用されます。Windows 認証を使用している場合、これらのパラメータは不要です。

  4. すべてのヘルプ コレクションをインストールします。

    psconfig -cmd helpcollections installall

  5. リソース セキュリティ エンフォースメントを実行します。

    psconfig -cmd secureresources

  6. サーバー ファームにサービスを登録します。

    psconfig -cmd services -install

    注意

    サービスをインストールしたら、Stsadm コマンドライン ツールを使用して、2 つのサービス (Windows SharePoint Services Search と Office SharePoint Server Search) を開始および構成する必要があります。

    1. stsadm -o spsearch -action start -farmserviceaccount <domain\user name> -farmservicepassword <パスワード> [-database name <コンテンツ データベース名>] [-database server <サーバー インスタンス>] [-search server*<検索サーバー名>*]

      詳細については、「Spsearch: Stsadm operation (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

      注意

      以前に作成および構成したサーバー ファーム アカウントのドメインおよびユーザー アカウント情報を使用します。

    2. stsadm -o osearch -action start -role IndexQuery -farmserviceaccount <domain\user name> -farmservicepassword <パスワード> -farmcontactemail <user@domain.com>

      詳細については、「Osearch : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。

      注意

      以前に作成および構成したサーバー ファーム アカウントのドメインおよびユーザー アカウント情報を使用します。

    3. ファームのサービスを準備します。

      psconfig -cmd services -provision

  7. すべての機能を登録します。

    psconfig -cmd installfeatures

  8. SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションを準備します。

    psconfig -cmd adminvs -provision -port <ポート>-windowsauthprovider onlyusentlm

  9. 共有アプリケーション データをインストールします。

    psconfig -cmd applicationcontent -install

これで、サーバーの全体管理 Web サイトが作成されました。

サイトを作成する前に、すべてのファーム サーバーに Office SharePoint Server 2007 をインストールして構成することをお勧めします。

注意

上記のコマンドのいずれかが失敗した場合は、セットアップ後の構成ログファイルを調べてください。このログ ファイルは、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Logs にあります。ファイル名は "PSC" で始まり、ファイル名拡張子は .log です。

既存の構成データベースに接続し、サーバーを既存のサーバー ファームに参加させるには、-create パラメータではなく -connect パラメータを指定して configdb コマンドを実行する必要があります。

psconfig -cmd configdb -connect -server <サーバー名> -database <データベース名>

注意

-admincontentdatabase コマンドは、構成データベースを作成したときに既に指定しているので省略します。

psconfig -cmd adminvs -provision -port <ポート> -windowsauthprovider onlyusentlm コマンドは、追加サーバーに SharePoint 全体管理 Web アプリケーションを供給するときに使用します。このコマンドを使用すると、SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションを実行しているサーバーに障害が発生したときに、リスクを軽減できます。

サーバー ファームでコマンドライン インストールを正常に完了するには、Stsadm コマンドライン ツールを使用して共有サービス プロバイダ (SSP) を作成し、さらにファームのサイト コレクションを作成する必要があります。ただし、SSP とサイト コレクションを作成する前に、追加の構成タスクを実行することをお勧めします。

追加の構成タスクの実行

Office SharePoint Server 2007 のインストール後に、次の管理タスクを実行することをお勧めします。

Stsadm コマンドライン ツールによる共有サービス プロバイダの作成

ファームで Office SharePoint Server 2007 を作成し、構成した後に、Stsadm コマンドライン ツールを使用して SSP およびファームのサイト コレクションを作成する必要があります。

重要

Stsadm コマンドライン ツールを実行するには、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバである必要があります。

SSP を作成するための手順として、個人用サイトのホストの場所に対して Web アプリケーションを作成し、共有サービス管理 Web サイトに対して別の Web アプリケーションを作成することをお勧めします。

Stsadm コマンドライン ツールによる Web アプリケーションの作成

  1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin に移動します。

  2. 以下のコマンドを入力して Enter キーを押します。

    stsadm -o extendvs

    -url <URL 名>

    -ownerlogin <domain\user name>

    -owneremail <電子メール アドレス>

    [-exclusivelyusentlm]

    [-ownername <表示名>]

    [-databaseuser <データベース ユーザー名>]

    [-databaseserver <データベース サーバー名>]

    [-databasename <新しいコンテンツ データベース名>]

    [-databasepassword <データベース パスワード>]

    [-lcid <言語>]

    [-sitetemplate <サイト テンプレート>]

    [-donotcreatesite]

    [-description]

    [-sethostheader]

    [-apidname <アプリケーション プール名>]

    [-apidtype {configurableID | NetworkService}]

    [-apidlogin <domain\user name>]

    [-apidpwd <アプリケーション プール パスワード>]

    [-allowanonymous]

    詳細については、「Stsadm コマンド ライン ツール (Office SharePoint Server)」を参照してください。

extendvs 操作で、Web アプリケーションを作成します。donotcreatesite パラメータでは、Web アプリケーションにサイト コレクションを作成せずに Web アプリケーションを作成できます。

個人用サイトのホストの場所、および共有サービス管理 Web サイトに対して Web アプリケーションを作成した後に、SSP を作成します。

Stsadm コマンドライン ツールを使用して SSP を作成する

  1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin に移動します。

  2. 以下のコマンドを入力して Enter キーを押します。

    stsadm -o createssp

    -title <SSP 名>

    -url <Web アプリケーションの URL>

    -mysiteurl <個人用サイトの Web アプリケーション URL>

    -ssplogin <ユーザー名>

    -ssppassword <パスワード>

    -sspdatabaseserver <SSP データベース サーバー>

    -sspdatabasename <SSP データベース名>

    -indexserver <インデックス サーバー名>

    -indexlocation*<インデックス ファイル パス>*

    [-ssppassword <SSP パスワード> ]

    [-sspdatabaseserver <SSP データベース サーバー名> ]

    [-sspdatabasename <SSP データベース名> ]

    [-sspsqlauthlogin <SQL ユーザー名> ]

    [-sspsqlauthpassword <SQL パスワード> ]

    [-searchdatabaseserver <検索データベース サーバー名> ]

    [-searchdatabasename <検索データベース名> ]

    [-searchsqlauthlogin <SQL ユーザー名> ]

    [-searchsqlauthpassword <SQL パスワード> ]

    [-ssl {Yes | No}]

次のコマンドを実行すると、SSP 管理サイトをホストするために使用できる Web アプリケーション (URL は http://intranet:8080) が作成されます。

stsadm -o extendvs -url http://intranet:8080 -ownerlogin <domain\user name> -owneremail <user@domain.com> -exclusivelyusentlm -databaseserver <データベース サーバー名> -databasename <SSP コンテンツ データベース名> -donotcreatesite -apidname <SSP アプリケーション プール> -apidtype configurableID -apidlogin <domain\user name> -apidpwd <パスワード>

同様に、次のコマンドを使用して個人用サイトのホストの場所として別の Web アプリケーションを作成できます。

stsadm -o extendvs -url http://intranet:8090 -ownerlogin <domain\user name> -owneremail <user@domain.com> -exclusivelyusentlm -databaseserver <SQL Server> -databasename <サイト コンテンツ データベース名> -donotcreatesite -apidname <サイト アプリケーション プール> -apidtype configurableID -apidlogin <domain\user name> -apidpwd <パスワード>

次に、MySSP1_db という名前の SSP を作成します。

stsadm -o createssp -title MySSP1 -url http://intranet -mysiteurl http://intranet:8090 -ssplogin <domain\user name> -ssppassword <パスワード> -sspdatabaseserver <データベース サーバー名> -sspdatabasename MySSP1_db -indexserver <インデックス サーバー名> -indexlocation "D:\Program Files\Microsoft Office Servers\12.0\Data\Office Server\Applications" -searchdatabaseserver <検索データベース サーバー名> -searchdatabasename <検索データベース名>

詳細については、「Extendvs : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」および「Createssp : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。

Stsadm コマンドライン ツールを使用してサイト コレクションを作成する

トップレベルのサイト コレクションを作成するには、個人用サイトおよび共有サービス管理 Web サイトに対して Web アプリケーションを作成する際に使用した extendvs 操作を使用します。

重要

Stsadm コマンドライン ツールを実行するには、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバである必要があります。

Stsadm コマンドライン ツールを使用してサイト コレクションを作成する

  1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin に移動します。

  2. 以下のコマンドを入力して Enter キーを押します。

    stsadm -o extendvs

    -url <URL 名>

    -ownerlogin <domain\user name>

    -owneremail <電子メール アドレス>

    [-exclusivelyusentlm]

    [-ownername <表示名>]

    [-databaseuser <データベース ユーザー名>]

    [-databaseserver <データベース サーバー名>]

    [-databasename <新しいコンテンツ データベース名>]

    [-databasepassword <データベース パスワード>]

    [-lcid <言語>]

    [-sitetemplate <サイト テンプレート>]

    [-donotcreatesite]

    [-description]

    [-sethostheader]

    [-apidname <アプリケーション プール名>]

    [-apidtype {configurableID | NetworkService} ]

    [-apidlogin <domain\user name>]

    [-apidpwd <アプリケーション プール パスワード>]

    [-allowanonymous]

    サイト コレクションを作成する方法の詳細については、「Createsite : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。

次の例では、企業内イントラネット サイト テンプレートを使用するサイト コレクションを http://intranet に作成します。

stsadm -o extendvs -url http://intranet -ownerlogin <domain\user name> -owneremail <user@domain.com> -exclusivelyusentlm -sitetemplate SPSPORTAL -apidname "SharePoint AppPool" -apidtype configurableID -apidlogin <domain\user name> -apidpwd <パスワード>

このコマンドを使用して、他のサイト コレクションとサイトを追加することもできます。

使用するサイト テンプレートを指定しなかった場合は、サイト コレクションの管理者がサイトを最初に閲覧する際にテンプレートを選択できます。

extendvs 操作では、ロケール ID (LCID) パラメータを使用して、サイト コレクションの言語を指定することもできます。LCID を指定しなかった場合は、サーバーの言語がトップ レベルのサイト コレクションに使用されます。使用可能な LCID の値の詳細については、「List of Locale ID (LCID) Values as Assigned by Microsoft (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=63028&clcid=0x411) を参照してください。

Stsadm コマンドライン ツールの詳細については、「Stsadm コマンド ライン ツール (Office SharePoint Server)」を参照してください。

サイトを作成した後、代替アクセス マッピングを構成できます。代替アクセス マッピングは、Office SharePoint Server 2007 との通信中 (Office SharePoint Server 2007 Web サイトのホーム ページの参照中など) にユーザーを正しい URL に転送します。代替アクセス マッピングによって、Office SharePoint Server 2007 は Web 要求を正しい Web アプリケーションおよびサイトにマップでき、Office SharePoint Server 2007 は正しいコンテンツをユーザーに提供できます。詳細については、次を参照してください。代替アクセス マッピングを計画する.

トレース ログの構成

トレース ログは、問題が発生した場合の分析に役立ちます。トレース ログに書き込まれるイベントを利用して、問題が発生する前に Office SharePoint Server 2007 に加えられた構成の変更を特定できます。

既定では、Office SharePoint Server 2007 のトレース ログ ファイルには、2 日間のイベントが保存されます。つまり、2 日経過したイベントを含むトレース ログ ファイルは削除されます。Windows SharePoint Services Search サービスを使用するとき、7 日間のイベントを保存するようにトレース ログを構成することをお勧めします。

[サーバーの全体管理] の [診断ログ] ページを使用して、保持するトレース ログ ファイルの最大数、および各ログ ファイルのイベント記録時間 (分単位) を構成できます。既定では、96 個のログ ファイルが保持され、各ログ ファイルには 30 分間のイベントが格納されます。

96 個のログ ファイルにファイルあたり 30 分間のイベントが格納されると、2,880 分間 (2 日間) のイベントが記録されることになります。

ログ ファイルを書き込む場所を指定することも、既定のパスを使用することもできます。

トレース ログ ファイルは、Windows SharePoint Services Search サービスの構成の変更に関連する問題のトラブルシューティングに役立てることができます。構成変更に関連する問題はすぐに発見されるとは限らないため、構成変更を行った日にシステムが作成したすべてのトレース ログ ファイルを保存することをお勧めします。これらのログ ファイルは、上書きされない安全な場所に長期間保存してください。ログ ファイルの保存のみに使用されるハード ディスク ドライブ パーティションにログ ファイルを保存することをお勧めします。

このブックのダウンロード

このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なブックに収められています。

入手できるすべてのブックの一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=122600&clcid=0x411) を参照してください。

関連項目

概念

セキュリティ ロールを計画する (Office SharePoint Server)
管理者アカウントとサービス アカウントを計画する (Office SharePoint Server)

その他のリソース

Office SharePoint Server のセキュリティ アカウントの要件 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=110493&clcid=0x411)