別のドライブに Windows Internal Database を移動する (Windows SharePoint Services 3.0)

Windows SharePoint Services 3.0 コンテンツ データベースと構成データベースを、データを失うことなく、ディスク間またはサーバー間で移動できます。現在のディスクの領域が不足した場合、またはディスク ドライブが不安定になった場合は、データベースを移動する必要があります。Windows Internal Database では、Windows SharePoint Services、Active Directory Rights Management サービス、UDDI サービス、Windows Server Update Services、Windows システム リソース マネージャなど、Windows の役割と機能に対してのみ、リレーショナル データ ストアとして SQL Server テクノロジが使用されます。 Windows Internal Database は、Microsoft SQL Server Express Embedded Edition とも呼ばれます。

重要

ここでは、コンテンツ データベースと構成データベースの移動についてのみ説明しており、Windows SharePoint Services 3.0 に関連付けられているその他のデータベースの移動については説明していません。

重要

コンテンツ データベースを切断して再接続すると、次回そのコンテンツ データベース内のコンテンツをクロールするときに、フル クロールが (増分クロールを要求しても) 行われます。フル クロールでは、コンテンツが前回クロールされているかどうかに関係なく、クローラがアクセスするすべてのコンテンツが再クロールされるため、増分クロールに比べ、完了するまでに大幅に時間がかかります。

コンテンツ データベースと構成データベースを別のドライブに移動する

Windows Internal Database 内でのデータベースの移動プロセスには、次の 5 つの主要な手順があります。

  • 影響を受けるサービスを停止する。

  • Windows SharePoint Services 3.0 からデータベースを切断する。

  • データベース ファイルを移動する。

  • データベースを再接続する。

  • サービスを再起動する。

次の手順を開始する前に、次のコマンドライン ツールのオプションと要件を必ず確認します。

Note

この手順を実行するには、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトをホストしているローカル コンピュータの Administrators グループのメンバシップと、Microsoft SQL Server 2005 Express Edition の dbowner 固定データベース ロールのメンバシップが最低限必要です。

コマンドライン ツールを使用して別のドライブにデータベースを移動する

  1. すべての SharePoint サービスを停止します。

    1. 次のコマンドを入力して Enter キーを押します。

      stsadm –o enumservices

      すべてのサービスの一覧が表示されます。

    2. 前の手順で表示された各サービスに対して、次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。

      net stop <サービス名>

  2. データベースを切断します。

    1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%Program Files%\Microsoft SQL Server\90\Tools\binn ディレクトリに移動します。

    2. 次のコマンドを入力して Enter キーを押します。

      sqlcmd -S \\.\pipe\mssql$microsoft##ssee\sql\query -E

      Sqlcmd コマンドライン ツールでは、コマンドラインで SQL クエリを入力できます。

    3. 最初のクエリ行に以下のクエリを入力し、Enter キーを押します。

      EXEC sp_detach_db @dbname = '<データベース名>'

      <データベース名> は移動するデータベースの名前です。

      構成データベース、サーバーの全体管理コンテンツ データベース、および検索データベースの名前は、次に示すように、プレフィックスとデータベース GUID で構成されています。

      • 構成データベースの名前の形式は、SharePoint_Config_<データベース GUID> です。

      • サーバーの全体管理コンテンツ データベースの名前の形式は、SharePoint_AdminContent_<データベース GUID> です。

      • 検索データベースの名前の形式は、WSS_Search_NETSERVER_<データベース GUID> です。

    4. 次のクエリ行に「GO」と入力し、Enter キーを押します。

    5. 移動するデータベースごとに、手順 c. ~ d. を繰り返します。

    6. Sqlcmd コマンド ライン ツールを終了します。

      1. 最初のクエリ行に「EXIT」と入力し、Enter キーを押します。

      2. 2 つ目のクエリ行で、 「GO」と入力し、Enter キーを押します。

  3. データベース ファイルを新しい場所に移動します。

  4. データベースとログ ファイルを再接続します。

    1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%Program Files%\Microsoft SQL Server\90\Tools\binn ディレクトリに移動します。

    2. 次のコマンドを入力して Enter キーを押します。

      sqlcmd -S \\.\pipe\mssql$microsoft##ssee\sql\query -E

    3. 最初のクエリ行に以下のクエリを入力し、Enter キーを押します。

      EXEC sp_attach_db @dbname = '<データベース名>', @filename1 = '<UNC パス><データベース名>.mdf', @filename2 = '<UNC パス><データベース名>_log.ldf'

      データベース ファイル (.mdf) と関連付けられたログ ファイル (.ldf) のファイル名を含める必要があります。

    4. 次のクエリ行に「GO」と入力し、Enter キーを押します。

    5. 移動したデータベースごとに、手順 c. ~ d. を繰り返します。

    6. Sqlcmd コマンド ライン ツールを終了します。

      1. 最初のクエリ行に「EXIT」と入力し、Enter キーを押します。

      2. 次のクエリ行に「GO」と入力し、Enter キーを押します。

  5. 手順 1. で停止した各サービスに対して、次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。

    net start <サービス名>

関連項目

概念

データベースを保守する (Windows SharePoint Services 3.0)
Windows SharePoint Services 用 SQL Server 記憶域の計画と監視 (ホワイト ペーパー)
コンテンツ データベースを追加、分割、およびマージする (Windows SharePoint Services 3.0)
コンテンツ データベースを移動する (Windows SharePoint Services 3.0)
すべてのデータベースを移動する (Windows SharePoint Services 3.0)