InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシを構成する (SharePoint Server 2010)

  • [アーティクル]

 

適用先: SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシを使用すると、Web ブラウザーで実行される Microsoft InfoPath フォームを Web サービスに接続できます。この接続には、Web サービスによって信頼される認証資格情報が使用され、また、認証目的に使用するフォーム ユーザーの ID が Web サービスに別途渡されます。これによって、他の状況では Web ブラウザーで実行される Microsoft InfoPath フォームでは実現できない以下の 2 つのシナリオを使用できるようになります。

  • 通常は、Windows NTLM 認証ではユーザーの資格情報を再利用できない第 3 層における、Web サービスに対する認証

  • Microsoft InfoPath Filler 2010 のフォームと Web ブラウザーで実行される同じフォームの間の対称認証

InfoPath フォームから InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシを使用するには、フォーム設計者は以下の手順を実行します。

  1. Microsoft InfoPath Designer 2010 内から Web サービス接続を作成します。

  2. Web サービス データ接続を変換して、データ接続ライブラリ内のデータ接続ファイルの設定を使用するようにします。

  3. テキスト エディターまたは XML エディターを使用して、データ接続ファイルを変更し、以下を追加します。

    • 値を True に指定した useFormsServiceProxy 属性。

    • 有効な Secure Store アプリケーション ID を参照する Authentication 要素。Secure Store アプリケーションには、手順 1. で作成した接続で使用する Web サービスによって信頼される資格情報が含まれている必要があります。

InfoPath Filler 2013 または InfoPath Forms Services でフォームが入力されると、Web サービス呼び出しがフォームから InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシに転送され、その Web サービス プロキシから対象となる Web サービスが呼び出され、その Web サービス呼び出しの結果がフォームに返されます。InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシでは、データ接続ファイルで参照される Secure Store アプリケーション ID で指定されている信頼される資格情報を偽装することによって、Web サービスへの認証が行われます。また、Web サービス呼び出しの SOAP ヘッダーに WS-Security UserNameToken も追加されます。WS-Security UserNameToken には、フォームへの入力を行うユーザーの Windows ユーザー名と空のパスワードが含まれます。Web サービスでは、このユーザー名を認証目的に使用できます。

注意

この処理は、InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシを使用することを想定して作成された Web サービスで使用する場合に最も適切に機能します。

Secure Store Service の構成の詳細については、Secure Store Service を構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。データ接続ファイルの詳細については、「InfoPath Forms Services のデータ接続ファイルを管理する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。データ接続ファイル内の useFormsServiceProxy 属性および Authentication 要素の詳細については、「ユニバーサル データ接続 v2.0 リファレンスおよびスキーマ (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=188138&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシを有効にする

InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシは、サーバーの全体管理 Web サイトで管理できます。

既定では、管理者が承認したフォームでは InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシが有効になっており、ユーザー フォームでは無効になっています。サーバー ファーム全体について、InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシを有効または無効にできます。

InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシを有効にするには

  1. この手順を実行するユーザー アカウントが Farm Administrators SharePoint グループのメンバーであることを確認します。

  2. サーバーの全体管理 Web サイトのサイド リンク バーで、[アプリケーションの全般設定] をクリックします。

  3. [アプリケーションの全般設定] ページで、[InfoPath Forms Services] セクションの [InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシの構成] をクリックします。

  4. [InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシの構成] ページで、[InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシの有効化] セクションの [有効にする] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。

  5. [ユーザー フォームに対する InfoPath Forms Services の Web サービス プロキシの有効化] セクションで、[有効にする] チェック ボックスをオンにします。

    注意

    この設定を有効にすると、ユーザー フォーム テンプレートで InfoPath Forms Servicesの Web サービス プロキシを使用できるようになります。管理者が承認したフォーム テンプレートでは、この設定が有効ではなくても、Web サービス プロキシが有効になっていると Web サービス プロキシを使用できます。

  6. [OK] をクリックします。

ユーザー フォーム テンプレートのサーバー固有の認証設定を有効にする

ユーザー フォーム テンプレートで Secure Store Service を使用するには、ユーザー フォーム テンプレートでサーバー固有の認証設定を使用できるようにする必要があります。

ユーザー フォーム テンプレートのサーバー固有の認証設定を有効にするには

  1. この手順を実行するユーザー アカウントが Farm Administrators SharePoint グループのメンバーであることを確認します。

  2. サーバーの全体管理のサイド リンク バーで、[アプリケーションの全般設定] をクリックします。

  3. [アプリケーションの全般設定] ページで、[InfoPath Forms Services] セクションの [InfoPath Form Services の構成] をクリックします。

  4. [InfoPath Forms Services の構成] ページで、[データ ソースに対する認証 (ユーザー フォーム テンプレート)] セクションの [ユーザー フォーム テンプレートで、データ接続ファイルに含まれる認証情報を使用可能にする] チェック ボックスをオンにします。

  5. [OK] をクリックします。