アーカイブの概要

 

トピックの最終更新日: 2011-01-31

企業などの組織に対する、特定の種類の通信を保持することに関する、業界および政府機関による規制が増えています。 Microsoft Lync Server 2010 は、アーカイブ サーバーの機能により、Lync Server 2010 経由で送信されるインスタント メッセージング (IM) のコンテンツ、ミーティング (会議) コンテンツ、またはその両方をアーカイブできます。

アーカイブ サーバーを展開し、それをフロント エンド プールと関連付けた場合は、インスタント メッセージおよび会議をアーカイブするように設定し、アーカイブを有効にしているユーザーを指定することができます。 アーカイブ サーバーを展開すると、既定でグローバル ポリシーが作成されます。 グローバル ポリシーを使用すると、内部通信 (内部ユーザー間の通信) および外部通信 (内部以外のユーザーが 1 人以上含まれる通信) のアーカイブを有効にできます。 また、特定のユーザーまたはサイト用のポリシーを作成して、アーカイブを有効にしているユーザーを指定することもできます。 アーカイブを有効にすると、指定したユーザーおよびサイトのみのメッセージをアーカイブするようにアーカイブ サーバーを設定してある場合でも、ユーザーが関与するすべてのマルチパーティ会議のインスタント メッセージもアーカイブできます。

次の種類のコンテンツがアーカイブされます。

  • ピアツーピアのインスタント メッセージ

  • マルチパーティ インスタント メッセージ

  • アップロードされたコンテンツ (配付資料など) およびイベント関連のコンテンツ (参加、退席、アップロード、共有、表示設定の変更など) を含む会議コンテンツ

次の種類のコンテンツはアーカイブされません。

  • ピアツーピアのファイル転送

  • ピアツーピアのインスタント メッセージおよび会議の音声ビデオ

  • ピアツーピアのインスタント メッセージおよび会議のアプリケーション共有

  • 会議のコメントおよび投票

アーカイブを構成するには、次の情報を指定する必要があります。

  • どのワークロードをアーカイブするか以外に、特定のサイトおよびユーザーにどのポリシーが必要か、内部通信、外部通信、またはその両方のアーカイブを有効にするかどうかなど、組織に必要なアーカイブのサポート範囲

  • アーカイブが失敗した場合に IM または会議セッションをブロックする、Lync Server 2010 を重要モードで実行するかどうか。

  • アーカイブされたデータの管理方法。 アーカイブ データベースは長期保持することを目的としておらず、Lync Server 2010 はアーカイブされたデータの電子情報開示 (検索) ソリューションを提供していないので、データは他の記憶域に移動する必要があります。 Lync Server 2010 は、アーカイブされたデータをエクスポートする際に使用するセッション エクスポート ツールを提供しています。これにより、アーカイブされたデータの検索可能なトランスクリプトが作成されます。

  • アーカイブされたデータの削除を有効にするかどうか、そして有効にする場合は、削除を実施する方法。

これらのオプションの詳細については、「アーカイブの要件の定義」を参照してください。

1 つのフロント エンド プールまたは Standard Edition サーバーでアーカイブを有効にする場合、展開内の他のすべてのフロント エンド プールおよび Standard Edition サーバーに対してアーカイブを有効にする必要があります。 この作業が必要なのは、通信のアーカイブが必要なユーザーを、グループの IM 会話や異なるプールでホストされている会議に招待できるようにするためです。会話や会議がホストされているプールでアーカイブが有効になっていない場合、セッションをアーカイブすることはできません。