セットアップを使用した SQL Server Analysis Services のインストール

更新 : 2005 年 12 月 5 日

ms144288.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
Microsoft SQL Server インストール ウィザードを使用して SQL Server 2005 製品コンポーネントをインストールする方法については、「SQL Server 2005 をインストールする方法 (セットアップ)」を参照してください。

このトピックでは、SQL Server インストール ウィザードを使用した Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (SSAS) のインストールについて説明します。

  • インストールするコンポーネントの選択
  • Analysis Services ファイルの場所の指定
  • Analysis Services インスタンスの指定
  • Analysis Services サービス アカウントの指定
  • Analysis Services 認証モードの指定
  • Analysis Services 照合順序の指定

インストールするコンポーネントの選択

Analysis Services を単独でインストールできますが、多くのデータ ウェアハウス ソリューションでは、Analysis Services データベースの開発、配置、および管理を可能にするためにその他の SQL Server 2005 コンポーネントもインストールする必要があります。次の表では、こうした追加またはオプションの SQL Server 2005 コンポーネントについて説明します。

コンポーネント 管理者 開発者 その他

接続コンポーネント

   クライアントとサーバー間の通信に必要なコンポーネント。DB-Library、ODBC、および OLE DB のネットワーク ライブラリが対象となります。

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管理ツール

   SQL Server 2005 を管理するための対話型ツール。SQL Server 構成マネージャ、SQL Server Management Studio、SQL Server Profiler、レプリケーション モニタがあります。

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Business Intelligence Development Studio

   ビジネス インテリジェンス プロジェクト用の統合開発環境。

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ソフトウェア開発キット

   SQL Server 2005 用のカスタム ソリューションの作成に役立つ開発者向けソフトウェア。

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SQL Server Database Services

   リレーショナル データ、XML データ、レプリケーション、およびフルテキスト検索を管理するための SQL Server データベース エンジンとツール。

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Reporting Services

   レポートを管理、実行、表示、配布するためのレポート サーバーと、SQL Server 2005 Reporting Services (SSRS) コンポーネントへのアクセスに必要な Web ベース ユーザー インターフェイスであるレポート マネージャで構成されます。レポートを表示するための管理ツールとユーザー インターフェイスも含まれます。

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Integration Services

   SQL Server 2005 Integration Services (SSIS) は、データを移動、コピー、変換するためのグラフィカル ツールおよびプログラミング可能なオブジェクトのセットを提供します。

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ドキュメントとサンプル

   SQL Server 2005 のすべてのコンポーネントを対象とした SQL Server Books Online ドキュメント、プログラミング リファレンス、およびサンプルです。

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選択したコンポーネントのインストール

以下の手順で説明するように、Analysis Services を単独で、または SQL Server 2005 コンポーネントを追加してインストールできます。

Analysis Services を単独でインストールするには

  • SQL Server インストール ウィザードの [インストールするコンポーネント] ページで [Analysis Services] のみを選択します。

    ms144288.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    Analysis Services のみのインストールを選択した場合、既定では、コマンド ライン ツール、接続コンポーネント、プログラミング モデル、管理ツールと開発ツール、ドキュメント、およびサンプルを含む SQL Server 2005 クライアント コンポーネントはインストールされません。

[インストールするコンポーネント] ページを使用してインストールするコンポーネントを追加するには、またはインストールされているコンポーネントを削除するには

  • インストール ウィザードの [インストールするコンポーネント] ページで、追加または削除するコンポーネントのチェック ボックスをオンまたはオフにします。

    ms144288.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    [インストールするコンポーネント] ページで [ワークステーション コンポーネント、Books Online、および開発ツール] を選択した場合、既定では、サンプル データベースとプログラミング サンプルが選択されません。これらのオプションは、[機能の選択] ページで手動で選択する必要があります。

[機能の選択] ページを使用してインストール コンポーネントを追加または削除するには

  1. [インストールするコンポーネント] ページで [詳細設定] をクリックします。

  2. [機能の選択] ページで、追加するコンポーネントを選択し、削除するコンポーネントを選択解除します。

    ms144288.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    [機能の選択] ページでは、このトピックで前に説明したコンポーネントを含め、SQL Server インストール ウィザードでインストールできるすべてのコンポーネントを参照できます。

Analysis Services ファイルの場所の指定

SQL Server 2005 のセットアップでは、Analysis Services のプログラム ファイル、データ ファイル、および共有ファイルが複数の場所に配置されます。Analysis Services の各インスタンスにはフォルダのセットが個別にあり、その中にインスタンスのプログラム ファイルとデータ ファイルが保存されます。次の表に、Analysis Services ファイルの既定のフォルダを示します。

Analysis Services ファイル 既定の場所

SQL Server 2005 および Analysis Services のインスタンス

C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.n

ここでは、数値 n は複数のインスタンスをインストールした順序を表し、1 から始まります。この場所は、セットアップ時に変更できます。

Analysis Services のインスタンスのデータ ファイルと共有ファイル

C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.n\OLAP\Data

C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.n\OLAP\bin

SQL Server 2005 コンポーネントのすべてのインスタンスによって共有されるコンポーネント

C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Shared

このフォルダは、インストール時に変更できません。

ツール、ドキュメント、サンプル

C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools

Analysis Services のすべてのインスタンスおよびその他の SQL Server コンポーネントに対して、ツールとドキュメントのセットが 1 つだけインストールされます。

インストール時に Analysis Services ファイルの既定の場所を変更するには

  1. インストール ウィザードの [インストールするコンポーネント] ページで [詳細設定] をクリックします。

  2. [機能の選択] ページで、既定以外のインストール パスをサポートしている機能をクリックし、[参照] をクリックします。

  3. [フォルダの変更] ページの [インストール パス] ボックスに、新しいファイルの場所を入力します。

ms144288.note(ja-jp,SQL.90).gif重要 :
これで、インストール ウィザードの [機能の選択] ページを使用して、特定の SQL Server 2005 コンポーネントを既定の場所 (%ProgramFiles%\Microsoft SQL Server\90) 以外の場所にインストールできます。このオプションは、SQL Server 2005 Integration Services (SSIS)、SQL Server 2005 Notification Services、およびワークステーション コンポーネント (クライアント ツール、ドキュメント、およびサンプル) に使用できます。コマンド プロンプトからインストールする場合は、スイッチ installsqlshareddir を使用します。

Analysis Services インスタンスの指定

SQL Server インストール ウィザードの [インスタンス名] ページで、SQL Server 2005 Analysis Services の既定インスタンスまたは名前付きインスタンスをインストールするかどうかを指定できます。SQL Server 2005 Analysis Services の既定のインスタンスは、1 つだけインストールできます。既定のインスタンスは必須ではありません。

インストールに選択したすべての SQL Server 2005 コンポーネントに対して、[インスタンス名] ページでインスタンス名を 1 つだけ指定できます。したがって、SQL Server データベース エンジンの既定のインスタンスと Analysis Services の名前付きインスタンを同時にインストールすることはできません。このような場合は、使用するインスタンス名ごとにセットアップを個別に実行する必要があります。

SQL Server 2000 Analysis Services のインスタンスが既にサーバーにインストールされている場合は、SQL Server 2005 Analysis Services の名前付きインスタンスのみをインストールできます。既存の既定インスタンスを SQL Server 2005 Analysis Services にアップグレードする場合はこの限りではありません。SQL Server インストール ウィザードの [インスタンス名] ページに既存のインスタンス名を入力すると、[アップグレードするコンポーネント] ページに既存のインスタンスをアップグレードするかどうかを確認するメッセージが表示されます。

SQL Server 2005 Analysis Services と SQL Server 2000 Analysis Services を並列でインストールする場合は、SQL Server 2005 Analysis Services を名前付きインスタンスとしてインストールする必要があります。

SQL Server 2005 Analysis Services の複数のインスタンスを 1 つのサーバーにインストールする場合は、名前付きインスタンスのみを使用し、インスタンスを区別するためにわかりやすい名前を付けることができます。

ms144288.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
Microsoft SQL Server 2005 Enterprise Edition のライセンスでは、SQL Server 2005 Analysis Services の複数のインスタンスを 1 つのコンピュータにインストールできます。SQL Server 2005 の他のエディションでは、インスタンスごとに個別のライセンスが必要です。詳細については、製品に同梱されているライセンス契約書を参照してください。

SQL Server 2000 Analysis Services と SQL Server 2005 Analysis Services を並列でインストールする方法については、「Analysis Services のアップグレードまたは移行」を参照してください。

Analysis Services インスタンス名変更ツールを使用すると、SQL Server 2005 Analysis Services のインストール済みのインスタンス名を変更できます。または、既定のインスタンスが存在しない場合は名前付きインスタンスを既定インスタンスとして作成できます。

詳細については、「Analysis Services のインスタンス名を変更する方法」を参照してください。

Analysis Services サービス アカウントの指定

Analysis Services は、Microsoft Windows サービスとして起動および実行されます。このサービスは SQL Server 構成マネージャのインストール済みサービスのリスト、および Windows サービスの管理をサポートする Microsoft 管理コンソール (MMC) スナップインのサービスに表示されます。

Analysis Services の各インスタンスはそれ自体のサービスによってサポートされ、インスタンスごとに照合順序やサーバー オプションなどに異なる設定を使用できます。各インスタンスのサービス名は、セットアップ時に指定するインスタンス名を反映します。既定インスタンスのサービス名は MSSQLServerOLAPService です。名前付きインスタンスのサービス名は **MSOLAP$**instancename です。ここでは、instancename はセットアップ時にインスタンスに指定する名前です。

Analysis Services サービスの実行に使用するアカウントは、ローカルの Administrators グループのメンバである必要があります。

サービス スナップインで Analysis Services サービスを表示するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][管理ツール] の順にポイントして、[サービス] をクリックします。

  2. サービスの一覧で、次のいずれかのエントリを探します。

    • Analysis Services の既定インスタンスの場合は、MSSQLServerOLAPService を探します。
    • Analysis Services の名前付きインスタンスの場合は、**MSOLAP$**instancename を探します。

SQL Server 2005 サービス アカウントの詳細については、「Windows サービス アカウントの設定」を参照してください。

Analysis Services 認証モードの指定

SQL Server 2005 Analysis Services では、Windows 認証のみがサポートされます。

Analysis Services 照合順序の指定

Analysis Services では、SQL Server データベース エンジンと同じ照合順序指定子設定と並べ替え順序設定を使用します。Analysis Services と SQL Server データベース エンジンの両方を同じインスタンス名でインストールすると、2 つのサーバーに対して同じ設定を使用することも、異なる設定を使用することも選択できます。異なる設定の使用を選択する場合は、次の手順に従って Analysis Services と SQL Server データベース エンジンを個別に構成する必要があります。

Analysis Services と SQL Server データベース エンジンで別々の照合順序設定を使用するには

  1. インストール ウィザードの [照合順序の設定] ページで、[サービス アカウントごとにカスタマイズする] チェック ボックスをオンにします。

  2. [サービス] の横にある [Analysis Services] を選択した後、Analysis Services の照合順序オプションを構成します。

    ms144288.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    SQL 照合順序オプションは Analysis Services に適用されず、Analysis Services 照合順序オプションを構成する場合に使用できません。
  3. [サービス] の横にある [データベース エンジン] を選択した後、SQL Server データベース エンジンの照合順序オプションを構成します。

SQL Server 2005 照合順序オプションの詳細については、「照合順序オプションおよびインターナショナル サポート」を参照してください。

参照

概念

SQL Server Analysis Services のインストール

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手