Notification Services と他のテクノロジ

更新 : 2006 年 7 月 17 日

Notification Services は、他の SQL Server コンポーネントや、他の Microsoft テクノロジとの間でデータを送受信できます。ここでは、Notification Services がそれら他のコンポーネントおよびテクノロジとどのように統合するか、そして Notification Services がそれらの通知テクノロジとどのように異なるかについて説明します。

他の SQL Server コンポーネントとの統合

ここでは、Notification Services が他の SQL Server コンポーネントと統合または相互運用する仕方について基本的な情報を提供します。Notification Services は、カスタム コンポーネントを使用して拡張可能なので、この後のリストにあるサポートに限定されることはありません。カスタム イベント プロバイダやカスタム配信プロトコルを開発すれば、さまざまなアプリケーションをサポートできます。

データベース エンジン

Notification Services はデータを SQL Server データベースに格納し、データベース エンジンを使用して通知を生成します。Notification Services とデータベース エンジンとの間の密接な統合により、スケーラブルで信頼性の高い運用が提供されます。

イベント データをデータベースから取得したり、通知をデータベース エンジンに送信したりすることもできます。データベースからイベント データを取得することはごく一般的な操作なので、Notification Services には組み込みの SQL Server イベント プロバイダがあります。このイベント プロバイダは、Notification Services によってホストされ、アプリケーション定義で指定したスケジュールに従って実行されます。詳細については、「SQL Server イベント プロバイダ」を参照してください。

データベースからイベントを取得するその他のシナリオをサポートするには、イベント送信のストアド プロシージャを使用できます。詳細については、「Notification Services ストアド プロシージャ (Transact-SQL)」を参照してください。

なお、データベース エンジンには、次に挙げる 3 つの独自の通知機能があります。

  • イベント通知。特別な種類のデータベース オブジェクトで、サーバー イベントおよびデータベース イベントに関する情報を SQL Server Service Broker に送信します。
  • クエリ通知。クエリの結果が変化したときに SQL Server が通知するようにアプリケーションから要求できます。
  • エージェント ジョブ通知。指定された操作を SQL Server エージェント ジョブが実行したときにオペレータに通知します。

これらのデータベース エンジン機能は、管理やアプリケーション開発のために使用しますが、大量のサブスクライバに書式設定されたメッセージを送信することは意図されていません。そのような機能は Notification Services で使用できます。

Analysis Services

Notification Services は、Analysis Services データベースからイベント データを受け取ることができます。組み込みの Analysis Services イベント プロバイダを使用すると、Analysis Services データベースからデータを取得する MDX クエリを作成し、アプリケーション イベント クラスにデータを送信することができます。詳細については、「Analysis Services イベント プロバイダ」を参照してください。

その他の Microsoft テクノロジとの統合

Notification Services は、外部プロセスや外部アプリケーションからイベントをキャプチャするメカニズムをいくつか提供しています。Notification Services には、オペレーティング システム フォルダにドロップされたデータ XML ファイルをキャプチャする標準イベント プロバイダが組み込まれています。

Notification Services は、いくつかの配信プロトコルを使用して通知を送信できます。Notification Services には、Simple Mail Transfer Protocol (SMTP) が組み込まれています。また、ファイルに通知を配信するプロトコルも組み込まれており、これは主として新しいアプリケーションのテスト用に利用することが意図されています。

Web ベースの配信プロトコルの迅速な開発をサポートするために、Notification Services は、構成可能な HTTP プロトコルを提供しています。これをカスタマイズすると、各種の HTTP ベースや Simple Object Access Protocol (SOAP) ベースの配信プロトコルを実装できます。

Notification Services は、通知コンテンツを収集し、サブスクライバに通知を配信するために、その他の主要な Microsoft テクノロジと統合しています。以下の例は、Notification Services が他のテクノロジとどのように統合しているかを説明しています。

メッセージ キューと BizTalk

キューからのメッセージは通知アプリケーションへのイベントになることができるので、カスタム配信チャネルを使用して、通知をメッセージ キューのキューまたは Microsoft BizTalk に送信できます。これらのテクノロジを使用するには、カスタム コンポーネントを開発する必要があります。

Live Communication Server

Microsoft Live Communication Server は、Office のリアルタイム通信サーバーです。Live Communication Server では、インスタント メッセージングや、他のユーザーの所在をつきとめて通信するのに役立つ情報が提供されます。

Live Communication Server では、Notification Services によって生成された通知を配信できます。Live Communication Server をディストリビュータとして使用するには、Live Communication Server API を使用して Live Communication Server に通知を送信するカスタム配信プロトコルを開発または入手する必要があります。

Live Communication Server の詳細については、Live Communication Server Web サイトを参照してください。

カスタム配信プロトコルの開発の詳細については、「カスタム配信プロトコルの開発」を参照してください。

参照

概念

Notification Services の定義
Notification Services の利用シナリオ
Notification Services アーキテクチャ
Notification Services プログラミング フレームワーク
Notification Services の配置オプション
Notification Services のセキュリティ、信頼性、スケーラビリティ、および可用性

その他の技術情報

Notification Services のカスタム コンポーネントの開発

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 7 月 17 日

追加内容 :
  • LCS に関する情報を追加しました。