sp_help (Transact-SQL)

更新 : 2006 年 7 月 17 日

データベース オブジェクト (sys.sysobjects 互換性ビューに一覧表示されるすべてのオブジェクト)、ユーザー定義データ型、または、SQL Server 2005 で提供されるデータ型についての情報をレポートします。

ms187335.note(ja-jp,SQL.90).gif重要 :
この機能は、以前のバージョンの SQL Server から変更されました。詳細については、「SQL Server 2005 におけるデータベース エンジン機能の動作の変更」を参照してください。

トピック リンク アイコンTransact-SQL 構文表記規則

構文

 sp_help [ [ @objname = ] 'name' ]

引数

  • [ @objname=] 'name'
    sysobjects テーブル内のオブジェクト、または systypes テーブル内のユーザー定義データ型の名前を指定します。name のデータ型は nvarchar(776) で、既定値は NULL です。データベース名は入力できません。

結果セット

name を指定したかどうか、指定した場合はそのデータベース オブジェクトの種類に応じて、返される結果セットは異なります。

  1. 引数を指定せずに sp_help を実行した場合は、現在のデータベースにあるすべてのデータ型のオブジェクトに関する概要情報が返されます。

    列名 データ型 説明

    Name

    nvarchar(128)

    オブジェクト名です。

    Owner

    nvarchar(128)

    オブジェクトの所有者です。

    Object_type

    nvarchar(31)

    オブジェクトの種類です。

  2. name が SQL Server のデータ型またはユーザー定義データ型である場合、sp_help は次の結果セットを返します。

    列名 データ型 説明

    Type_name

    nvarchar(128)

    データ型の名前です。

    Storage_type

    nvarchar(128)

    SQL Server のデータ型の名前です。

    Length

    smallint

    データ型の物理バイト数です。

    Prec

    int

    有効桁数 (総桁数) です。

    Scale

    int

    小数点以下桁数です。

    Nullable

    varchar(35)

    NULL 値を許すかどうかを示します。この値は Yes または No です。

    Default_name

    nvarchar(128)

    このデータ型にバインドされた既定値の名前です。

    NULL = 既定値がバインドされていません。

    Rule_name

    nvarchar(128)

    このデータ型にバインドされたルールの名前です。

    NULL = 既定値がバインドされていません。

    Collation

    sysname

    データ型の照合順序です。データ型が文字型以外の場合は、NULL です。

  3. name がデータ型以外のデータベース オブジェクトである場合、sp_help は、次の結果セットと、指定されたオブジェクトの種類に基づいてさらに他の結果セットも返します。

    列名 データ型 説明

    Name

    nvarchar(128)

    テーブル名です。

    Owner

    nvarchar(128)

    テーブルの所有者です。

    Type

    nvarchar(31)

    テーブルの種類です。

    Created_datetime

    datetime

    テーブルの作成日です。

    sp_help は、指定されたデータベース オブジェクトによっては追加の結果セットを返します。
    name がシステム テーブル、ユーザー テーブル、またはビューである場合、sp_help は次の結果セットを返します。ただし、ビューに対しては、データ ファイルがファイル グループ内のどこに配置されているかを表す結果セットは返されません。

    • 列オブジェクトに関して次の結果セットが返されます。

      列名

    • ID 列に関して次の結果セットが返されます。

      列名 データ型 説明

      Identity

      nvarchar(128)

      ID として宣言されている列名です。

      Seed

      numeric

      ID 列の開始値です。

      Increment

      numeric

      この列の値に対して使用する増分です。

      Not For Replication

      int

      sqlrepl などのレプリケーション ログインがデータをテーブルに挿入するときに、IDENTITY プロパティを設定しません。

      1 = TRUE

      0 = FALSE

    • 列に関して次の結果セットが返されます。

      列名 データ型 説明

      RowGuidCol

      sysname

      一意なグローバル識別子列の名前です。

    • ファイル グループに関して次の結果セットが返されます。

      列名 データ型 説明

      Data_located_on_filegroup

      nvarchar(128)

      データが配置されたファイル グループ (プライマリ、セカンダリ、トランザクション ログのいずれか) です。

    • インデックスに関して次の結果セットが返されます。

      列名 データ型 説明

      index_name

      sysname

      インデックス名です。

      Index_description

      varchar(210)

      インデックスの説明です。

      index_keys

      nvarchar(2078)

      インデックス作成対象の列名です。

    • 制約に関して次の結果セットが返されます。

      列名 データ型 説明

      constraint_type

      nvarchar(146)

      制約の種類です。

      constraint_name

      nvarchar(128)

      制約の名前です。

      delete_action

      nvarchar(9)

      DELETE 操作が、No Action、CASCADE、N/A のどれであるかを示します。

      ただし、FOREIGN KEY 制約にだけ適用されます。

      update_action

      nvarchar(9)

      UPDATE 操作が、No Action、Cascade、N/A のどれであるかを示します。

      ただし、FOREIGN KEY 制約にだけ適用されます。

      status_enabled

      varchar(8)

      制約が有効であるかどうかを示します。この値は Enabled、Disabled、N/A のいずれかです。

      ただし、CHECK および FOREIGN KEY 制約にだけ適用されます。

      status_for_replication

      varchar(19)

      制約がレプリケーションを対象とするのかどうかを示します。

      ただし、CHECK および FOREIGN KEY 制約にだけ適用されます。

      constraint_keys

      nvarchar(2078)

      制約を構成する列の名前です。デフォルトおよびルールの場合は、デフォルトまたはルールを定義するテキストです。

      SQL Server 2005 では、SQL 式をデコードしてカタログ メタデータに格納する方法が SQL Server 2000 と異なります。デコードされた式のセマンティクスは元のテキストと同じですが、構文も同じであるとは限りません。たとえば、デコードされた式からは空白文字が削除されます。詳細については、「SQL Server 2005 におけるデータベース エンジン機能の動作の変更」を参照してください。

    • 参照元のオブジェクトに関して次の結果セットが返されます。

      列名 データ型 説明

      Table is referenced by

      nvarchar(516)

      テーブルを参照するその他のデータベース オブジェクトを示します。

    • ストアド プロシージャ、関数、または拡張ストアド プロシージャに関して次の結果セットが返されます。

      列名 データ型 説明

      Parameter_name

      nvarchar(128)

      ストアド プロシージャ パラメータ名です。

      Type

      nvarchar(128)

      ストアド プロシージャ パラメータのデータ型です。

      Length

      smallint

      最大物理記憶容量 (バイト数) です。

      Prec

      int

      有効桁数 (総桁数) です。

      Scale

      int

      小数点以下桁数です。

      Param_order

      smallint

      パラメータの順番です。

解説

sp_help プロシージャは、現在のデータベースの中のオブジェクトだけを検索します。

name を指定しない場合、sp_help は、現在のデータベース内のすべてのオブジェクトのオブジェクト名、所有者、およびオブジェクトの種類を表示します。sp_helptrigger は、トリガに関する情報を提供します。

権限

public ロールのメンバシップである必要があります。

戻り値

成功した場合は 0 を、失敗した場合は 1 をそれぞれ返します。

A. すべてのオブジェクトに関する情報を返す

次の例では、master データベースの各オブジェクトに関する情報を一覧表示します。

USE master;
GO
EXEC sp_help;
GO

B. 特定のオブジェクトに関する情報を返す

次の例では、Contact テーブルに関する情報を表示します。

USE AdventureWorks;
GO
EXEC sp_help 'Person.Contact';
GO

参照

関連項目

データベース エンジンのストアド プロシージャ (Transact-SQL)
sp_helpgroup (Transact-SQL)
sp_helpindex (Transact-SQL)
sp_helprotect (Transact-SQL)
sp_helpserver (Transact-SQL)
sp_helptrigger (Transact-SQL)
sp_helpuser (Transact-SQL)
システム ストアド プロシージャ (Transact-SQL)
sys.sysobjects (Transact-SQL)

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 7 月 17 日

追加内容 :
  • constraint_keys 列に、SQL Server 2005 で SQL 式が格納される方法についての記述を追加しました。