パッケージを実行する方法

Integration Services パッケージを実行するには、次のいずれかのツールを使用できます。

  • dtexec コマンド プロンプト ユーティリティ (dtexec.exe)

  • パッケージ実行ユーティリティ (dtexecui.exe)

  • SQL Server エージェント ジョブ

以降のセクションでは、これらのツールを使用してパッケージを実行する方法について説明します。

注意

パッケージは、Business Intelligence Development Studio での設計時にも実行できます。詳細については、「Business Intelligence Development Studio でパッケージを実行する方法」を参照してください。

dtexec を使用したパッケージの実行

dtexec ユーティリティを使用すると、ファイル システム、SQL Server のインスタンス、または Integration Services パッケージ ストアのいずれかに格納されているパッケージを実行できます。dtexec コマンド ラインで使用できるオプションの詳細とサンプルのコマンド ラインについては、「dtexec ユーティリティ (SSIS ツール)」を参照してください。

注意

64 ビット コンピューターには、Integration Services によって 64 ビット版の dtexec ユーティリティがインストールされます。特定のパッケージを 32 ビット モードで実行する必要がある場合は、32 ビット版の dtexec ユーティリティをインストールする必要があります。32 ビット版の dtexec ユーティリティをインストールするには、セットアップ中に [クライアント ツール] または [Business Intelligence Development Studio] を選択する必要があります。

dtexec ユーティリティを使用してパッケージを実行するには

  1. コマンド プロンプトで、dtexec / の後に、DTS、SQL、または File のいずれかのオプションと、パッケージのパスを入力します。パッケージのパスには必ずパッケージのファイル名を含めてください。

  2. パッケージの暗号化レベルが EncryptSensitiveWithPassword または EncryptAllWithPassword の場合、Decrypt オプションを使用してパスワードを指定します。パスワードを指定しなかった場合、dtexec によってパスワードが要求されます。

  3. (省略可能) 追加のコマンド ライン オプションを入力します。

  4. Enter キーを押します。

  5. (省略可能) ログ記録とレポートの情報を表示してから、[コマンド プロンプト] ウィンドウを閉じます。

パッケージ実行ユーティリティを使用したパッケージの実行

パッケージ実行ユーティリティ (dtexecui.exe) を使用して作成したコマンド ラインは、次のように使用できます。

  • ファイルにコピーした後、dtexec ユーティリティの CommandFile オプションで使用する。

  • dtexec ユーティリティを使用してパッケージを実行するときに [コマンド プロンプト] ウィンドウに直接貼り付ける。

パッケージ実行ユーティリティは、32 ビット版でのみ使用できます。64 ビット コンピューター上では、実稼働サーバーに配置またはスケジュール設定する前に、パッケージ実行ユーティリティを使用して作成したコマンドを 64 ビット モードでもテストする必要があります。これらのコマンドを 64 ビット モードでテストするには、64 ビット版の dtexec ユーティリティを使用します。

パッケージ実行ユーティリティを使用してパッケージを実行するには

  1. Management Studio で、[表示] メニューの [オブジェクト エクスプローラー] をクリックします。

  2. オブジェクト エクスプローラーで [接続] をクリックし、[Integration Services] をクリックします。

    注意

    接続できない場合は、Integration Services サービスが開始されていることを確認します。サービスの状態は、「自動」または「手動」に設定できます。詳細については、「Integration Services サービスのプロパティを設定する方法」を参照してください。

  3. [格納されたパッケージ] フォルダーとそのサブフォルダーを展開して、実行するパッケージを探して右クリックし、[パッケージの実行] をクリックします。

  4. (省略可能) [パッケージ実行ユーティリティ] ダイアログ ボックスで、次の操作を 1 つ以上実行します。

    • 実行する別のパッケージを指定します。

    • [構成][コマンド ファイル][接続マネージャー][実行オプション][レポート][ログ記録][値の設定]、または [検証] をクリックし、実行時のオプションを更新します。

    • [コマンド ライン] をクリックして、ユーティリティが使用するコマンド ラインを表示します。

  5. [実行] をクリックします。

  6. 実行中のパッケージを停止するには、[パッケージ実行の進行状況] ダイアログ ボックスの [停止] をクリックします。

  7. パッケージが完了したら、[閉じる] をクリックして [パッケージ実行の進行状況] ダイアログ ボックスを終了します。

SQL Server エージェント ジョブを使用したパッケージの実行

SQL Server エージェント ジョブを作成してパッケージを実行するには、実行するパッケージごとに個別のステップを作成する必要があります。ジョブは、1 つまたは複数のスケジュールに関連付けることができます。また、手動で実行する、スケジュールされていないジョブとすることもできます。

Integration Services パッケージを SQL Server エージェントのジョブ ステップとして実行するアカウントには、パッケージを直接実行するアカウントと同じ権限がすべて必要です。SQL Server エージェントのジョブから実行するパッケージのトラブルシューティング方法については、Microsoft サポート技術情報の「SQL Server エージェントのジョブ ステップから SSIS パッケージを呼び出したときに SSIS パッケージが実行されない」を参照してください。

SQL Server エージェントのジョブから実行するパッケージのトラブルシューティング方法のデモ ビデオについては、MSDN ライブラリのビデオ ホーム ページ「トラブルシューティング : SQL Server エージェントを使用したパッケージ実行 (SQL Server ビデオ)」を参照してください。

SQL Server エージェントを使用してパッケージを実行する方法のデモ ビデオについては、MSDN ライブラリのビデオ ホーム ページ「SQL Server エージェントを使用してパッケージ実行を自動化する方法 (SQL Server ビデオ)」を参照してください。

SQL Server エージェント ジョブを使用してパッケージを実行するには

  1. SQL Server Management Studio で、ジョブを作成する SQL Server のインスタンスを開くか、ステップを追加するジョブを含むインスタンスを開きます。

  2. SQL Server エージェントを展開し、次のいずれかの操作を行います。

    • 新しいジョブを作成するには、[ジョブ] を右クリックして [新規作成] をクリックします。

    • 既存のジョブを使用するには、[ジョブ] を展開して該当するジョブを右クリックしてから、[プロパティ] をクリックします。

  3. 新しいジョブを作成する場合は、[全般] ページで、ジョブの名前を入力し、所有者およびジョブ カテゴリを選択し、必要に応じてジョブの説明も入力します。

  4. ジョブをスケジュールできるようにするには、[有効] を選択します。

  5. [ステップ] をクリックし、[新規作成] をクリックします。

  6. ステップ名を入力し、[種類] ボックスの一覧で、ジョブを実行する dtexec ユーティリティ (dtexec.exe) のバージョンに応じたジョブ ステップの種類を選択します。

    • システムによって自動的に呼び出されるバージョンの dtexec ユーティリティを使用してジョブを実行するには、[SQL Server Integration Services パッケージ] をクリックします。

      SQL Server および SQL Server エージェントを実行している 32 ビット コンピューターでは、この設定によって 32 ビット バージョンの dtexec ユーティリティが呼び出されます。

      64 ビット バージョンの SQL Server および SQL Server エージェントがインストールされ、実行されている 64 ビット コンピューターでは、この設定によって 64 ビット バージョンの dtexec ユーティリティが呼び出されます。

      32 ビット バージョンの SQL Server および SQL Server エージェントのみがインストールされ、実行されている 64 ビット コンピューターでは、この設定によって 32 ビット バージョンの dtexec ユーティリティが呼び出されます。

    • 64 ビット バージョンの SQL Server エージェントからパッケージを 32 ビット モードで実行するには、[新しいジョブ ステップ] ダイアログ ボックスの [実行オプション] タブで [32 ビット ランタイムを使用] を選択します。

  7. [実行するアカウント名] ボックスの一覧で、ジョブで使用する資格情報を備えたプロキシ アカウントをクリックします。詳細については、次のトピックを参照してください。

  8. [全般] タブで、パッケージ ソースを選択します。

    ソースが SQL Server または SSIS パッケージ ストアである場合は、サーバー名を指定し、使用する認証モードを選択します。次に、パッケージ名を入力するか、参照ボタン ([...]) をクリックしてパッケージを参照します。

    ソースがファイル システムの場合は、パッケージのパスと名前を入力します。または、参照ボタン ([...]) をクリックして、パッケージを検索します。

    重要な注意事項重要

    パスワードで保護された SSIS パッケージについては、[構成] タブをクリックし、[パッケージ パスワード] ダイアログ ボックスにパスワードを入力します。入力しないと、パスワードで保護されたパッケージを実行する SQL Server エージェント ジョブは失敗します。

  9. コマンド ライン オプションを指定するには、次の操作を行います。

    • [コマンド ファイル] タブをクリックして、パッケージで使用するオプションが格納されているファイルを指定します。

    • [コマンド ライン] タブをクリックして、コマンド ライン オプションを変更または復元します。

    • [構成] タブをクリックして、構成ファイルを追加し、必要に応じてファイルに構成済み変数をエクスポートします。

    • [データ ソース] タブをクリックし、接続マネージャーのチェック ボックスをオンにしてから、接続文字列を更新します。

    • [実行オプション] タブをクリックして、警告が発生した場合にパッケージを失敗させるかどうかなど、パッケージの実行時の動作を指定します。

    • [ログ記録] タブをクリックして、ログ プロバイダーを追加します。[ログ プロバイダー] の一覧からログ プロバイダーを選択して、接続文字列を入力します。

    • [値の設定] タブをクリックして、プロパティと変数に値をマップします。

      注意

      プロパティのパスには「\Package\<コンテナー名>.<プロパティ名>」という構文を使用します。パッケージの構造によっては、コンテナーに他のコンテナーが含まれる場合があります。この場合、入れ子にするコンテナーは円記号 (\) で区切ります。たとえば、「Package\MyForeachLoop\MySequence\MyExecuteSQLTask.Description」と指定します。

    • [検証] タブをクリックして、署名のあるパッケージのみを実行するかどうか、および実行するパッケージのバージョンを指定します。

  10. [OK] をクリックします。