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配置ユーティリティ (Analysis Services - 多次元データ)

Microsoft.AnalysisServices.Deployment ユーティリティを使用すると、コマンド プロンプトから Microsoft SQL Server Analysis Services Deployment Engine を起動することができます。入力ファイルとして、このユーティリティは、Business Intelligence Development Studio で Analysis Services プロジェクトを構築することによって生成される XML 出力ファイルを使用します。この入力ファイルを使用すると、Analysis Services プロジェクトの配置をカスタマイズするための変更を容易に行うことができます。生成された配置スクリプトは、すぐに実行することも、後で配置を行うために保存しておくこともできます。

構文

Microsoft.AnalysisServices.Deployment [ASdatabasefile] 
    {[/s[:logfile]] | [/a] | [[/o[:output_script_file]] [/d]]}

引数

  • ASdatabasefile
    Analysis Services 配置スクリプト (.asdatabase) ファイルが格納されているフォルダーの完全パスを指定します。配置スクリプト ファイルには、配置されるオブジェクト定義が保存されている場所が含まれています。指定されない場合、現在のフォルダーが使用されます。

  • /s
    このユーティリティをサイレント モードで実行し、ダイアログ ボックスが表示されないようにします。モードの詳細については、このトピックの後半にある「モード」を参照してください。

  • logfile
    ログ ファイルの完全パスとファイル名を指定します。指定したログ ファイルにトレース イベントのログが記録されます。ログ ファイルが既に存在する場合は、ファイルの内容が置き換えられます。

  • /a
    このユーティリティをアンサー モードで実行します。このユーティリティのウィザード部分での応答はすべて入力ファイルに書き戻されますが、実際には、配置ターゲットに変更が加えられることはありません。

  • /o
    このユーティリティを出力モードで実行します。配置は行われません。ただし、通常は配置ターゲットに送信される XML for Analysis (XMLA) スクリプトが、指定された出力スクリプト ファイルに保存されます。output_script_file が指定されない場合、このユーティリティは、配置オプション (.deploymentoptions) 入力ファイルで指定された出力スクリプト ファイルの使用を試みます。出力スクリプト ファイルが配置オプション入力ファイルで指定されていない場合は、エラーが発生します。

    モードの詳細については、このトピックの後半にある「モード」を参照してください。

  • output_script_file
    出力スクリプト ファイルの完全パスとファイル名を指定します。

  • /d
    /o 引数が使用されている場合は、このユーティリティは対象インスタンスに接続しません。配置ターゲットへ接続されないため、出力スクリプトは、入力ファイルから取得された情報にのみ基づいて生成されます。

    注意

    /d 引数は、出力モードでのみ使用されます。この引数は、アンサー モードまたはサイレント モードで指定された場合には無視されます。モードの詳細については、このトピックの後半にある「モード」を参照してください。

説明

Microsoft.AnalysisServices.Deployment ユーティリティは、オブジェクト定義、配置ターゲット、配置オプション、および構成設定を提供する一連のファイルを利用し、指定された配置オプションと構成設定を使用して、指定された配置ターゲットへのオブジェクト定義の配置を試みます。このユーティリティは、アンサー ファイルまたは出力モードで呼び出された場合にはユーザー インターフェイスを提供することができます。このユーティリティで提供されたユーザー インターフェイスを使用してアンサー ファイルを作成する方法の詳細については、「Analysis Services 配置ウィザードの使用」を参照してください。

このユーティリティは、Analysis Services インスタンスの \Bin フォルダーにあります。

モード

次の表は、このユーティリティを実行できるモードを示しています。

モード

説明

サイレント モード

ユーザー インターフェイスは表示されません。また、配置に必要なすべての情報は入力ファイルによって提供されます。このユーティリティは、サイレント モードでは進行状況を表示しません。その代わり、オプションのログ ファイルを使用して進行状況やエラー情報をキャプチャし、後で参照することができます。

アンサー モード

配置ウィザードのユーザー インターフェイスが表示され、後で配置する場合に備えて、指定された入力ファイルにユーザーの応答が保存されます。アンサー モードでは配置は行われません。アンサー モードは、ユーザーの応答をキャプチャする場合にのみ使用できます。

出力モード

ユーザー インターフェイスは表示されません。また、配置に必要なすべての情報は入力ファイルによって提供されます。

ただし、サイレント モードと異なり、ユーティリティからの出力は出力スクリプト ファイルに書き込まれ、入力ファイルで指定された配置ターゲットには送信されません。/d 引数が指定されない限り、このユーティリティはそれぞれの配置ターゲットに接続して、出力スクリプト ファイルの生成中にメタデータを比較します。

引数に戻る

次の例では、Adventure Works DW のサンプル Analysis Services プロジェクトをサイレント モードで配置します。また後で参照できるように、進行状況とエラー メッセージのログを記録します。

Microsoft.AnalysisServices.Deployment.exe

<drive>:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\Tools\Samples\AdventureWorks 2008R2 Analysis Services Project\bin

/s: C:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\Tools\Samples\AdventureWorks 2008R2 Analysis Services Project\bin\deployment.log