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データベース ミラーリング セッション中の役割の交代

データベース ミラーリング セッションでは、役割の交代という処理により、一般的にプリンシパルとミラーの役割を相互交換できます。役割の交代では、ミラー サーバーはプリンシパル サーバーに対するフェールオーバー パートナーとして機能します。プリンシパルの役割を引き継ぎ、サーバー内のデータベースのコピーを復旧し、それを新しいプリンシパル データベースとしてオンラインにします。以前のプリンシパル サーバーは利用可能であればミラーの役割を担い、サーバー内のデータベースを新しいミラー データベースにします。場合によっては、複数のエラーに対する対応として、または管理目的のために、役割を何度も交代できます。

注意

このトピックは、データベース ミラーリングの動作モードに詳しいユーザーを対象にしています。詳細については、「非同期データベース ミラーリング (高パフォーマンス モード)」および「同期データベース ミラーリング (高い安全性モード)」を参照してください。

次の図は、ミラーリング パートナーである Partner_APartner_B を示しています。一連の自動フェールオーバーまたは手動フェールオーバーで、プリンシパルとミラーの役割を交代しています。

パートナーの役割の切り替え (2 回)

重要な注意事項重要

役割の交代後、以前のプリンシパル データベースで実行されていたジョブを新しいプリンシパル サーバーで実行するには、その新しいプリンシパル サーバーで再作成する必要があります。詳細については、「役割の交代後のログインとジョブの管理 (SQL Server)」を参照してください。

役割の交代には、自動フェールオーバー、手動フェールオーバー、およびサービスの強制 (データ損失の可能性あり) の 3 つの形式があります。各形式がサポートされるかどうかは、セッションの動作モードによって異なります。

注意

これらの動作モードについて詳しく理解していない場合は、「データベース ミラーリング セッション」を参照してください。

  • 手動フェールオーバー

    高い安全性モードでは、手動フェールオーバーがサポートされます。データベース所有者は、データベースが同期されていれば、いつでも手動フェールオーバーを開始できます。

    手動フェールオーバーは、管理用に用意されています。詳細については、「手動フェールオーバー」を参照してください。

  • 自動フェールオーバー

    ミラーリング監視サーバーを伴う高い安全性モードで、自動フェールオーバーがサポートされます。ミラーリング監視サーバーとミラー サーバーの相互接続が維持されていて、データベースの同期が完了しているときに、プリンシパル サーバーが使用できなくなった場合のみ、自動フェールオーバーが行われます。詳細については、「自動フェールオーバー」を参照してください。

  • サービスの強制 (データ損失の可能性あり)

    サービスの強制は、ミラーリング監視サーバーを伴わない高い安全性モード、および高パフォーマンス モードでサポートされます。プリンシパル サーバーが停止した場合、データベース所有者はミラー サーバーにサービスを強制して (データ損失の可能性あり)、データベースを利用できるようにすることができます。

    注意

    高パフォーマンス モードでは、WITNESS プロパティを OFF に設定することをお勧めします。それ以外の設定では、データベースをオンラインにするためには、ミラー サーバーをミラーリング監視サーバーに接続する必要があります。詳細については、「強制的なサービスの起動 (データ損失の可能性あり)」を参照してください。

次の表に、各動作モードでサポートされるフェールオーバーの形式をまとめます。

高パフォーマンス

ミラーリング監視サーバーを伴わない高い安全性モード

ミラーリング監視サーバーを伴う高い安全性モード

自動フェールオーバー

いいえ

いいえ

はい

手動フェールオーバー

いいえ

はい

はい

サービスの強制

はい

はい

いいえ

役割の交代後、すべてのデータベース ユーザーが新しいプリンシパル データベースにアクセスできるようにするには、特定のメタデータが両方のパートナーに存在する必要があります。また、データベースが定期的にバックアップされ続けるようにするには、新しいプリンシパル サーバーでバックアップ ジョブを作成する必要があります。詳細については、「役割の交代後のログインとジョブの管理 (SQL Server)」を参照してください。

役割の交代中、データベース ミラーリングが使用できなくなる時間の長さは、役割の交代の形式、および原因によって異なります。詳細については、「役割の交代中に発生するサービスの中断時間の算出」を参照してください。