SharePoint サイトでのレポート ビューア Web パーツの使用

レポート ビューア Web パーツは、SharePoint テクノロジ用 Reporting Services アドインによってインストールされるカスタム Web パーツです。Web パーツを使用すると、統合モードで動作するように構成されたレポート サーバー上でレポートの表示、ナビゲーション、印刷、およびエクスポートを行うことができるようになります。レポート ビューア Web パーツは、MicrosoftSQL ServerReporting Services レポート サーバーによって処理されるレポート定義 (.rdl) ファイルに関連付けられます。他のソフトウェア製品を使用して作成した他のレポート ドキュメントで、レポート ビューア Web パーツを使用することはできません。

この Web パーツをインストールするには、Reporting Services アドイン用のセットアップを実行する必要があります。Web パーツは個別にインストール/アンインストールしないでください。Web パーツはアドインの一部であり、アドイン セットアップ パッケージを使用してのみインストールできます。レポート ビューア Web パーツのファイル名は、ReportViewer.dwp です。このファイルは、Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\template\features\reportserver フォルダに格納されています。このファイルを別のフォルダに移動してはいけません。

Web パーツを使用するには、Reporting Services アドインのインストールと構成が完了していて、SharePoint との統合用にレポート サーバーが構成されている必要があります。さらに、ビューアで表示するレポートも必要です。開くことができるレポートは、ライブラリ、ライブラリ フォルダ、レポート履歴、またはライブラリ Web パーツからレポート ビューア Web パーツへのリンクに含まれているレポートのみです。カスタム リスト内のアイテムの添付ファイルとして保存されているレポートは開くことができません。

レポート ビューア Web パーツのプロパティを設定すると、ツール バーや表示領域の外観を制御したり、Web パーツを特定のレポートにリンクしたりできます。レポート ビューアには、明示的にリンクが設定されたレポートか、開かれた任意の .rdl ファイルが表示されます。

複数のレポートを単独のレポート ビューア インスタンスにリンクすることはできませんが、複数のレポートをグループ化したい場合は、複数のレポート ビューア Web パーツ インスタンスが単独のページに埋め込まれたダッシュボードまたは Web パーツ ページを作成できます。

Web パーツには、表示領域、ツール バー、資格情報とパラメータを設定するための折りたたみ可能な領域、およびプロパティが含まれます。次の図に、サンプル Company Sales レポートを表示する Web パーツと、ツール バーから選択できるエクスポート オプションを示します。

レポート ビューア Web パーツ

Web パーツのコンポーネント

表示領域には、HTML 形式でレポートが表示されます。Web パーツの構成に応じて、ページ全体モードでレポートを表示するために表示領域が最大化されることも、隣接するペインおよびツール バーと利用可能な領域が共有されることもあります。

ツール バーは、ページ ナビゲーション、検索、拡大/縮小機能に加え、他のアプリケーション形式でレポートを表示できるようにするエクスポート機能を提供します。さらに、オプションで印刷機能も用意されているので、HTML レポートの印刷出力のページ割り当てや、ページ レイアウトおよび余白設定の変更が可能です。ツール バーの [アクション] メニューには、[検索][エクスポート]、および [印刷] が用意されています。ページ ナビゲーションと拡大/縮小のコントロールは、ツール バー上に直接配置されています。レポートでモデルがデータ ソースとして使用されている場合、[アクション] メニューに [レポート ビルダで開く] コマンドが追加されます。コードを記述しない限りツール バーをカスタマイズすることはできませんが、プロパティを設定することで、コントロールのすべてまたは一部を非表示にすることができます。

レポート ツール バーにおけるエクスポート アクション

[アクション] メニューの [エクスポート] では、レポート サーバー上に配置されている表示拡張機能に関連付けられたアプリケーション形式が表示されます。特定の形式が使用可能かどうかを調べるには、レポート サーバー上で表示拡張機能を追加または削除します。また、構成設定を変更して、特定のエクスポート形式をリストから削除することもできます。さらに、レポート サーバー上の構成設定を指定して、使用可能な形式を制御することもできます。表示拡張機能の構成設定を追加および変更することで、特定の形式の既定の動作を変更できます。詳細については、「レポートのエクスポート」を参照してください。

レポート ツール バーにおける印刷アクション

[アクション] メニューの [印刷] は、Reporting Services 全体で提供されるカスタム印刷機能です。[印刷] をクリックすると、ActiveX クライアント側印刷コントロールがクライアント コンピュータにダウンロードされます。ほとんどの場合、[印刷] をクリックするユーザーには、ローカル コンピュータに対する管理者権限が必要になります。通常、ActiveX コントロールをダウンロードできるユーザーは、管理者権限を持つユーザーのみに制限するのが一般的です。詳細については、「印刷コントロールを使用したブラウザからのレポートの印刷」を参照してください。

レポート ツール バーにおける検索アクション

[アクション] メニューの [検索] は、レポート内の目的の場所に移動する手段を提供します。検索する単語または語句を入力することで、レポート内を検索できます。最大で 256 文字の文字列を検索できます。レポート内で一致が見つかると、その値を含む部分にフォーカスが移動します。

検索する値を入力する際には、レポートで実際に使用されていることが予想される値を入力します。「今月の平均利益は」のような質問は、この文字列がレポートに含まれていると予想できる場合を除いて不適切です。

一度に検索できる用語または値は 1 つだけです。検索演算子 (AND や OR など)、記号、およびワイルドカードは使用できません。複数のセクションにわたったデータは検索できません (たとえば、特定の製品のある月の純売上高を検索することはできません)。このような分析を行うには、レポート ビルダを使用してクリックスルー レポートを作成します。クリックスルー レポートとアドホック レポートの詳細については、「レポートの作成と操作 (レポート ビルダ 1.0)」を参照してください。

レポート データへのアクセスを制限するデータベースとモデルのセキュリティ設定は、検索操作にも適用されます。データ ソースにモデルを使用しているクリックスルー レポートで値を検索する場合に、そのモデルの一部にアクセス権限がないと、その部分に含まれるデータは検索対象外になります。

資格情報およびパラメータを指定するためのペイン

[資格情報][パラメータ] は、表示領域の横に表示されるペインです。[資格情報] は、データ ソースにアクセスする権限を持つアカウントとパスワードの入力をユーザーに求めるようにレポートのデータ ソース接続が構成されている場合に表示されます。[パラメータ] は、レポートに定義されているパラメータのユーザー入力をレポートが受け付ける場合に表示されます。

レポート ビューア Web パーツのプロパティの設定

Web パーツのプロパティには、レポート ビューアに固有のカスタム プロパティと、任意の Web パーツに対して設定できる全般プロパティがあります。詳細については、「レポート ビューア Web パーツのカスタマイズ」を参照してください。

既定では、レポートはページ全体モードで表示されます。ページ全体モードでは、ページ ナビゲーション、検索、およびその他の機能を提供するツール バーが表示されます。Web パーツをカスタマイズすることで、外観や既定の動作を変更できます。