リンク レポートの追加、変更、および削除

リンク レポートは、パラメータ値またはプロパティの異なるセットで既存のレポートをラップします。リンク レポートは、既存のレポートのレポート定義への参照、およびリンク レポートに対して定義する設定とプロパティで構成されます。リンク レポートはレポート マネージャで作成され、レポート サーバーにパブリッシュされた既存のレポートに基づいています。パブリッシュされたレポートから複数のリンク レポートを作成できます。別のリンク レポートからリンク レポートを作成することはできません。

リンク レポートの作成

リンク レポートを作成するには、リンク レポートの基になる既存のレポートを選択します。選択するレポートによって、リンク レポートのコンテンツとレイアウトが決まります。基本レポートでパラメータが使用されている場合、基本レポートで指定されているパラメータ値とは異なる値を、リンク レポートのパラメータ値に設定できます。パラメータの詳細については、「パブリッシュ済みレポートのパラメータ プロパティの設定」を参照してください。

パブリッシュされたすべてのレポートを、リンク レポートの基として使用できるわけではありません。コンテンツ マネージャまたはレポート サーバー管理者は、指定したレポートで有効なロールの割り当てから "リンク レポートの作成" タスクを削除することで、特定のユーザーまたはグループがリンク レポートを作成しないようにすることができます。

リンク レポートを作成するときに、以下のプロパティと設定を、そのリンク レポートで独自に設定できます。

  • "名前" および "説明"。リンク レポートを既存のレポートと区別するために異なる名前および説明を定義できます。

  • "場所"。元のレポートを含むフォルダとは別のフォルダにリンク レポートを格納できます。

  • "パラメータ"。リンク レポートで使用するパラメータ値のセットを指定できます。一般的に、レポートに異なるパラメータ値を設定できることが、リンク レポートを定義する本来の理由です。

  • "レポート実行" および "レポート履歴"。元のレポートで設定したものとは異なるレポート実行およびレポート履歴のプロパティを設定できます。

  • "セキュリティ"。リンク レポートへのアクセスを制御するロールの割り当てを定義できます。

  • "サブスクリプション"。リンク レポートに定義されたサブスクリプションは、そのリンク レポートの基になるレポートに定義されたサブスクリプションとは関係ありません。

リンク レポートで設定できない唯一のプロパティが、データ ソース プロパティです。リンク レポートは、常に、既存のレポートに定義されているデータ ソース プロパティを使用します。これは、既存のレポートにレポート定義が用意されているためです。レポート定義には、データ ソースの接続情報、レポート データを取得するクエリ、およびレポートのレイアウトが含まれています。

リンク レポートの変更

リンク レポートを作成した後、その他のレポートのプロパティを変更するのと同様に、権限、パラメータ、またはプロパティを変更して、リンク レポートのプロパティを設定できます。また、リンクを変更して、別のレポート定義を指定することもできます。

変更内容によっては、データおよびレイアウトを取得するクエリが、前のレポート定義とは異なる可能性があります。リビジョンによってリンク レポートの既存の設定が無効にならない限り、リンク レポートの実行は新しい定義を使用して続行されます。

リンク レポートは、その基になるレポートに影響を与えずに、移動、名前変更、および削除することができます。

リンク レポートを別のフォルダに配置するには、そのフォルダにコンテンツを追加する権限を持っている必要があります (つまり、配置先フォルダの [パブリッシャ] ロールまたは [コンテンツ マネージャ] ロールのメンバである必要があります)。

リンク レポートの削除

リンク レポートの削除には、特別な注意事項はありません。任意のアイテムを削除するために使用する手順と同じ手順を使用できます。ただし、リンク レポートの基になっているレポート定義を削除すると、レポート定義に関連するすべてのリンク レポートが無効になります。この問題が発生した場合、次のいずれかの操作を行う必要があります。

  • リンク レポート アイテムを削除します。

  • リンク レポートの基となる、他のレポート定義を選択します。

リンク レポート アイテムを削除すると、リンク レポートに関するすべての情報 (レポート履歴、レポートのサブスクリプションなど) がレポート サーバー データベースから削除されます。

リンク レポートのベースとして他のレポート定義を選択する場合は、必ず次の基準を満たしたレポート定義を選択してください。

  • 元のレポートと同じフォルダに格納されている必要があります。たとえば、元のレポートが \Home\AdventureWorksReports に格納されていた場合、新しいレポート定義も \Home\AdventureWorksReports に格納されている必要があります。

  • 元のレポート定義にパラメータが存在する場合、新しいレポート定義にも同じパラメータ定義 (同じデータ型、名前、長さ、ソースなど) が必要です。

ベースとなるレポートの名前または場所を確認したり、異なるレポート定義を選択したりするには、リンク レポートの [全般プロパティ] ページを開きます。リンク レポートのレポート定義を更新する方法については、「[リンクの選択] ページ (レポート マネージャ)」を参照してください。

リンク レポートが有効でなくなった場合でも、アイテムが存在する限り、レポート履歴がリンク レポート用に保持されます。リンク レポート用に他のレポート定義を選択した場合、以後のすべてのレポート履歴に、更新されたレポート定義のレイアウトおよびデータが含まれるようになります。過去のレポート履歴にはすべて、以前のレポート定義のレイアウトおよびデータが使用されます。