Analysis Services パーティションの管理

パーティションは、Analysis Services データベースに含まれているデータのサブセットを格納したハード ディスク上のファイルです。パーティションを使用すると、複数のハード ディスク上にデータを分散できます。これには、ローカル パーティション (ハード ディスクにローカルに保存) とリモート パーティション (複数のハード ディスクに分散) の両方の組み合わせが含まれます。パーティションはストレージ設定に依存してデータベースの形式および処理スケジュールを定義し、書き戻し設定を使用して what-if 分析を有効にします。What-if 分析を使用すると、ユーザーは独自のデータを入力し、キューブ全体に連鎖する変更を評価できます。ストレージ設定の詳細については、「ストレージの構成」を参照してください。書き戻し設定の詳細については、「パーティションの書き戻しの設定」および「書き込み許可パーティション」を参照してください。

ローカル パーティション

ローカル パーティションは、1 つのサーバー上で定義、処理、および保存されるパーティションです。キューブに大きなメジャー グループがある場合は、処理がパーティション全体で並行して行われるようにパーティション分割します。並列処理は高速で実行できるのが利点です。1 つのパーティションの処理ジョブは、別の処理ジョブが開始される前に終了する必要がないので、並行して実行できます。詳細については、「ローカル パーティションの作成と管理」を参照してください。キューブ デザイナの [パーティション] タブからの、キューブのストレージ デザインの実装の詳細については、「パーティション ストレージと集計のデザイン」を参照してください。

リモート パーティション

リモート パーティションは、1 つのサーバー上で定義されますが、別のサーバーで処理および保存が行われます。データおよびメタデータのストレージを複数のサーバーに分散するには、リモート パーティションを使用します。通常、開発から運用に移行すると、分析対象のデータのサイズは数倍に大きくなります。このように大きなデータがある場合は、そのデータを複数のコンピュータに分散することも 1 つの方法です。これは、1 つのコンピュータですべてのデータを保持できないためだけでなく、複数のコンピュータでデータを並行して処理する必要があるためです。

パーティションのマージと編集

2 つのパーティションで同じ集計デザインを使用している場合は、その 2 つのパーティションを 1 つにマージできます。たとえば、月ごとにパーティション分割された在庫ディメンションがある場合、各月の末日に、その月のパーティションを年度累計のパーティションにマージできます。この方法では、現在の月のパーティションを短時間で処理および分析できる一方、その年の残りの月はマージ時にのみ再処理する必要があります。その再処理には時間がかかるため、それほど頻繁に実行しなくてもかまいません。パーティションのマージ プロセスの管理の詳細については、「Analysis Services パーティションのマージ」を参照してください。キューブ デザイナの [パーティション] タブを使用してキューブ パーティションを編集するには、「パーティションの編集」を参照してください。