Reporting Services のアップグレードと移行

Reporting Services 環境を更新するには、次の 2 つの一般的な方法があります。

  • アップグレード: サーバーと現在インストールされているインスタンスでさまざまなテクノロジをアップグレードします。 これは一般に "インプレース" アップグレードと呼ばれます。

  • 移行: 新しい環境をインストールし、メタデータとデータを新しい環境にコピーして、新しい環境で既存のコンテンツを使用するための構成を行います。 さらに、コンテンツを新しい場所にコピーし、コピーしたコンテンツを使用するように新しい環境を構成することもできます。これには、Reporting Services データベースおよび SharePoint モードの SharePoint コンテンツと構成情報のコピーが含まれる場合があります。

ヒントヒント

SQL Server 2012 の問題の最新情報については、「Reporting Services SQL Server 2012 の役立つヒントおよびトラブルシューティング (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=221297)」を参照してください。

最新のリリース ノートは、次のリンクで確認できます。

SQL Server Reporting Services のサポートされているバージョンを新しい SQL Server 2012 インスタンスにアップグレードする場合、通常は SQL Server インストール ウィザードを実行することで、レポート サーバーのプログラム ファイル、データベース、およびすべてのアプリケーション データをアップグレードできます。 ただし、次の状況が生じた場合は、レポート サーバー インストールを手動で移行する必要があります。

  • アップグレード アドバイザーで、アップグレードの障害となる問題が 1 つ以上検出された。

  • アップグレード プロセス中にレポート サーバーがオフラインになる時間を最小限に抑えることが求められている。 新しいインスタンスへのアプリケーション データのコピーおよびインストールのテストを独立した操作として実行する間、現在のインストールはオンライン状態を維持します。

  • Reporting Services を配置した SharePoint 2010 を SharePoint 2013 に移行することが求められている。 SharePoint 2013 では、SharePoint 2010 からのインプレース アップグレードがサポートされていません。 詳細については、「Reporting Services の移行 (SharePoint モード)」を参照してください。

このトピックの内容

  • アップグレードできるエディションとバージョン

  • SharePoint モードのアップグレードと移行のシナリオ

  • ネイティブ モードのアップグレードと移行のシナリオ

  • ネイティブ モードから SharePoint モードへの移行のシナリオ

  • 移行に関する考慮事項

  • インプレース アップグレード

  • アップグレード前のチェック リスト (インプレース アップグレード)

  • アップグレードの実行 (インプレース アップグレード)

  • ネイティブ モードのアップグレードのワークフロー (インプレース アップグレード)

  • レポートのアップグレード

  • アップグレードに関する既知の問題

  • その他のリソース

アップグレードできるエディションとバージョン

SQL Server 2012 セットアップでは、次に示す以前のエディションの Reporting Services のアップグレードがサポートされます。

  • SQL Server 2012

  • SQL Server 2005 Reporting Services SP4

  • SQL Server 2008 Reporting Services SP2

  • SQL Server 2008 R2 Reporting Services SP1

SQL Server 2012 のエディション間のアップグレードまたはダウングレードでサポートされるシナリオについては、「SQL Server 2012 の各エディションがサポートする機能」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=232473) を参照してください。

注意

Reporting Services サーバーのモード間でのインプレース アップグレードはサポートされていません。 たとえば、ネイティブ モードのレポート サーバーを SharePoint モードのレポート サーバーにアップグレードすることはできません。 レポート アイテムはモード間で移行できます。 詳細については、このドキュメントの「ネイティブ モードから SharePoint モードへの移行のシナリオ」を参照してください。

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SharePoint モードのアップグレードと移行のシナリオ

以降のセクションでは、特定のバージョンの Reporting Services の SharePoint モードの SQL Server 2012  Reporting Services SharePoint モードへのアップグレードまたは移行に関する問題やその基本的な手順について説明します。

重要な注意事項重要

SharePoint 統合モードをアップグレードするには、Reporting Services の Windows サービスが実行されている必要があります。 Reporting Services 構成マネージャーを使用して、サービスが実行中であることを確認し、アップグレードを再開してください。

詳細なアップグレード手順については、このトピックの次のセクションを参照してください。

  • インプレース アップグレード

  • アップグレード前のチェック リスト

  • Reporting Services のアップグレード

SharePoint モードのインストールの移行手順の詳細については、「Reporting Services の移行 (SharePoint モード)」を参照してください。

重要な注意事項重要

次のシナリオでは、異なるテクノロジをアップグレードする必要があるため、SharePoint 環境のダウンタイムが発生する場合があります。 ダウンタイムの発生を許容できない場合は、インプレース アップグレードではなく、移行操作を実行する必要があります。

  • SQL Server 2012 から SQL Server 2012 Service Pack 1 (SP1)

  • SQL Server 2012 CTP3 から SQL Server 2012

  • SQL Server 2008 R2 から SQL Server 2012

  • SQL Server 2008 SP2 から SQL Server 2012

  • SQL Server 2005 SP2 から SQL Server 2012

SQL Server 2012 から SQL Server 2012 SP1

開始環境: SQL Server 2012、SharePoint 2010。

終了環境: SQL Server 2012 SP1、SharePoint 2010。

  1. SharePoint 2010: インプレース アップグレードがサポートされ、SharePoint 環境のダウンタイムは発生しません。

  2. SharePoint 2013: SharePoint 2013 では、インプレース アップグレードはサポートされていません。 ただし、データベース アタッチ アップグレードの手順はサポートされています。 インプレース アップグレードとデータベース アタッチ アップグレードの 2 つの基本的なアップグレード方法をユーザーが選択できた SharePoint 2010 へのアップグレードとは動作が異なります。

    SharePoint 2010 と統合された Reporting Services のインストールを使用している場合は、SharePoint サーバーのインプレース アップグレードを行うことはできません。 ただし、SharePoint 2010 ファームから SharePoint 2013 ファームにコンテンツ データベースとサービス アプリケーション データベースを移行することは可能です。

SQL Server 2012 CTP3 から SQL Server 2012

開始環境: SQL Server 2012 CTP3、SharePoint 2010。

終了環境: SQL Server 2012、SharePoint 2010。

  • インプレース アップグレードがサポートされ、SharePoint 環境のダウンタイムは発生しません。

  • SQL Server 2012 では SharePoint 2010 のみがサポートされるため、SharePoint アップグレードは必要ありません。

  • SharePoint コンテンツ データベースで SQL Server 2012 データベース エンジンを使用するには、SharePoint 2010 を SharePoint 2010 Service Pack 1 (SP1) にアップグレードする必要があります。

  • SQL Server 2012 インストール ウィザードを実行すると、すべての SQL Server 共有機能をアップグレードするかどうかを確認するための Reporting Services アップグレード ダイアログが表示されます。 Reporting Services SharePoint モードは SQL Server 共有機能と見なされます。共有機能は、すべて一度にアップグレードされるか、またはいずれもアップグレードされません。

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SQL Server 2008 R2 から SQL Server 2012

開始環境: SQL Server 2008 R2、SharePoint 2010。

終了環境: SQL Server 2012、SharePoint 2010。

  • インプレース アップグレードがサポートされ、SharePoint 環境のダウンタイムは発生しません。

  • ファーム内の各 Web フロントエンドに SQL Server 2012 バージョンの SharePoint 用 Reporting Services アドインをインストールします。 アドインをインストールするには、SQL Server 2012 インストール ウィザードを使用するか、またはアドインをダウンロードします。

  • SQL Server 2012 インストールを実行して各 "レポート サーバー" の SharePoint モードをアップグレードします。SQL Server インストール ウィザードを実行すると、Reporting Services サービスがインストールされ、新しいサービス アプリケーションが作成されます。

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SQL Server 2008 SP2 から SQL Server 2012

開始環境: SQL Server 2008 SP2、SharePoint 2007。

終了環境: SQL Server 2012、SharePoint 2010。

  • このインプレース アップグレード シナリオでは、SharePoint テクノロジと SQL Server テクノロジの両方をアップグレードする必要があるため、SharePoint 環境のダウンタイムが発生します。 状況によっては、インプレース アップグレードではなく移行操作を実行してください。

  • 最初に SQL Server 2008 を Service Pack 2 (SP2) にアップグレードします (この操作を実行していない場合)。

  • SharePoint 2010 にアップグレードします。 SharePoint 2010 の必須コンポーネントのインストーラーを実行すると、SharePoint 2010 製品用 Reporting Services アドインがアップグレードされます。

  • すべての SharePoint Web フロントエンドに SQL Server 2012 バージョンの SharePoint 製品用 Reporting Services アドインをインストールします。 SharePoint の必須コンポーネントのインストーラーを使用すると SQL Server 2008 R2 バージョンのアドインがインストールされますが、SQL Server 2012 レポート サーバーを操作するには SQL Server 2012 バージョンが必要です。

  • 注記注意

    SharePoint のアップグレードの後、レポート サービス環境は SQL Server がアップグレードされるまで非動作状態になります。

  • Reporting Services を SQL Server 2012 にアップグレードします。 SQL Server インストール ウィザードを実行すると、[SQL Server Reporting Services SharePoint モード認証] ダイアログに関するダイアログが表示されます。 Reporting Services サービスがインストールされ、認証ページの資格情報を使用して新しい SharePoint アプリケーション プールが作成されます。

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SQL Server 2005 SP2 から SQL Server 2012

開始環境: SQL Server 2005 SP2、SharePoint 2007。

終了環境: SQL Server 2012、SharePoint 2010。

  • このインプレース アップグレード シナリオでは、SharePoint テクノロジと SQL Server テクノロジの両方をアップグレードする必要があるため、SharePoint 環境のダウンタイムが発生します。 状況によっては、インプレース アップグレードではなく移行操作を実行してください。

  • 最初に SQL Server 2005 を Service Pack 2 (SP2) にアップグレードします (この操作を実行していない場合)。

  • SharePoint 2010 にアップグレードします。 SharePoint 2010 の必須コンポーネントのインストーラーを実行すると、SharePoint 2010 製品用 Reporting Services アドインがアップグレードされます。

  • 注記注意

    SharePoint のアップグレードの後、レポート サービス環境は SQL Server がアップグレードされるまで非動作状態になります。

  • すべての SharePoint Web フロントエンドに SQL Server 2012 バージョンの SharePoint 製品用 Reporting Services アドインをインストールします。 SharePoint の必須コンポーネントのインストーラーを使用すると SQL Server 2008 R2 バージョンのアドインがインストールされますが、SQL Server 2012 レポート サーバーを操作するには SQL Server 2012 バージョンが必要です。

  • Reporting Services を SQL Server 2012 にアップグレードします。 SQL Server インストール ウィザードを実行すると、[SQL Server Reporting Services SharePoint モード認証] ダイアログに関するダイアログが表示されます。 Reporting Services サービスがインストールされ、認証ページの資格情報を使用して新しい SharePoint アプリケーション プールが作成されます。

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ネイティブ モードのアップグレードと移行のシナリオ

アップグレード: ネイティブ モードのインプレース アップグレード手順は、前述のサポートされている各バージョンで共通です。 SQL Server インストール ウィザードまたはコマンド ライン インストールを実行します。 インストールが完了すると、レポート サーバー データベースは自動的に新しいレポート サーバー データベース スキーマにアップグレードされます。 詳細については、このトピックの「インプレース アップグレード」を参照してください。

移行: ネイティブ モード インストールの以前のバージョンを SQL Server 2012 に移行する手順は、前述のサポートされている各バージョンで共通です。 詳細については、「Reporting Services のインストールの移行 (ネイティブ モード)」を参照してください。

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ネイティブ モードから SharePoint モードへの移行のシナリオ

Reporting Services のサーバー モードを別のモードにアップグレードまたは変換することはできません。 たとえば、ネイティブ モードのレポート サーバーを SharePoint モードにアップグレードまたは変換することはできません。 モードが異なると使用されるデータベース スキーマも異なるため、モード間でレポート サーバー データベースをコピーすることはできません。

ヒントヒント

多くのシナリオでは、移行ツールを使用すると、ネイティブ モードのサーバーにあるレポート アイテムを SharePoint モードのサーバーにコピーできます。 詳細については、「Reporting Services 移行ツール」(https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=29560) を参照してください。

移行ツールが目的に合わない場合は、レポート サーバー データを手動で移行できます。 Reporting Services ネイティブ モードのインストールから SharePoint モードのインストールにレポート アイテムを手動で移行するための手順を次に示します。

  1. 暗号化キーをバックアップおよび復元します。 これは、データの暗号化に使用されるキーです。 暗号化キーは、パスワード (データ ソース接続用に保存されているパスワードなど) を暗号化するためにも使用されます。 ただし、パスワードを移行することはできないため、移行先の環境で再度入力する必要があります。

  2. レポート サーバー Web サービスの SOAP メソッドを呼び出してデータベース間でデータをコピーする Visual Basic スクリプトを作成します。 スクリプトの実行には RS.exe ユーティリティを使用できます。 この方法の詳細については、「スクリプトの作成 (Reporting Services SSRS)」を参照してください。

オブジェクト

スクリプト化の可否

コメント

レポート

移行後にデータソースのパスワードを再入力します。

データソース

移行後にレポートとデータソースとの間のリンクを再設定します。

モデル

[データセット]

レポート パーツ

移行後にレポート パーツへのパスを確認または更新します。

スケジュール

ListSchedules メソッドに関する説明 (「サブスクリプション メソッドおよび配信メソッド」) を参照してください。

サブスクリプション

ListSubscriptions メソッドに関する説明 (「サブスクリプション メソッドおよび配信メソッド」) および ChangeSubscriptionOwner メソッド ChangeSubscriptionOwner(String, String) に関する説明を参照してください。

スナップショット

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移行に関する考慮事項

アプリケーション データを移動する際には、次の問題と制限事項に注意する必要があります。

  • 暗号化キーの保護には、コンピューターの ID を組み込んだハッシュが含まれます。

  • レポート サーバー データベース名は固定であり、新しいコンピューターで名前を変更することはできません。

暗号化キーに関する考慮事項

レポート サーバー データベースを新しいコンピューターに移動する場合は、必ず事前に暗号化キーをバックアップします。

レポート サーバー インストールを別のコンピューターに移動すると、レポート サーバー データベースに格納されている機微なデータを保護するために使用される暗号化キーを保護するハッシュが無効になります。 データベースを使用するレポート サーバー インスタンスは、それぞれに専用の暗号化キーのコピーを保持しています。これは、現在のコンピューターで定義されたサービス アカウントの ID で暗号化されています。 コンピューターを変更すると、新しいコンピューターで同じアカウント名を使用しても、サービスはそのキーにアクセスできなくなります。

新しいレポート サーバー コンピューターで元に戻せる暗号化を再設定するには、事前にバックアップしたキーを復元する必要があります。 レポート サーバー データベースに格納されている完全なキーのセットは、対称キーの値、およびキーを格納したレポート サーバー インスタンスのみが使用できるようにキーへのアクセスを制限するための ID 情報で構成されています。 キーを復元するときに、レポート サーバーによって、キーの既存のコピーが新しいバージョンで置き換えられます。 新しいバージョンには、現在のコンピューターで定義されたコンピューター ID とサービス ID の値が含まれています。 詳細については、次のトピックを参照してください。

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固定されたデータベース名

レポート サーバー データベースの名前は変更できません。 データベースの ID は、データベース作成時にレポート サーバーのストアド プロシージャで記録されます。 レポート サーバーのプライマリ データベースまたは一時データベースの名前を変更すると、プロシージャ実行時にエラーが発生し、レポート サーバー インストールが無効になります。

既存のインストールのデータベース名が新しいインストールに適さない場合は、適切な名前で新しいデータベースを作成し、以下の方法で既存のアプリケーション データを読み込むことを検討してください。

  • レポート サーバー Web サービスの SOAP メソッドを呼び出してデータベース間でデータをコピーする Visual Basic スクリプトを作成します。 スクリプトの実行には RS.exe ユーティリティを使用できます。 この方法の詳細については、「スクリプトの作成 (Reporting Services SSRS)」を参照してください。

  • WMI プロバイダーを呼び出してデータベース間でデータをコピーするコードを記述します。 この方法の詳細については、「Reporting Services WMI プロバイダーへのアクセス」を参照してください。

  • アイテム数が少ない場合は、レポート デザイナー、モデル デザイナー、およびレポート ビルダーから新しいレポート サーバーに、レポート、レポート モデル、および共有データ ソースを再パブリッシュできます。 ロールの割り当て、サブスクリプション、共有スケジュール、レポート スナップショット スケジュール、レポートやその他のアイテムに設定したカスタム プロパティ、モデル アイテム セキュリティ、およびレポート サーバーで設定したプロパティを再作成する必要があります。 レポート履歴およびレポート実行ログ データは失われます。

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インプレース アップグレード

アップグレードは SQL Server セットアップで実行します。 SQL Server セットアップを使用すると、Reporting Services を含む任意またはすべての SQL Server コンポーネントをアップグレードできます。 以前のバージョンの SQL Server をアップグレードするには、以前のバージョンの SQL Server がインストールされているコンピューターで SQL Server 2012 セットアップ プログラムを実行します。 セットアップによって既存のインスタンスが検出され、アップグレードするように求められます。

セットアップを実行する場合は、SQL Server 2005、SQL Server 2008、または SQL Server 2008 R2 からアップグレードするオプションを選択するか、既存のインストールと並行して実行する SQL Server 2012 Reporting Services (SSRS) の新しいインスタンスをインストールします。 

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アップグレード前のチェック リスト

SQL Server 2012 Reporting Services (SSRS) にアップグレードする前に、次の前提条件を確認してください。

  • お使いのハードウェアおよびソフトウェアで SQL Server 2012 Reporting Services (SSRS) をサポートできるかどうかを判断する要件を確認します。 詳細については、「SQL Server 2012 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」を参照してください。

  • システム構成チェッカー (SCC) を使用して、レポート サーバー コンピューターをスキャンし、SQL Server 2012 の正常なインストールを妨げる可能性のある状態をチェックします。 詳細については、「システム構成チェッカーの検査パラメーター」を参照してください。

  • セキュリティのベスト プラクティスと SQL Server のためのガイダンスを確認します。 詳細については、「SQL Server インストールのセキュリティに関する注意点」を参照してください。

  • レポート サーバー コンピューター上でアップグレード アドバイザー ツールを実行し、正常なアップグレードを妨げる可能性のある問題を特定します。 詳細については、「アップグレード アドバイザーを使用したアップグレードの準備」を参照してください。

  • 対称キーをバックアップします。 詳細については、「Reporting Services の暗号化キーのバックアップと復元 (SSRS ネイティブ モード)」を参照してください。

  • レポート サーバー データベースをバックアップします。 詳細については、「別のコンピューターへのレポート サーバー データベースの移動」を参照してください。

  • 次のレポート サーバーの構成ファイルをバックアップします。

    • Rsreportserver.config

    • Rswebapplication.config

    • Rssvrpolicy.config

    • Rsmgrpolicy.config (ネイティブ モードのみ)

    • Reportingservicesservice.exe.config (ネイティブ モードのみ)

    • レポート サーバーの ASP.NET アプリケーション用の Web.config

    • レポート マネージャーの ASP.NET アプリケーション用の Web.config (ネイティブ モードのみ)。

    • Machine.config (レポート サーバー操作用に変更している場合は ASP.NET 用)

  • IIS で既存の Reporting Services 仮想ディレクトリに任意のカスタマイズをバックアップします。

  • 無効な SSL 証明書を削除します。これには、有効期限が切れており、Reporting Services をアップグレードする前に更新する予定のない証明書が含まれます。無効な証明書はアップグレードが失敗する原因となり、エラー メッセージ "Microsoft.ReportingServices.WmiProvider.WMIProviderException: A Secure Sockets Layer (SSL) certificate is not configured on the Web site." が Reporting Services のログ ファイルに書き込まれます。

実稼働環境をアップグレードする前に、必ず実稼働環境と同じ構成をしている実稼動前の環境でアップグレード テストを実行してください。

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Reporting Services のアップグレード

セットアップには、コマンド ライン引数またはセットアップ ウィザードで指定できるアップグレード オプションが用意されています。 インストールのアップグレード方法については、次のいずれかのトピックを参照してください。

ネイティブ モードのアップグレードのワークフロー

アップグレード処理では、まずアップグレードする既存のレポート サーバー インスタンスを選択します。

  1. レポート サーバー データベースがリモート コンピューター上に存在し、そのデータベースを更新する権限がない場合は、リモートのレポート サーバー データベースを更新するための資格情報を指定するように求められます。 sysadmin 権限またはデータベース更新権限を持つ資格情報を指定してください。

  2. アップグレードの妨げになる条件または設定がないかどうかがチェックされ、構成設定が読み取られます。 たとえば、カスタム拡張機能がレポート サーバーに配置されていないかどうかがチェックされます。 アップグレードがブロックされた場合は、アップグレードがブロックされないようにインストールを変更するか、新しい SQL Server 2012 インスタンスに移行する必要があります。 詳細については、アップグレード アドバイザーのマニュアルを参照してください。

  3. アップグレードを続行できる場合は、アップグレード処理を進めるように求められます。

  4. SQL Server 2012 プログラム ファイルの新しいフォルダーが作成されます。 Reporting Services のインストール用のプログラム フォルダーには、MSRS11.<instance name> が含まれます。

  5. SQL Server 2012 レポート サーバーのプログラム ファイル、構成ツール、およびレポート サーバー機能の一部であるコマンド ライン ユーティリティが追加されます。

    1. 以前のバージョンのプログラム ファイルは削除されます。

    2. 新しいバージョンにアップグレードされるレポート サーバーの構成ツールおよびユーティリティには、Reporting Services 構成ツール、コマンド ライン ユーティリティ、およびレポート ビルダーがあります。 SQL Server 2012 と共にインストールされる新しいツールには、新しいレポート デザイナー プレビューがあります。

    3. SQL Server データ ツール (SSDT)、SQL Server Management Studio、オンライン ブックなどの他のクライアント ツールはアップグレードされません。 新しいバージョンのツールを取得する場合は、セットアップの実行時に追加できます。 以前のバージョンと SQL Server 2012 バージョンが共存します。 サンプルをインストールした場合は、以前のバージョンが残ります。 セットアップでは、SQL Server のサンプルのアップグレードはサポートされません。

  6. SQL Server 2012 レポート サーバー サービスのサービス コントロール マネージャーにあるサービス エントリが再利用されます。 このサービスのエントリには、レポート サーバー Windows サービス アカウントが含まれます。

  7. IIS の既存の仮想ディレクトリ設定に基づいて新しい URL が予約されます。 IIS の仮想ディレクトリは削除されない場合があるので、アップグレードの完了後に手動で削除してください。

  8. レポート サーバー データベースが新しいスキーマにアップグレードされ、ロールにデータベース所有者権限を追加することによって RSExecRole が変更されます。 この手順は、SP1 以前の SQL Server 2005 Reporting Services からアップグレードする場合に限り実行します。

  9. 構成ファイル内の設定がマージされます。 現在のインストールの構成ファイルが基礎として使用され、新しいエントリが追加されます。 使用されなくなったエントリは削除されませんが、アップグレードの完了後はレポート サーバーによって読み取られなくなります。 アップグレードでは古いログ ファイル、使用されなくなった RSWebApplication.config ファイル、または IIS の仮想ディレクトリ設定は削除されません。 また、SQL Server 2005 のレポート デザイナーや Management Studio などのクライアント ツールは削除されません。 これらのファイルやツールが不要になった場合は、アップグレードの完了後に削除してください。

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レポートのアップグレード

通常、レポート サーバーは、サーバーのアップグレード後に個々のレポートのコンパイル済みバージョンを初めて実行するときに、これらのレポートを自動的にアップグレードします。 ソース .rdl はアップグレードされません。 レポートのアップグレード動作およびシナリオについては、「レポートのアップグレード」を参照してください。

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アップグレードに関する既知の問題とベスト プラクティス

SQL Server 2012 Reporting Services (SSRS) にアップグレードする前に、アップグレード アドバイザーのドキュメントおよびオンライン リリース ノートを参照し、アップグレードの問題に関する最新情報を入手しておいてください。 アップグレード アドバイザーのドキュメントを入手するには、アップグレード アドバイザーをインストールします。詳細については、「アップグレード アドバイザーを使用したアップグレードの準備」を参照してください。

既知のアップグレード問題には現在、次のようなものがあります。

  • 以前のバージョンの Reporting Services WMI プロバイダーがサポートされません。 Reporting Services WMI プロバイダーは、以前のバージョンとの下位互換性がありません。 アップグレード後は、SQL Server 2012 Reporting Services (SSRS) WMI プロバイダーを以前のバージョンの Reporting Services と共に使用することはできません。 下位互換性の詳細については、「Reporting Services の旧バージョンとの互換性」を参照してください。

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その他のリソース

注意

SharePoint データベース アタッチ アップグレードの詳細については、以下を参照してください。

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関連項目

概念

SQL Server 2012 へのアップグレード