Configuration Manager の不明なコンピューターの展開の管理方法

 

適用対象: System Center 2012 Configuration Manager,System Center 2012 Configuration Manager SP1,System Center 2012 Configuration Manager SP2,System Center 2012 R2 Configuration Manager,System Center 2012 R2 Configuration Manager SP1

System Center 2012 Configuration Manager 環境でオペレーティング システムを不明なコンピューターに展開するには、このトピックの情報を参考にしてください。 不明なコンピューターとは、Configuration Manager によって管理されていないコンピューターのことです。 これは、Configuration Manager データベースにそれらのコンピューターのレコードがないことを意味します。 不明なコンピューターには次のようなものがあります。

  • Configuration Manager クライアントがインストールされていないコンピューター

  • Configuration Manager にインポートされていないコンピューター

  • Configuration Manager によって検出されていないコンピューター

PXE 展開、起動可能なメディア、または事前設定されたメディアを使用して、オペレーティング システムを不明なコンピューターに展開することができます。

不明なコンピューターの展開のワークフロー

ここでは、オペレーティング システムを不明なコンピューターに展開する際従う必要がある、基本的なワークフローについて説明します。

  • 展開で使用する不明なコンピューター オブジェクトを選択する。 オペレーティング システムを、すべての不明なコンピューター コレクションの不明なコンピューター オブジェクトのいずれかに展開したり、すべての不明なコンピューター コレクション内のオブジェクトを別のコレクションに追加したりできます。Configuration Manager では、すべての不明なコンピューター コレクション内に 2 つの不明なコンピューター オブジェクトがあります。 ひとつは x86 コンピューター用オブジェクトで、もうひとつは x64 コンピューター用オブジェクトです。

    [!メモ]

    [不明な x86 コンピューター] は、x86 のみが可能なコンピューター用オブジェクトです。 [不明な x64 コンピューター] は、x86 および x64 が可能なコンピューター用オブジェクトです。言い換えると、これらのオブジェクトは、展開先コンピューターの属性の説明になります。 展開先コンピューターのオペレーティング システムの説明ではありません。

  • 不明なコンピューターの展開をサポートする、PXE 対応配布ポイントまたはメディアを構成する。 オペレーティング システムの展開に不明なコンピューターのサポートを有効にする前に、サイト システムが不明なコンピューターのサポートの前提条件をすべて満たしていることを確認します。

    System_CAPS_important重要

    不明なコンピューターをプロビジョニングするのに PXE 展開を使用すると、不明なコンピューターは必要なタスク シーケンスを実行しようとします。オペレーティング システム イメージの適用タスク シーケンス アクション変数ディスクのフォーマットとパーティション作成タスク シーケンス アクション変数 などの操作が含まれている必要なタスク シーケンスは、自動的にコンピューターの PXE ブートを実施し、実行を試みます。 このシナリオでは、不明なコンピューターのすべてのデータは消去されます。

  • 使用対象の不明なコンピューター オブジェクトを含むコレクションにオペレーティング システムを展開するタスク シーケンスを展開する。

不明なコンピューターのインストール プロセス

コンピューターが最初に PXE またはメディアからブートされると、Configuration Manager は、コンピューターのレコードが Configuration Manager データベースに存在するかどうか確認します。 レコードがある場合は、Configuration Manager がさらに、そのレコードに展開されるタスク シーケンスがあるかどうかを確認します。 レコードがない場合は、Configuration Manager は、不明なコンピューター オブジェクトに展開されたタスク シーケンスがあるかどうか確認します。 いずれの場合も、Configuration Manager は、それから次のいずれかのアクションを実行します。

  • タスク シーケンスを使用できる場合は、Configuration Manager はユーザーにタスク シーケンスの実行を求めます。

  • 必要なタスク シーケンスがある場合は、Configuration Manager がそのタスク シーケンスを自動的に実行します。

  • タスク シーケンスがレコードに展開されていない場合は、Configuration Manager は、展開先コンピューターにタスク シーケンスが展開されていないというエラーを生成します。

また、不明なコンピューターがブートされた場合は、Configuration Manager は、そのコンピューターを、不明なコンピューターではなく、プロビジョニングが解除されたコンピューターとして認識します。 これは、そのコンピューターが、不明なコンピューター オブジェクトに展開されたタスク シーケンスを受信できることを意味します。 展開されたタスク シーケンスは、Configuration Manager クライアントを含むオペレーティング システム イメージをインストールします。

Configuration Manager クライアントがインストールされた後、コンピューターのレコードが作成され、そのコンピューターが適切な Configuration Manager コレクションのリストに追加されます。 コンピューターがオペレーティング システム イメージまたは Configuration Manager クライアントのインストールに失敗した場合、コンピューターの "不明" のレコードが作成され、コンピューターはすべてのシステム コレクションに表示されます。

[!メモ]

オペレーティング システム イメージのインストール時、タスク シーケンスは、不明なコンピューターからコレクション変数を取得できますが、コンピューター変数は取得できません。

不明なコンピューターのサポートの有効化

PXE 展開、起動可能なメディア、または事前設定されたメディアに、不明なコンピューターのサポートを有効にするには、次の表を参照してください。

展開の種類

構成

説明

PXE 展開

配布ポイントを PXE に有効にするには、PXE タブで [不明なコンピューターのサポートを有効にする] チェック ボックスをオンにします。

PXE 要求を受け入れるための配布ポイントの構成」トピックの「Configuration Manager での PXE を使用したオペレーティング システムの展開方法」セクションを参照してください。

起動可能なメディア

タスク シーケンス メディアの作成ウィザードの [セキュリティ] ページで、[不明なコンピューターのサポートを有効にする] チェック ボックスをオンにします。

起動可能なメディアを作成する方法については、「Configuration Manager でメディアを使用したオペレーティング システムの展開方法」トピックの「起動可能なメディアの作成方法」セクションを参照してください。

事前設定されたメディア

タスク シーケンス メディアの作成ウィザードの [セキュリティ] ページで、[不明なコンピューターのサポートを有効にする] チェック ボックスをオンにします。

事前設定されたメディアを作成する方法については、「Configuration Manager でメディアを使用したオペレーティング システムの展開方法」トピックの「事前設定されたメディアの作成方法」セクションを参照してください。