■ Visual Basic .NET の利点

  • エラーの少ない、よりよいコードが書ける
  • オブジェクト指向のサポート
  • .NET Framework へのフルアクセス

Visual Basic .NET の利点を紹介します。

より堅牢なアプリケーションの構築が可能に

エラーが少なく、生産性の高い、よりよいコードが書けるようになります。Visual Basic .NET では、従来よりも厳密なタイプチェックが行なわれるようになります。これにより、バグの入り込みにくい安定したコードを記述できます。

オブジェクト指向の、より完全なサポート

オブジェクト指向が、より完全にサポートされたことで、オブジェクト指向に基づいて設計されたシステムの実装が容易になります。

.NET Framework へのフルアクセス

さらに、Visual Basic .NET は .NET Framework へのフルアクセスが可能です。これにより、Windows フォーム、ASP.NET (Web フォーム、XML Webサービス)、ADO.NET などの新しい機能を利用することができます。今までは Windows API を利用しなければ解決できなかったような場面でも、.NET Framework が提供する機能を利用できます。これで、Visual Basic ユーザーが手を焼いていた Windows API の呼び出しの時の苦労が軽減されます。

.NET 言語による共通技術の利用

設計、開発、実行すべての段階において、Visual Studio で共通のフレームワークを使います。つまり、言語は違っても、C#、 C++ などと共通の技術 (共通のランタイム=共通言語ランタイム、クラスライブラリ、ツールなど) が利用できることになります。また、共通のデータ型のセット (共通型システム) を利用します。これにより、言語間の相互利用における型の問題がなくなります。

例外処理

例外処理が利用できるようになります。 これは、従来のエラー処理に比べてより詳細な対処が可能で、かつ、低コストであることが特徴です (第 4 章 の 「エラー処理 (例外処理)」 を参照) 。

その他

そのほかの利点として、レジストリ登録が不要、簡単なファイルコピーによる配置、DLL Hell の排除などをあげることができます。これらに関する詳細は、この章の後半で紹介しています。

また、今までは Visual Basic で作成できなかった、マルチスレッドのアプリケーションや Windows サービス (常駐プログラム) なども作成できるようになっています。