ドキュメント レベルのカスタマイズの配置 (2003 システム)

  • [アーティクル]

更新 : 2007 年 11 月

対象

このトピックの情報は、指定された Visual Studio Tools for Office プロジェクトおよび Microsoft Office のバージョンにのみ適用されます。

プロジェクトの種類

  • ドキュメント レベルのプロジェクト

Microsoft Office のバージョン

  • Microsoft Office 2003

詳細については、「アプリケーションおよびプロジェクトの種類別の使用可能な機能」を参照してください。

Microsoft Office Word 2003 または Microsoft Office Excel 2003 のドキュメント レベルのカスタマイズを配置するときは、通常、次の 4 つのファイルを操作します。

  • エンド ユーザーが使用する Word ファイルまたは Excel ファイル (テンプレート、ドキュメント、またはブック)

  • コンパイル済みのカスタム コードを含むアセンブリ、および依存アセンブリ (リソース、サテライト、ヘルパー ライブラリなど)

  • 配置マニフェスト (該当する場合)

  • アプリケーション マニフェスト (該当する場合)

ソリューションを配置するときには、以下の基本的なガイドラインに留意してください。

ソリューションを配置するには、ドキュメントとアセンブリ、および必要に応じてアプリケーションと配置マニフェストを、配置場所にコピーします。配置の種類の詳細については、「配置モデル (2003 システム)」を参照してください。

Visual Studio Tools for Office には、アプリケーション マニフェストと配置マニフェストを作成し、すべてのファイルを配置場所にコピーする、発行ウィザードが用意されています。ただし、これらの手順を手動で行うこともできます。詳細については、「方法 : Office ソリューションを配置する (2003 システム)」および「方法 : 発行ウィザードを使用してソリューション ファイルを配置する (2003 システム)」を参照してください。

発行ウィザード

ソリューション エクスプローラでプロジェクトのショートカット メニューの [発行] をクリックすると、発行ウィザードが起動します。ソリューションを発行するフォルダの場所を指定すると、ウィザードによってドキュメントと配置マニフェストがそのフォルダにコピーされます。詳細については、「方法 : 発行ウィザードを使用してソリューション ファイルを配置する (2003 システム)」を参照してください。

このウィザードでは、アセンブリと更新済みのアプリケーション マニフェストも、メイン配置フォルダのサブフォルダにコピーされます。サブフォルダには、バージョン番号が格納されます。プロジェクト デザイナの [発行] ペインで [リリースごとにリビジョンを自動的に追加する] がオンになっている場合は、ソリューションを発行するたびに新しいサブフォルダが作成されます。古いバージョンも引き続き使用できます。アプリケーション マニフェストと配置マニフェストにより、ソリューションで常に現在のアセンブリが使用されるようになります。詳細については、「Office ソリューションにおけるアプリケーション マニフェストと配置マニフェスト」、「方法 : 発行ウィザードを使用してソリューション ファイルを配置する (2003 システム)」、「プロジェクト デザイナの [発行] ページ (2003 システム)」、および「発行ウィザード (2003 システム)」を参照してください。

配置済みアセンブリの更新 (バージョン管理)

ExcelWorkbook1 という名前のソリューションを C:\DeployFolder フォルダに配置した場合、ファイル構造は次のようになります。

C:\DeployFolder

このフォルダには、次の 2 つのファイルとサブフォルダがあります。

  • ブック (ExcelWorkbook1.xls)

  • 配置マニフェスト (ExcelWorkbook1.application)

    C:\DeployFolder\ExcelApplication1_1.0.0.0

    このフォルダには、次のファイルがあります。

    • アセンブリ

    • アプリケーション マニフェスト (ExcelWorkbook1.dll.manifest)

    • ブックのコピー

    • 配置マニフェストのコピー

アセンブリを更新してソリューションを再発行した場合、ディレクトリ構造は次のようになります。

C:\DeployFolder

このフォルダには、次の 2 つのファイルとサブフォルダがあります。

  • ブック (および更新された埋め込みのアプリケーション マニフェスト)

  • 配置マニフェスト (C:\DeployFolder\ExcelWorkbook1_1.0.0.1 内のアプリケーション マニフェストを指すよう更新されたもの)

    C:\DeployFolder\ExcelWorkbook1_1.0.0.0

    このフォルダには、次のファイルがあります。

    • 元のアセンブリ

    • 元のアプリケーション マニフェスト

    • 元のブック

    • 元の配置マニフェスト

    C:\DeployFolder\ExcelWorkbook1_1.0.0.1

    このフォルダには、次のファイルがあります。

    • 更新済みのアセンブリ

    • 更新済みのアプリケーション マニフェスト

    • 更新済みのブックのコピー

    • 更新済みの配置マニフェストのコピー

この構造が、アセンブリを更新するたびに繰り返し作成されます。ドキュメントまたはブックを更新したために、既存のアセンブリとの互換性が失われた場合は、ソリューションを新しい配置フォルダに配置する必要があります。

コマンド プロンプトでの MSBuild の使用

MSBuild をコマンド プロンプトで使用して、ソリューションを発行することもできます。MSBuild をコマンド プロンプトで使用すると、ソリューション ファイルをある場所に発行すると同時に、ブックまたはドキュメントに埋め込まれたアプリケーション マニフェストを変更して、別の場所にある配置マニフェストを指すようにできます。MSBuild をコマンド プロンプトで実行してソリューションを発行するには、次の構文を使用します。

msbuild.exe /target:Publish /property:UpdateUrl=<update location> /property:PublishDir=<publish location> <project file>

たとえば、ExcelWorkbook1 という名前の C# プロジェクトを共有フォルダ \\PublishServer\PublishFolder に発行し、配置マニフェスト、外部アプリケーション マニフェスト、およびアセンブリを共有フォルダ \\DeploymentServer\DeploymentFolder に移動する予定である場合は、次のコマンドを実行します。

msbuild.exe /target:Publish /property:PublishDir=\\PublishServer\PublishFolder\ /property:UpdateUrl=\\DeploymentServer\DeploymentFolder\ C:\ExcelWorkbook1\ExcelWorkbook1.csproj

MSBuild をコマンド プロンプトで使用する方法の詳細については、「ClickOnce アプリケーションのコマンド ラインからのビルド」を参照してください。

アプリケーション マニフェストと配置マニフェスト

アプリケーション マニフェストと配置マニフェストは、ドキュメントが最新のアセンブリに合わせて自動的に更新されるようにするために使用します。詳細については、「Office ソリューションにおけるアプリケーション マニフェストと配置マニフェスト」を参照してください。

配置マニフェストの更新

ソリューションの有効期間中に、ソリューションの配置マニフェストを何度か変更する場合があります。配置マニフェストを更新する主な理由は、次の 2 つです。

アプリケーション マニフェストの更新

ソリューションで使用されている既存のアプリケーション マニフェストを、直接更新する必要が生じることはありません。通常は、新しいアプリケーション マニフェストを作成し、配置マニフェストを使用して、そのアプリケーション マニフェストをソリューションに読み込みます。しかし、主に次の 2 つの理由で、ドキュメントのアプリケーション マニフェストを直接更新する方がよい場合があります。

  • 配置マニフェストとアセンブリが配置されているサーバーのサービスが停止されるため、これらを新しいサーバーに移動した場合。この場合、アプリケーション マニフェストに記載されているこれらの項目へのパスを変更する必要があります。詳細については、「方法 : ドキュメント レベルのカスタマイズの場所を変更する (2003 システム)」を参照してください。

  • アプリケーション マニフェストをドキュメントから削除する場合。たとえば、ドキュメントをアーカイブするときに、そのドキュメントがコードを実行したり変化したりしないようにする場合や、コードへの参照を含まずに完成済みのドキュメントを、ワークグループの外部に送信する場合などです。詳細については、「方法 : マネージ コード拡張機能をドキュメントから削除する (2003 システム)」を参照してください。

ローカライズされた Microsoft Office ソリューションの配置

Visual Studio Tools for Office ソリューションのローカライズ バージョンの配置は、ほとんどの点で、Visual Studio を使用して他の種類のソリューションを配置する場合と同じです。ただし、Visual Studio Tools for Office ソリューションのローカライズ バージョンを作成および配置するにあたって、いくつかの追加的な考慮事項があります。詳細については、「Office ソリューションのグローバリゼーションとローカリゼーション」、「方法 : Excel ソリューションをローカライズする」、および「配置とローカリゼーション」を参照してください。

参照

処理手順

方法 : Office ソリューションを実行できるようにエンド ユーザーのコンピュータを準備する (2003 システム)

方法 : Office ソリューションを配置する (2003 システム)

概念

Office ソリューションの配置 (2003 システム)

アプリケーション レベルのアドインの配置 (2003 システム)

配置モデル (2003 システム)

Office ソリューションのオフライン モデル (2003 システム)

安全な配置 (2003 システム)

その他の技術情報

アプリケーションとコンポーネントの配置