Visual C++ 2005 開発環境の変更点

  • [アーティクル]

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio 統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) では、Visual C++ 2005 向けに次の新機能や拡張機能が装備されています。

ソース コードの参照

  • [ブラウザの呼び出し] ウィンドウでは、関数の呼び出しまたは関数からの呼び出しを行うコードへ簡単に移動できます。

  • クラス ビューでの継承の参照。詳細については、「方法 : 継承グラフを表示する」を参照してください。

  • ライブ参照により、呼び出しブラウザ、[シンボルの検索結果] ウィンドウ、およびすべてのツール ウィンドウなどの機能で、BSC ファイルを生成することなく Visual C++ の操作ができます。

IntelliSense

  • The #define Directive ディレクティブで定義する識別子が IntelliSense でサポートされるようになりました。

  • using Directive (C++) ディレクティブで指定する名前空間のシンボルが IntelliSense でサポートされるようになりました。

  • [メンバの一覧] では、Win32、ATL、STL、MFC などのすべての共通ライブラリのシンボルが入力候補一覧に設定されなくなりました。代わりに、The #include Directive ディレクティブでプログラムにインクルードされたヘッダー ファイルのシンボルが入力候補一覧に設定されます。

  • Templatesのシンボルが IntelliSense で完全にサポートされるようになりました。さらに、テンプレートの明示的な特殊化とテンプレートの部分的な特殊化も IntelliSense で完全にサポートされるようになりました。

  • IntelliSense のスケーラビリティが 1 ソリューションにつき最大 16,000 ファイルから 65,535 ファイル (1 ファイルの上限は 65,536 シンボル) へと拡大されました。

アプリケーション ウィザードとプロジェクト テンプレート

6db3z985.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

以前のバージョンの Visual C++ で作成した .NET クラス ライブラリまたは ASP.NET Web サービス プロジェクトを開くと、プロジェクト設定ダイアログ ボックス内にあるコンパイラの [コマンド ライン] プロパティ ページに /Zl が追加されますが、msvcrt.lib と msvcmrt.lib はリンカの Additional Dependencies プロパティに追加されません。そのため、プロジェクトをビルドすると、リンカ エラー (LNK2001) が発生します。このエラーを解決するには、msvcrt.lib と msvcmrt.lib をリンカの Additional Dependencies プロパティに追加するか、/Zl をコンパイラの [コマンド ライン] プロパティ ページから削除してください。

プロジェクトとビルド システム

  • VCBUILD.EXE。コマンド ラインから Visual C++ プロジェクトとソリューションをビルドします。詳細については、「VCBUILD 参照」を参照してください。

  • 64 ビット プラットフォームのサポート。詳細については、「方法 : Visual C++ プロジェクトを 64 ビット プラットフォーム用に設定する」を参照してください。

  • プロパティ シート (C++)。プロジェクト設定をファイルに保存し、そのファイルを複数のコンピュータ上の他のプロジェクトに適用できます。また、プロパティ シートを使用して、ユーザー定義のマクロを作成することもできます。

  • プロパティ マネージャ。プロパティ シートを容易に管理できるようになります。この機能を表示するには、[表示] メニューの [プロパティ マネージャ] をクリックします。

  • カスタム ビルド規則。規則ファイル に定義されています。この機能により、外部ビルド ツールが必要なファイル名の拡張子のビルドが容易になります。

  • ソリューション エクスプローラでの物理ビュー。[すべてのファイルを表示] ボタンによって表示できます。Windows エクスプローラからソリューション エクスプローラのプロジェクト ノードにファイルをドラッグできるようになりました。[すべてのファイルを表示] ボタンでは、プロジェクト内のすべてのファイル参照が表示されます。

  • [参照設定] ノードはソリューション エクスプローラから削除されました。新しい[フレームワークと参照設定] ([<プロジェクト名> プロパティ ページ] ダイアログ ボックス - [共通プロパティ])では、.NET アセンブリ、COM コンポーネント、またはプロジェクト コンポーネントへの参照を .NET プロジェクトに追加できます。

  • ソリューション エクスプローラのプロジェクトのコンテキスト メニュー (プロジェクト ノードを右クリック) から使用できる ガイド付き最適化のプロファイル (PGO) ビルド コマンド、 またはプロジェクトのプロパティ ページから使用できる PGO プロジェクトのプロパティ設定。

  • マルチプロセッサ ビルド。複数のプロジェクトを同時にビルドする場合に役立ちます。

一般機能

参照

概念

Visual C++ 2005 とそれ以前のエディションの変更点

参照

Visual Studio デバッガの新機能