チュートリアル : AdventureWorks データベースのインストール

このチュートリアルでは、ReportViewer のドキュメントに示されている他のチュートリアルの前提条件となる SQL Server 2005 の AdventureWorks サンプル データベースをインストールする方法について説明します。AdventureWorks は、自動的には SQL Server や SQL Server Express と一緒にインストールされませんが、Microsoft Web サイトからダウンロードできます。このチュートリアルで示す手順を実行すると、AdventureWorks データベースをダウンロードしてインストールし、データベースへの接続を構成することができます。

SQL Server 2005 に付属している AdventureWorks のバージョンは、以前のバージョンの AdventureWorks とは異なります。以前のバージョンの AdventureWorks がインストールされている場合は、他の ReportViewer チュートリアルのクエリが正常に機能するように最新バージョンをインストールする必要があります。

AdventureWorks サンプル データベースの使用の詳細については、SQL Server 2005 オンライン ブックの「AdventureWorks サンプル OLTP データベース」で検索できます。オンライン ブックは、Visual Studio 2008 のほとんどのエディションで使用できます。www.microsoft.com の MSDN で参照できます。また、https://www.microsoft.com/downloads/ から「AdventureWorks OLTP データベース ダイアグラム」をダウンロードすることもできます。

前提条件

インストールされている SQL Server インスタンスに対する権限が必要です。SQL Server 2005 Express がインストールされている場合、既定のインスタンス名は (local)\sqlexpress です。MSDE インスタンスを SQL Server 2005 Express にアップグレードした場合は、SQL Server オンライン ブックの「MSDE の SQL Server Express へのアップグレード」を参照してください。

次に示す手順では、AdventureWorks データベースをダウンロード、保存、アタッチ、および構成する方法について説明します。

adventureworksdb.msi をダウンロードするには

  1. Microsoft Web サイトにあるダウンロード ファイルに移動します。AdventureWorksDB.msi をダブルクリックします。

  2. [実行] をクリックし、インストール ウィザードを実行します。AdventureWorks_Data.mdf および AdventureWorks_Log.ldf が、SQL Server のデータ ディレクトリにコピーされます。SQL Server 2005 Express の場合、既定の場所は c:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.1\MSSQL\Data\ です。

SQL Server データ ディレクトリを確認するには

  1. Visual Studio 2008 コマンド ウィンドウを開きます。[スタート] メニューの [すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Microsoft Visual Studio 2008][Visual Studio Tools] を順にポイントし、[Visual Studio 2008 コマンド プロンプト] をクリックします。

  2. コマンド ラインに次のコマンドを入力するかコピーして、ローカル SQL Server Express インスタンスへの接続を開きます。

    SQLCMD -S (local)\sqlexpress -E
    
  3. Enter キーを押します。

  4. SQLCMD プロンプトで、次のコマンドを入力するかコピーします。

    select physical_name from sys.database_files where name = 'master'
    go
    

    このクエリによってファイル master.mdf の場所が返され、AdventureWorks データベース ファイルを配置する SQL Server データ ディレクトリを確認できます。

SQL Server に AdventureWorks をアタッチするには

  1. SQLCMD 1> プロンプトで sp_attach_db ストアド プロシージャを呼び出して、前の手順で確認したデータ ディレクトリに AdventureWorks データベースをアタッチします。次のコマンド ラインでは、SQL Server 2005 Express の既定の場所を使用しています。必要に応じて、前の手順で確認したデータ ディレクトリを使用するようにテキストを編集します。コマンド ウィンドウに次のステートメントを入力するかコピーして貼り付けます (ステートメントには改行を含めないでください)。

    exec sp_attach_db @dbname=N'AdventureWorks', @filename1=N'C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.1\MSSQL\Data\AdventureWorks_Data.mdf', @filename2=N'C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.1\MSSQL\Data\AdventureWorks_log.ldf'
    
  2. go」と入力します。

  3. Enter キーを押します。データベースの変換およびアップグレードに関する一連のメッセージが表示される場合があります。

  4. exit」と入力してコマンド ウィンドウを閉じます。

AdventureWorks がアタッチされていることを確認するには

  1. Visual Studio 2008 を開きます。プロジェクトを開く必要はありません。

  2. [表示] メニューの [サーバー エクスプローラ] をクリックします。

  3. [サーバー エクスプローラ] ウィンドウで、[データ接続] を右クリックし、[接続の追加] をクリックします。[接続の追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. [データ ソース][Microsoft SQL Server (SqlClient)] に設定されていることを確認します。

  5. [サーバー名] ボックスに、「(local)\sqlexpress」と入力します。

  6. [サーバーにログオンする] で、認証の方法を選択します。

  7. [データベースの選択または入力] で、データベースの一覧を展開します。

  8. AdventureWorks を選択します。

  9. [接続テスト] ボタンをクリックして、AdventureWorks に正常に接続していることを確認します。

[!メモ]

正常に接続している場合、AdventureWorks のデータ接続アイコンを右クリックして [新しいクエリ] をクリックし、[クエリ式] ウィンドウを起動してこのデータ ソースに対してクエリを試行することができます。

Web サーバー コントロールと連動するように AdventureWorks を構成するには

  1. Visual Studio 2008 コマンド ウィンドウを開き、SQLCMD を実行します。SQLCMD を使用して、データベースおよび ASP.NET アカウントにアクセス権を付与します。

    Windows Server 2003 では、Web サーバー コントロールで使用される ASP.NET プロセスは NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE で実行されます。その他の Windows オペレーティング システムでは、このプロセスは MACHINENAME\ASPNET で実行されます。

    SQL Server Express 2005 をインストールしている場合は、次の SQLCMD を入力するかコピーして、サービスにログイン権限を付与します。それ以外の場合は、(local)\sqlexpress の代わりに使用する SQL Server インスタンスを指定する必要があります。

    次の例は、Windows Server 2003 の場合を示しています。コマンドに改行を含めないでください。

    sqlcmd -E -S (local)\sqlexpress -Q "sp_grantlogin N'NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE'"
    
  2. このサービスの AdventureWorks にアクセス権を付与するには、改行を含めずに次のコマンドを実行します。

    sqlcmd -E -S (local)\sqlexpress -d AdventureWorks -Q "sp_grantdbaccess N'NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE'"
    
  3. AdventureWorks の所有者ロール アカウントにこのサービスを追加するには、改行を含めずに次のコマンドを実行します。

    sqlcmd -E -S (local)\sqlexpress -d AdventureWorks -Q "sp_addrolemember 'db_owner', N'NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE'"
    
  4. コマンド ウィンドウを閉じます。

  5. 構成を確認するには、「チュートリアル : ローカル処理モードでの ReportViewer Web サーバー コントロールとデータベースのデータ ソースの使用法」を正常に完了します。

次の手順

これで、AdventureWorks データベースのインストールおよび構成が完了しました。このデータベースをデータ ソースとして使用する ReportViewer チュートリアル「チュートリアル : ReportViewer レポートの作成」、「チュートリアル : ローカル処理モードでのデータベース データ ソースと ReportViewer Windows フォーム コントロールの使用」、および「チュートリアル : ローカル処理モードでの ReportViewer Web サーバー コントロールとデータベースのデータ ソースの使用法」に進むことができます。

参照

概念

レポートのデータ ソースの作成

その他のリソース

サンプルとチュートリアル