ASP.NET を使用して作成する XML Web サービスの構成オプション

Web サービスの構成は、すべての ASP.NET Web アプリケーションで使用されるモデルに従います。ASP.NET の構成は、XML ベースのテキスト ファイルによる構成アーキテクチャであり、高度な機能や拡張性が備わっています。構成ファイルは、Microsoft .NET Framework の特定機能用の構成オプションを表す XML 要素のセットです。Web サービスの場合、構成オプションは、構成ファイルの webServices XML 要素内にあります。Web サービスの構成オプションの一覧については、「<webServices> 要素」を参照してください。

メッセージング プロトコルおよびサービス ヘルプ ページの構成

Web サービス用のメッセージング プロトコルとサービス ヘルプ ページは、構成ファイルの <webServices> 要素 にある <protocols> 要素 XML 要素で構成されます。構成では、設定ごとに <protocols> の <add> 要素 および <protocols> の <remove> 要素 を追加し、その設定が構成ファイルのスコープで使用できるかどうかを指定します。add 要素は、その設定について、構成ファイルのスコープでのサポートを明示的に追加し、remove 要素は、構成の階層構造の上位で追加されたサポートを削除します。たとえば、Machine.config ファイルの add 要素を使用してコンピュータ レベルでプロトコルの設定を追加し、その後、Web.config ファイルの remove 要素を使用して、Web アプリケーション レベルで削除できます。add 要素と remove 要素の構文を次に示します。

<{add|remove} name="protocol name" />

add 要素と remove 要素の name 属性には、次のオプションがあります。

設定	説明
HttpSoap	Web サービスに対する SOAP over HTTP プロトコルのサポートを制御します。既定では、インストール時にサポートが追加されます。
HttpGet	Web サービスに対する HTTP-GET プロトコルのサポートを制御します。既定では、インストール時にサポートが追加されません。
HttpPost	要求元に関係なく、Web サービスに対する HTTP-POST プロトコルのサポートを制御します。既定では、インストール時にサポートが追加されません。
HttpPostLocalhost	要求元がローカル コンピュータのとき、Web サービスに対する HTTP-POST プロトコルのサポートを制御します。HttpPost が現在の構成に追加されている場合、この設定は無効です。既定では、インストール時にサポートが追加されます。
Documentation	ブラウザでパラメータを指定せずに Web サービスの URL に移動したときに、サービス ヘルプ ページを表示するかどうかを指定します。既定では、インストール時にサポートが追加されます。Documentation プロトコルの構成については、このトピックで詳しく説明します。

メモ :
.NET Framework Version 1.0 では、HttpSoap、HttpGet、HttpPost、Documentation の各設定がサポートされ、既定ではすべての設定がコンピュータ レベルで有効です。

Documentation プロトコルの構成

Web ブラウザでパラメータを指定せずに Web サービスの URL に移動すると、クライアントで Web サービスのサービス ヘルプ ページを表示するように構成されている場合は、そのページが表示されます。既定では、サービス ヘルプ ページには、Web サービスと通信する方法と、Web サービスが公開する Web サービス メソッドに関する情報が表示されます。情報は人間が判読できる形式です。

サービス ヘルプ ページは単純な ASP.NET Web フォームであるため、差し替えたり変更したりして、企業ロゴなどのアイテムを追加できます。サービス ヘルプ ページのファイル名は、構成ファイルの <wsdlHelpGenerator> 要素 で指定されます。既定の設定は、Machine.config ファイルで指定されている DefaultWsdlHelpGenerator.aspx です。

サービス ヘルプ ページは、<protocols> 要素 内に Documentation プロトコルが指定されている構成ファイルのスコープにある Web サービスに対してのみ表示されます。既定では、Documentation プロトコルは、Machine.config ファイルで指定されています。「方法 : Web サービスのサービス ヘルプ ページを無効にする」を参照してください。

セキュリティ

Web サービスに対して HTTP-GET プロトコルまたは HTTP-POST プロトコルを有効化すると、不注意による呼び出しによってその Web サービスが公開される可能性があることを認識しておいてください。たとえば、受信した電子メールに含まれているリンクを疑うことなくクリックした場合、電子メールで指定されたパラメータを使用し、受信者に代わって Web サービスが呼び出されることがあります。このような呼び出しが有害である可能性があるかどうかを、HTTP-GET または HTTP-POST プロトコルを有効にする前に考慮する必要があります。

関連項目

タスク

方法 : Web サービスのプロトコル サポートを無効にする
方法 : Web サービスのサービス ヘルプ ページを無効にする
方法 : XML Web サービスに対する探索を有効にする

概念

XML Web サービスの配置

その他の技術情報

ASP.NET を使用した XML Web サービス

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