方法 : LINQ を使用したクエリ結果内の最小値と最大値の検索 (Visual Basic)

  • [アーティクル]

更新 : 2007 年 11 月

統合言語クエリ (LINQ: Language-Integrated Query) を使用すると、データベース情報へのアクセスとクエリの実行を簡単に行うことができます。

次の例では、新しいアプリケーションを作成して、SQL Server データベースに対してクエリを実行する方法を示します。この例では、Aggregate 句と Group By 句を使用して、結果の最小値と最大値を求めます。詳細については、「Aggregate 句 (Visual Basic)」および「Group By 句 (Visual Basic)」を参照してください。

このトピックに示す例では、Northwind サンプル データベースを使用します。開発用コンピュータに Northwind サンプル データベースがインストールされていない場合は、Microsoft ダウンロード センターの Web サイトからダウンロードできます。手順については、「サンプル データベースのダウンロード (LINQ to SQL)」を参照してください。

Bb823159.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

お使いのマシンで、Visual Studio ユーザー インターフェイスの一部の要素の名前や場所が、次の手順とは異なる場合があります。これらの要素は、使用している Visual Studio のエディションや独自の設定によって決まります。詳細については、「Visual Studio の設定」を参照してください。

データベースへの接続を作成するには

  1. Visual Studio で、[表示] メニューの [サーバー エクスプローラ] か [データベース エクスプローラ] をクリックして、サーバー エクスプローラまたはデータベース エクスプローラを開きます。

  2. サーバー エクスプローラまたはデータベース エクスプローラで、[データ接続] を右クリックし、[接続の追加] をクリックします。

  3. Northwind サンプル データベースへの有効な接続を指定します。

LINQ to SQL ファイルを含むプロジェクトを追加するには

  1. Visual Studio で、[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。プロジェクトの種類として、Visual Basic の [Windows フォーム アプリケーション] をクリックします。

  2. [プロジェクト] メニューの [新しい項目の追加] をクリックします。[LINQ to SQL クラス] 項目テンプレートをクリックします。

  3. ファイルに「northwind.dbml」という名前を付けます。[追加] をクリックします。northwind.dbml ファイルがオブジェクト リレーショナル デザイナ (O/R デザイナ) で開かれます。

照会するテーブルを O/R デザイナに追加するには

  1. サーバー エクスプローラまたはデータベース エクスプローラで、Northwind データベースへの接続を展開します。[Tables] フォルダを展開します。

    O/R デザイナが閉じている場合は、前に追加した northwind.dbml ファイルをダブルクリックして再度開くことができます。

  2. Customers テーブルをクリックし、デザイナの左ペインにドラッグします。Orders テーブルをクリックし、デザイナの左ペインにドラッグします。

    デザイナによって、新しい Customer オブジェクトと Order オブジェクトがプロジェクトに作成されます。デザイナがテーブル間の関係を自動的に検出し、関連オブジェクトの子プロパティを作成することに注意してください。たとえば、IntelliSense で Customer オブジェクトを確認すると、その顧客に関連するすべての受注を表す Orders プロパティがあることがわかります。

  3. 変更を保存し、デザイナを閉じます。

  4. プロジェクトを保存します。

データベースを照会するコードを追加し、結果を表示するには

  1. ツールボックスから、プロジェクトの既定の Windows フォームである Form1 に DataGridView コントロールをドラッグします。

  2. Form1 をダブルクリックして、フォームの Load イベントのコードを追加します。

  3. O/R デザイナにテーブルを追加すると、デザイナによって DataContext オブジェクトがプロジェクトに追加されます。このオブジェクトには、これらのテーブルにアクセスしたり、各テーブルの個々のオブジェクトとコレクションにアクセスしたりするために必要なコードが含まれています。プロジェクトの DataContext オブジェクトには、.dbml ファイルの名前に基づいて名前が付けられます。このプロジェクトの場合、DataContext オブジェクトの名前は northwindDataContext になります。

    コードで DataContext のインスタンスを作成すると、O/R デザイナで指定したテーブルを照会できます。

    次のコードを Load イベントに追加します。このコードは、データ コンテキストのプロパティとして公開されるテーブルを照会し、結果の最小値と最大値を求めます。この例では、Aggregate 句を使用して単一の結果を照会し、Group By 句を使用してグループ化された結果の平均を示します。

    Dim db As New northwindDataContext

Dim minimumOrders = Aggregate cust In db.Customers _
                    Where cust.City = "London" _
                    Into Min(cust.Orders.Count)

MsgBox("Minimum Orders from a London Customer: " & minimumOrders)

Dim maximumOrdersByCountry = From cust In db.Customers _
                             Group By cust.Country _
                               Into MaxOrders = Max(cust.Orders.Count)

DataGridView1.DataSource = maximumOrdersByCountry

  4. F5 キーを押してプロジェクトを実行し、結果を確認します。

参照

処理手順

チュートリアル : LINQ to SQL クラスの作成 (O/R デザイナ)

概念

DataContext メソッド (O/R デザイナ)

その他の技術情報

LINQ (Visual Basic)

クエリ (Visual Basic)

LINQ to SQL