スタティック分析によるデータベース コードの改善

データベース コードを分析することにより、設計や名前付けに関する潜在的な問題を取り除き、思わぬパフォーマンスの低下を避けることができます。 この概念は、スタティック分析を実行してマネージ コードの障害を検出および修正することとよく似ています。 データベース コードに適用する分析規則を構成し、コードを分析し、特定した問題を修正または無視します。 データベース コードを分析する前に、まず、データベース スキーマをデータベース プロジェクトにインポートする必要があります。 詳細については、「チーム データベース開発の開始」を参照してください。

スタティック分析を実行すると、次のカテゴリに分類される問題を特定できます。

  • Transact-SQL の設計上の問題
    設計上の問題の種類には、意図したとおりに動作しないコード、推奨されない構文、および、データベースの設計を変更した場合に支障をきたす可能性のある問題などがあります。

  • Transact-SQL の名前付けの問題
    名前付けの問題は、データベース オブジェクトの名前によって予期しない問題が起きたり、一般的に使用されている規則に違反したりする場合に発生します。

  • Transact-SQL のパフォーマンスの問題
    パフォーマンスの問題を引き起こすものには、データベース操作の実行速度を著しく低下させるコードなどがあります。 このような問題の多くは、実行時にテーブル スキャンを発生させるコードです。

警告およびエラーはすべて、[エラー一覧] に表示されます。 問題を修正する必要がないと判断した場合は、警告のインスタンスを抑制できます。 たとえば、テーブルに行が数行しか含まれない場合は、テーブル スキャンの問題を修正しないように指定できます。

一般的なタスク

次の図に、コード分析規則の構成と、分析例の結果を示します。

データベース コードのスタティック分析の構成および結果
データベース コード分析の構成設定と結果

次の表に、このシナリオをサポートする一般的なタスクの説明と、それらのタスクを正常に完了する方法の詳細へのリンクを示します。

一般的なタスク

関連する参照先

実行して学習する : 既存のデータベースを分析するチュートリアルを完了することで、Transact-SQL (T-SQL) コードの分析方法を学習できます。

データベース コードの分析規則を構成する : 各ビルド構成に対して、データベース プロジェクトに適用する規則を構成できます。 プロジェクトのビルドが正常に行われるたびにプロジェクトを分析できます。

エラーと警告を検出および修正する : T-SQL コード内の問題を検出し、その問題を含んでいるソース コードを確認できます。 MSBuild を使用してコードを分析できます。 作業項目を作成することにより、後で解決することにした問題や、チームの他のメンバが解決する問題を追跡できます。

警告を抑制する : 特定の警告がコードに当てはまらないことがわかっている場合は、ファイル内のその警告のインスタンスをすべて抑制できます。 後で変更の必要が生じた場合は、その警告の抑制を解除できます。

コード分析のカスタムの規則を作成および配布する : Visual Studio Team System Database Edition の規則だけではチームで発生する一般的な問題をすべて検出できない場合に、チームの T-SQL コード用のカスタムの規則を作成および配布する方法を学習できます。

関連するシナリオ

参照

概念

Database Edition の機能の拡張

その他の技術情報

Database Edition 用 API リファレンス