オブジェクト モデル

Crystal Reports for Visual Studio によって、2 つのオブジェクト モデルを備える SDK が提供されます。ライセンス契約を追加すると、SDK によって提供されるオブジェクト モデルは4 つに拡大します。

レポート ビューアのコントロールは、SDK への入り口として機能します(「レポート ビューア コントロール」を参照)。これは、レコード ビューアがレポート オブジェクトをバインドすることによってレポートを表示し、SDK に含まれるすべてのオブジェクト モデルがレポート オブジェクトの表示と操作を行うためです。

次の各オブジェクト モデルは、さらに強力かつ複雑な機能を提供します。

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最も単純なオブジェクト モデルが、CrystalReportViewer です。詳細については、[「CrystalReportViewer オブジェクト モデル」](ms225258\(v=vs.90\).md)を参照してください。

CrystalReportViewer コントロールは、Web フォームと Windows のフォームの両方で、定義によって同じ名前の基本クラスを使用します。この CrystalReportViewer クラスは、コントロールの表示機能の変更や、データベース ログオン、パラメータ、および選択式を管理するクラスとの対話に使用されるプロパティとメソッドを公開します。このクラスのセットが、最も単純なオブジェクト モデルです。CrystalReportViewer クラスは、Windows 名前空間と Web 名前空間の 2 つのフォームに存在します。したがって、このオブジェクト モデルの多くの要素が重複して両方の名前空間に存在しますが、Windows と Web のプラットフォームの違いをサポートするために、これらの要素には多少の違いがあります。

<table>
<colgroup>
<col style="width: 100%" />
</colgroup>
<thead>
<tr class="header">
<th><img src="images/w5dk7atd.alert_note(ja-jp,VS.90).gif" title="Note" alt="Note" class="note" />注</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr class="odd">
<td><p>オブジェクト モデルの選択方法の詳細については、<a href="ms225524(v=vs.90).md">「プロジェクトに適したオブジェクト モデルの選択」</a>を参照してください。</p></td>
</tr>
</tbody>
</table>

このオブジェクト モデルのクラスは、Web フォーム バージョンのコントロールの場合には CrystalDecisions.Web 名前空間に、Windows フォーム バージョンのコントロールの場合には CrystalDecisions.Windows.Forms 名前空間にそれぞれ含まれます。
  • 上記のオブジェクト モデルの機能を拡張したものが ReportDocument です。詳細については、「ReportDocument オブジェクト モデル」を参照してください。

    ReportDocument クラスは、Database、DataDefinition、ExportOptions、PrintOptions、ReportDefinition、ReportOptions、および SummaryInfo を含む、Engine 名前空間に含まれる一連のクラスへのゲートウェイです。これは、強力なカスタマイズ機能やレポートとの対話機能を提供する高機能のクラス セットです。

    このオブジェクト モデルのクラスは、CrystalDecisions.CrystalReports.Engine 名前空間に含まれます。

  • アップグレードにより、次のオブジェクト モデルを使用できます。

    • ReportClientDocument は、強力なレポート修正機能を備えたオブジェクト モデルです。詳細については、「ReportClientDocument オブジェクト モデル(RAS)」を参照してください。

      このクラスは、複数の名前空間にまたがる多数のクラスによって構成される、さらに大きなオブジェクト モデルへのゲートウェイとして機能します。このオブジェクト モデルは SDK によってレポート構造の全体を明らかにします。そのため、ユーザーは実行時にプログラムでレポートの細部にわたって作成または修正できます。

      このオブジェクト モデルのクラスは、CrystalDecisions.ReportAppServer グループの名前空間に含まれます。

      ReportClientDocument オブジェクト モデルは、Report Application Server(RAS)と共に提供されます。このモデルを使用するには、追加のライセンスが必要です。詳細については、「Business Objects レポーティング ソリューションのアップグレード」を参照してください。Report Application Server は Crystal Reports Server および BusinessObjects Enterprise で使用可能です。

      Note

      ReportClientDocument オブジェクト モデルは、Crystal Reports 2008 で使用可能です。

    • Crystal Reports Server or BusinessObjects Enterprise のエンタープライズ レベルの機能と対話するために用意されている拡張オブジェクト モデルは、InfoObject と呼ばれます。詳細については、「InfoObject オブジェクト モデル(BOE)」を参照してください。InfoObject モデルは Crystal Reports Server または BusinessObjects Enterprise ライセンスとともに提供されます。

      このクラスは、Crystal Reports Server または BusinessObjects Enterprise の完全な Enterprise オブジェクト モデルへのゲートウェイとして機能します。

      このオブジェクト モデルのクラスは、CrystalDecisions.Enterprise グループの名前空間に含まれます。

      Note

      InfoObject オブジェクト モデルは、Crystal Reports Server および BusinessObjects Enterprise でのみ提供されています。このモデルを使用するには、追加のライセンスが必要です。詳細については、「Report Application Server(RAS)」を参照してください。

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