レポートへのスタイルおよび書式の追加 (Visual Studio レポート デザイナ)
プロパティを設定して、レポートのアイテムの外観を制御できます。プロパティは、静的な値にするか、または結果が特定の値になる式に設定できます。また、テキスト ボックスで書式設定プロパティを設定して、表示される数値や日付を指定することもできます。
[!メモ]
レポートまたはテキスト ボックスのロケール設定により、使用可能な書式設定オプションが影響を受けます。レポート レベルでロケールを指定するには、[プロパティ] ウィンドウでレポートの [言語] プロパティを設定します。テキスト ボックスのロケールの指定については、「レポートへのテキスト ボックスの追加 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。
レポート アイテムのスタイル プロパティの設定
各レポート アイテムには、アイテムの外観を制御するスタイル プロパティがあります。これらのプロパティには、罫線スタイル、色、フォント スタイル、余白などがあります。スタイルの中には、一部のレポート アイテムでは使用できないものもあります。たとえば、テキストを保持できるのはテキスト ボックスおよび集計だけなので、フォント スタイル プロパティはこれらのアイテムにしか適用されません。レポート アイテムの両端に同じ罫線スタイル プロパティと余白プロパティを適用することも、それぞれ別のスタイルを適用することもできます。
アイテムを選択し、[プロパティ] ウィンドウでアイテムのプロパティを編集することによって、アイテムにスタイル プロパティを適用できます。
条件付き書式設定の適用
レポートのデータに応じてアイテムに異なるスタイルが適用されるようにレポートをデザインできます。たとえば、レポート内の負の数値が赤で表示されるように設定できます。
スタイルを動的に適用するには、アイテムのスタイル プロパティに、静的な値ではなく、式を使用します。たとえば、"利益" というフィールドに返される値が負の値である場合に、その値を赤で表示するようにテキスト ボックスを設定するには、テキスト ボックスの Color プロパティに次の式を使用します。
=iif(Fields!Profit.Value < 0, "Red", "Black")
縞状レポートの作成
縞状効果 (1 行おきに色を変える機能) をレポートのテーブルに適用するには、詳細行の各テキスト ボックスの BackgroundColor プロパティに次の式を使用します。
=iif(RowNumber(Nothing) Mod 2, "PaleGreen", "White")
式はさまざまな関数を基にして構築できます。詳細については、「レポートでの式の使用 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。
数値と日付の書式設定
テキスト ボックスの Format プロパティを書式設定文字列で更新することによって、数値および日付の書式を指定できます。たとえば、数値を通貨として表示するように数値フィールドのテキスト ボックスを設定できます。Reporting Services では、Microsoft .NET Framework の書式設定文字列を使用するか、Format プロパティに独自の書式設定文字列を作成できます。
[!メモ]
テキスト ボックスに書式設定を適用するには、
=Fields!LineTotal.Value
や=1000
などの式をテキスト ボックスに含める必要があります。テキスト ボックスが式でない場合、つまりテキスト ボックス内のテキストが等号 (=) で始まっていない場合、テキストは文字列として解釈され、書式設定が適用されません。
数値の書式設定
次の表は、一般的な .NET Framework の数値書式設定文字列を示しています。
書式文字列 | 名前 |
---|---|
C または c |
通貨 |
D または d |
10 進数 |
E または e |
指数 |
F または f |
固定小数点 |
G または g |
全般 |
N または n |
番号 |
P または p |
パーセント |
R または r |
ラウンドトリップ |
X または x |
16 進数 |
多くの書式文字列を変更して、小数点以下の桁数を定義する有効桁数指定子を含めることができます。たとえば、D0 という書式設定文字列では、小数点以下が 0 桁になるように書式設定されます。また、#,### のようなユーザー定義の書式設定文字列も使用できます。
日付の書式設定
次の表は、一般的な .NET Framework の日付書式設定文字列を示しています。
書式文字列 | 名前 |
---|---|
d |
短い形式の日付 |
D |
長い形式の日付 |
t |
短い形式の時刻 |
T |
長い形式の時刻 |
f |
完全な日付と時刻 (短い形式の時刻) |
F |
完全な日付と時刻 (長い形式の時刻) |
g |
一般の日付と時刻 (短い形式の時刻) |
G |
一般の日付と時刻 (長い形式の時刻) |
M または m |
月日 |
R または r |
RFC1123 パターン |
Y または y |
年月 |
また、dd/MM/yy のようなユーザー定義の書式設定文字列も使用できます。.NET Framework の書式設定文字列の詳細については、「型の書式設定」を参照してください。