ReportViewer コントロールの追加と設定

ReportViewer コントロールの 1 つ以上のインスタンスを Microsoft Windows または ASP.NET アプリケーションに追加するには、Visual Studio のツールボックスの [データ] セクションからアプリケーション内のページまたはフォームに、コントロールをドラッグします。スマート タグ パネルおよびプロパティを使用して、コントロールを構成し、レポートをバインドすることができます。また、コントロールをプログラムで構成する場合は、コードを記述することもできます。

ReportViewer コントロールでは、一度に 1 つのレポート定義が表示されます。複数のレポートを同時に表示できるようにするには、同じページまたはフォーム上のコントロールの複数のインスタンスを結合します。また、ユーザーが一度に 1 つのレポートを表示する場合は、コントロールの 1 つのインスタンスを使用して複数のレポートをホストすることもできます。1 つのコントロールを使用して一連のレポートを表示するには、使用する ReportViewer コントロールのインスタンスにレポートを関連付けるコードを記述する必要があります。

ReportViewer コントロールはローカル処理モードまたはリモート処理モードのいずれかで動作します。

ローカル処理モードでは、コントロールによってレポート定義を開いて処理し、表示領域に読み込みます。ローカル処理モードでは、アプリケーションのファイル システム、ストリーム、または埋め込まれたリソースの .rdlc ファイルからレポート定義を取得します。詳細については、「ReportPath」、「LoadReportDefinition」、および「ReportEmbeddedResource」を参照してください。

リモート処理モードでは、コントロールは Microsoft SQL Server 2005 Reporting Services レポート サーバーから完全に処理されたレポートを取得します。リモート処理モードでは、ReportViewer コントロールはビューアとして使用され、さらにレポートとの対話処理もサポートします。リモート処理モードでは、すべてのデータの処理および表示はレポート サーバーで行われます。リモート処理にはパブリッシュ前のレポートが必要です。ストリームからレポートを取得するか、レポート アドレスの URL を指定してレポートを取得します。リモート処理モードでは .rdlc ファイルを使用できません。詳細については、「LoadReportDefinition」、「ReportServerUrl」、および「ReportPath」を参照してください。

Note重要

リモート処理モードには、ライセンス供与された SQL Server 2005 Reporting Services が必要です。リモート処理は、SQL Server Reporting Services レポート サーバーをコントロールと共に使用する組織をサポートするためのものです。サーバー ソリューションにより高いスケーラビリティとパフォーマンスが実現され、サブスクリプション、キャッシュ、その他のレポート出力形式などの追加機能を使用できるようになります。リモート処理を行った場合、レポートの外観および機能に違いが生じることに注意してください。リモート処理モードの詳細については、「リモート処理用の ReportViewer の構成」および「レポートと ReportViewer コントロールの配置」を参照してください。

ReportViewer コントロールの追加および設定方法

  1. プロジェクトに Windows フォームまたは Web ページを追加します。

  2. グラフィック デザイン モードで、ReportViewer コントロールをツールボックスからフォームまたは Web ページにドラッグします。ReportViewer コントロールはツールボックスの [データ] グループにあります。コントロールには [ReportViewer タスク] のスマート タグ パネルがあり、レポートをすぐに選択できます。

  3. [ReportViewer タスク] のスマート タグ パネルで、タスクを選択してレポートを追加し、コントロールを設定します。レポートを指定すると、コントロールをローカル処理とリモート処理のどちらに設定するかが決まります。

    • [新しいレポートをデザインします] をクリックしてレポート デザイナを起動し、アプリケーション内にレポート定義 (.rdlc) ファイルを作成します。クライアント側でローカルに処理されるアプリケーション内に新しいレポートを作成できます。レポート作成の詳細については、「クライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルの作成」を参照してください。

    • [レポートの選択] を使用して、既存のレポート定義を選択します。プロジェクト内で定義されているローカル レポート定義 (.rdlc) ファイルを選択できます。あるいは、[サーバー レポート] を選択して SQL Server 2005 Reporting Services レポート サーバーでパブリッシュされているレポートを選択できます。

      サーバー レポートを選択すると、リモート処理のコントロールが設定されます。サーバー レポートを選択するには、レポート サーバーの URL とレポートへのパスを指定する必要があります。レポート パスは、最初にスラッシュ ( / ) を付ける必要があります。レポートを実行するには、レポートにアクセスするためのレポート サーバーの権限が必要です。URL またはレポート パスがわからない場合は、レポート サーバー管理者に問い合わせてください。サーバー レポートの詳細については、「リモート処理用の ReportViewer の構成」を参照してください。

      既存のレポート定義 (.rdlc) ファイルを選択すると、ローカル処理のコントロールが設定されます。レポートを選択するには .rdlc ファイルを選択する必要があります。プロジェクトに .rdl ファイルがある場合でも .rdl ファイルを指定することはできません。.rdl ファイルを使用するには、変換する必要があります。詳細については、「クライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルの作成」および「RDL と RDLC ファイルの変換」を参照してください。

    • [親コンテナにドッキングする] をクリックして ReportViewer コントロールの表示画面を展開し、フォームまたはページの使用できるスペースをすべて使用するようにします。このオプションは、Windows フォーム コントロールで使用できます。

    • [データ ソースの再バインド] をクリックして、レポートで使用するデータ テーブルとビジネス オブジェクトのデータ ソースのバインドを更新します。このオプションは、コントロールのレポートを選択すると使用できるようになります。XML を直接編集する場合など、グラフィック レポート デザイン環境以外でレポート データ ソースやデータ バインド レポート アイテムを変更する場合は、データ ソースを再バインドする必要があります。

  4. ReportViewer コントロールを選択して、[プロパティ] ウィンドウを開きます。

  5. ReportViewer コントロールのプロパティを設定し、表示領域の表示と可用性を決めます。各プロパティの詳細については、リファレンス ドキュメントを参照してください。詳細については、「ReportViewer のプロパティ (ReportViewer Properties)」を参照してください。ReportViewer のツール バーの詳細については、「ReportViewer ツール バーの構成と使用」を参照してください。

  6. アプリケーションをビルドまたは配置して、フォームまたはページ内でレポートをプレビューします。

参照

概念

ReportViewer タスクのスマート タグ パネルの使用
クライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルの作成
ローカル処理のための ReportViewer の構成
リモート処理用の ReportViewer の構成
サブレポートおよびドリルスルー レポートの構成 (Visual Studio レポート デザイナ)
ReportViewer Web サーバーおよび Windows フォーム コントロール

その他のリソース

サンプルとチュートリアル