Expression Blend との連携

Expression Blend は、Windows 用の魅力的な Web 接続環境を作成するための本格的なデザイン ツールです。 開発者とデザイナーは、WPF Designer for Visual Studio と Expression Blend を使用することで、連携して優れたユーザー環境を作成できます。

この連携は、共有のファイル形式 (XAML) と、共有のソリューションおよびプロジェクト形式によって実現されます。 つまり、Expression Blend を使用するプロフェッショナル デザイナーは Visual Studio で作成された WPF プロジェクトを開いて編集でき、開発者は Expression Blend で作成された WPF プロジェクトを開いて編集できます。

一般的な連携のシナリオ

ソフトウェア開発タスクとグラフィカル デザイン タスクは、さまざまな方法で分割できます。 プロジェクトの複雑さや、デザイナーと開発者のスキルなど、さまざまな要因に基づいてシナリオを選択します。 次のようなシナリオが考えられます。

  • Single

  • 従来

  • 開発者先行

  • デザイナー先行

  • ハイブリッド

Single

単独シナリオでは、1 人のデザイナー/設計者が Visual Studio と Expression Blend の両方を使用します。

多くの場合、開発者とデザイナーは同一人物です。 このシナリオの場合、Visual Studio と Expression Blend は同じコンピューターにインストールされます。 いずれかの製品を使用して WPF プロジェクトを作成できます。 Visual Studio と Expression Blend の両方を同時に開くと便利です。

注意

同じプロジェクト ファイルを、同じコンピューター上の Visual Studio と Expression Blend の両方で同時に開くことができます。 ファイルへの変更を一方のツールで保存すると、他方のツールに切り替えるときに、ファイルを再読み込みするかどうかを確認する通知のダイアログ ボックスが表示されます。

従来

従来シナリオでは、デザイナーは使い慣れた描画ツールを使用して模擬表示を作成し、開発者が Expression Blend と Visual Studio の両方を使用します。

このシナリオでは、デザイナーは模擬表示をイメージ (.jpg など) としてエクスポートし、それを開発者に渡します。 開発者は Expression Blend と Visual Studio を使用して、模擬表示を再作成します。

このシナリオは、デザイナーが Expression Blend に精通しておらず、開発者が Expression Blend に精通している場合に適しています。

開発者先行

開発者先行シナリオでは、開発者が Visual Studio で WPF プロジェクトを作成し、WPF デザイナーを使用して、ウィンドウとコントロールのレイアウトを定義します。

プロジェクトがソース管理にチェックインされると、デザイナーは Expression Blend でプロジェクトを開き、ウィンドウとコントロールのスタイルを設定できます。 開発者はアプリケーション ロジックを作成し、デザイナーはプレゼンテーション リソースを作成するというかたちで、開発者とデザイナーは同じプロジェクトを同時に操作できます。

このシナリオは、デザイナーが Expression Blend を多少理解している場合に適しています。 また、このシナリオでは、要素が適切なコントロールやオブジェクトに基づいているため、適切なデザインがより簡単に作成できます。 たとえば、デザイナーは、ボタンを表現するのに、ボタン コントロールにスタイルを適用する代わりに、四角形や他の静的要素を描画しがちです。 このシナリオの欠点は、デザイナーが、要素を削除したり、開発者があらかじめ作成したコードを壊すような変更を加えたりする可能性があることです。

デザイナー先行

デザイナー先行シナリオでは、デザイナーが Expression Blend を使用して、WPF プロジェクトを作成し、ウィンドウとコントロールのレイアウトを定義します。

プロジェクトがソース管理にチェックインされると、開発者は Visual Studio でプロジェクトを開き、アプリケーション ロジックを作成できます。 開発者とデザイナーは、同じプロジェクトを同時に操作できます。

このシナリオは、デザイナーが Expression Blend に精通し、コントロールとプログラミングの基礎について理解している場合に適しています。 このシナリオの欠点は、デザイナーの作業量が多く、デザインの作成に時間がかかることです。

ハイブリッド

ハイブリッド シナリオでは、デザイナーが作成する XAML フラグメントを開発者がプロジェクトにインポートします。

デザイナーは Expression Blend を使用して UI 内の要素のスタイルとテンプレートを作成し、それらをリソース ディクショナリにパッケージ化します。 開発者がリソースを Visual Studio にインポートし、それらを UI に適用します。

このシナリオは、大規模なプロジェクトで、複数のグラフィカル デザイナーがいる場合に適しています。 このシナリオの利点は、開発者がプロジェクト ファイルを詳細に制御でき、開発中にリソースをインクリメント方式でインポートできることです。

参照

概念

WPF および Silverlight デザイナーの概要

その他の技術情報

WPF デザイナー