/vbruntime

コンパイラが、Visual Basic ランタイム ライブラリを参照しないで、または特定のランタイム ライブラリを参照してコンパイルを実行するよう指定します。

/vbruntime:{ - | + | * | path }

引数

  • -
    Visual Basic ランタイム ライブラリを参照しないでコンパイルします。

  • +
    既定の Visual Basic ランタイム ライブラリを参照してコンパイルします。

  • *
    Visual Basic ランタイム ライブラリを参照しないでコンパイルし、Visual Basic ランタイム ライブラリのコア機能をアセンブリに埋め込みます。

  • path
    指定したライブラリ (DLL) を参照してコンパイルします。

解説

/vbruntime コンパイラ オプションを使用すると、コンパイラが Visual Basic ランタイム ライブラリを参照しないでコンパイルを実行するように指定できます。 Visual Basic ランタイム ライブラリを参照しないでコンパイルする場合、Visual Basic のランタイム ヘルパーへの呼び出しを生成するコード構成要素または言語構成要素にエラーや警告がログ記録されます (Visual Basic のランタイム ヘルパーは、特定の言語セマンティクスの実行時に呼び出される Microsoft.VisualBasic.dll で定義される関数です)。

/vbruntime+ オプションを使用すると、/vbruntime スイッチを指定しない場合と同じ動作になります。 /vbruntime+ オプションにより、前の /vbruntime スイッチをオーバーライドできます。

Visual Basic ランタイムのコア機能の埋め込み

/vbruntime* オプションを使用すると、ランタイム ライブラリを参照しないでコンパイルできます。 代わりに、Visual Basic ランタイム ライブラリのコア機能がユーザー アセンブリに埋め込まれます。 このオプションを使用すると、Visual Basic ランタイムが含まれていないプラットフォームでアプリケーションを実行できるようになります。

次のランタイム メンバーが埋め込まれます。

/vbruntime* オプションを使用してコンパイルするときに、コア機能と共に埋め込まれない Visual Basic ランタイム ライブラリのメンバーをコードで参照している場合、コンパイラによって、メンバーが使用できないことを示すエラーが返されます。

指定したライブラリの参照

path 引数を使用すると、既定の Visual Basic ランタイム ライブラリの代わりにカスタム ランタイム ライブラリへの参照を使用してコンパイルできます。

path 引数の値が DLL の絶対パスの場合、コンパイラはそのファイルをランタイム ライブラリとして使用します。 path 引数の値が DLL の絶対パスではない場合、Visual Basic コンパイラは指定された DLL をまず現在のフォルダーで検索します。 次に、/sdkpath コンパイラ オプションを使用して指定したパスを検索します。 /sdkpath コンパイラ オプションを使用しない場合、コンパイラは指定した DLL を .NET Framework フォルダー (%systemroot%\Microsoft.NET\Framework\versionNumber) で検索します。

使用例

/vbruntime オプションを使用し、カスタム ライブラリを参照してコンパイルする方法を次の例に示します。

vbc /vbruntime:C:\VBLibraries\CustomVBLibrary.dll

参照

参照

コンパイル コマンド ラインのサンプル (Visual Basic)

/sdkpath

その他の技術情報

Visual Basic Core – New compilation mode in Visual Studio 2010 SP1 (VB コア - Visual Studio 2010 SP1 の新しいコンパイル モード)

Visual Basic コンパイラ

履歴の変更

日付

履歴

理由

2011 年 3 月

/vbruntime* オプションが追加されました。

SP1 機能変更