Team Foundation クライアントと Team Foundation Server の間の互換性

Visual Studio Team Foundation Server 2010 における機能の追加に伴い、旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用して Team Foundation Server 2010 に接続した場合に生じる制限について知る必要があります。 ほとんどの制限は、旧バージョンのチーム エクスプローラーとの side-by-side 構成でチーム エクスプローラー 2010 をインストールするか、または Team System Web Access を使用して解決できます。

注意

このトピックでは、旧バージョンとは Team System 2008 Team Foundation Server および Visual Studio 2005 Team Foundation Server で利用できるソフトウェアのことであり、現在のバージョンとは Team Foundation Server 2010 で利用できるソフトウェアのことです。

このトピックでは、チーム エクスプローラーの使用時に、上位互換性と下位互換性に影響する新しい機能について説明します。 上位互換性は、旧バージョンのクライアントによる現在のバージョンの Team Foundation Server のサポートを意味し、ソフトウェア更新プログラムを追加することでサポートできる場合もあります。下位互換性は、現在のバージョンのクライアントによる旧バージョンの Team Foundation Server のサポートを意味します。 GDR (General Distribution Release) ソフトウェア更新プログラムを使用して、チーム エクスプローラーの上位互換性をサポートできます。

重要

Team Foundation ビルドまたは Team Foundation Server をインストールまたはアップグレードする前に、これらのコンポーネントのバージョン間における互換性の問題を確認してください。 たとえば、使用している Team Foundation Server のバージョンと異なるバージョンの Team Foundation ビルドは使用できません。 さらに、クライアント コンピューターで実行されているチーム エクスプローラーのバージョンと異なるバージョンを使用する場合、Team Foundation ビルドの一部の機能は使用できないか動作が異なります。

このトピックの内容

  • 互換性サポート マトリックス

  • Side-by-side 実行の互換性

  • バージョンの互換性に影響する新しい機能

  • 2010 を必要とするプロジェクト管理タスク

  • チーム エクスプローラー 2010 を Team Foundation Server 2010 に接続する必要のあるクライアント側のタスク

  • 異なるバージョンのチーム エクスプローラーと Team Foundation Server の接続

  • GDR ソフトウェアで提供される機能のサポート

    • プロジェクトの計画および追跡

    • テスト ケースの管理とテスト結果の発行

    • バージョン コントロールの操作

    • ビルドの管理

  • Team Web Access とバージョンの互換性

  • Microsoft ソース コード管理インターフェイス (MSSCCI) プロバイダー 2010 のパワー ツール

  • その他のリソース

互換性サポート マトリックス

次の表に、バージョンの異なる Visual Studio、チーム エクスプローラー、および Team Foundation Server に接続するときに利用できるバージョン互換性サポートの概要を示します。

クライアントおよびツール

Team Foundation Server 2010

Team System 2008 Team Foundation Server

Visual Studio 2005 Team Foundation Server

チーム エクスプローラー 2010  

○ (1)

Visual Studio Team System 2008 のチーム エクスプローラー  

X (2)

○ (変更なし)

○ (変更なし)

Visual Studio Team System 2008 のチーム エクスプローラー (SP1 および GDR を適用済み)

○ (3)

○ (変更なし)

○ (変更なし)

Visual Studio 2005 Team System のチーム エクスプローラー  

X (2)

○ (変更なし)

○ (変更なし)

Visual Studio 2005 Team System のチーム エクスプローラー (SP1 および GDR を適用済み)

○ (3)

○ (変更なし)

○ (変更なし)

Team Foundation Server 2010 の Team System Web Access

○ (4)

適用なし

適用なし

MSSCCI 2008

○ (変更なし)

○ (変更なし)

MSSCCI 2010

○ (5)

適用なし

適用なし

メモ:

  1. 現在のバージョンのチーム エクスプローラーを Team System 2008 Team Foundation Server に接続する場合は、旧バージョンのチーム エクスプローラーを Team System 2008 Team Foundation Server に接続した場合と同じ機能を実行できます。 Team System 2008 Team Foundation Server でサポートされない新機能は使用できません。

  2. GDR がインストールされていない旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用して、Team Foundation Server 2010 に接続することはできません。 Visual Studio 2005 Team System または Visual Studio Team System 2008 の GDR へのアクセス方法については、このトピックで後述する「その他のリソース」を参照してください。

  3. Team Foundation Server 2010 には、そのバージョン用の GDR がインストールされている旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用して接続できますが、次の制限があります。

    • このトピック後半の「異なるバージョンのチーム エクスプローラーと Team Foundation Server の接続」で説明している特別なプロシージャを実行する必要があります。

    • このトピックの「2010 を必要とするプロジェクト管理タスク」で後述するように、特定のプロジェクト管理タスクは実行できません。

    • このトピックの「GDR ソフトウェア サポート更新プログラムで提供される機能のサポート」で後述するように、特定の機能に対するフル アクセス権を持たない場合があります。

  4. Visual Studio Team System 2008 の Team System Web Access 用にビルドされた作業項目のカスタム コントロールをビルドし直す必要があります。 詳細については、「Team Web Access とバージョンの互換性」を参照してください。

  5. Microsoft ソース コード管理インターフェイス (MSSCCI) プロバイダー 2010 のパワー ツールは、Team Foundation Server 2010 をサポートします。 詳細については、「Microsoft ソース コード管理インターフェイス (MSSCCI) プロバイダー 2010 のパワー ツール」を参照してください。

Side-by-side 実行の互換性

現在のバージョンのチーム エクスプローラーは、Visual Studio 2010 の各製品と共にインストールされます。 チーム エクスプローラーは、旧バージョンのチーム エクスプローラーおよび Visual Studio との side-by-side 実行が可能です。

Microsoft テスト マネージャーと Microsoft Project または Microsoft Excel を使用するには、現在のバージョンのチーム エクスプローラーを旧バージョンのチーム エクスプローラーと side-by-side インストールする必要があります。 たとえば、Excel 用および Project 用の Office Integration アドインを 2005 バージョンから開始できますが、これらのアドインが side-by-side 実行される場合は 2010 の機能を持ちます。 同様に、2 つのバージョンのチーム エクスプローラーを side-by-side 実行する場合にのみ、テスト ケースを発行できます。

旧バージョンのチーム エクスプローラーを現在のバージョンの Team Foundation Server 用 Office アドインで使用するには、side-by-side 更新プログラムをインストールする必要があります。 詳細については、「その他のリソース」を参照してください。

バージョンの互換性に影響する新しい機能

Visual Studio ALM の次の機能は、バージョンの互換性に影響します。

  • 1 つの配置で Team Foundation Server を複数インストールできるようになりました。

  • Team Foundation Server 2010 は複数のチーム プロジェクト コレクションをホストできます。 チーム プロジェクトのパスを指定するときは、そのチーム プロジェクトが格納されているプロジェクト コレクションを指定する必要があります。 これは、プロジェクト ポータル、レポート マネージャー、およびチーム プロジェクトのプロセス ガイダンスの場所を示す URL に影響します。

  • 新しい種類の作業項目クエリ、ダイレクト リンク、およびツリー ビューは、現在のバージョンのチーム エクスプローラーまたは Team System Web Access からのみ実行および表示できます。

  • カテゴリ、グループ、比較フィールド演算子などの新しい種類の条件を使用する作業項目クエリは、現在のバージョンのチーム エクスプローラーまたは Team System Web Access からのみ実行および表示できます。

  • Visual Studio Team System 2008 のビルド エージェントを作成した場合、これらは現在のリリースの Team Foundation Server に対して使用できません。 ビルド システムを配置する前に、詳細について「Team Foundation ビルド システムについて」を参照してください。

  • 現在のバージョンのビルド定義では、Windows ワークフローが使用されます。 アップグレードするときは、ビルド アップグレード テンプレートを使用して既存のビルド定義をアップグレードします。 詳細については、「ビルド処理の定義」を参照してください。

  • ゲート チェックインとシェルブセット ビルドをサポートするのは、現在のバージョンの Team Foundation ビルドだけです。 詳細については、「ゲート チェックイン ビルドの定義と変更内容の検証」を参照してください。

チーム エクスプローラー 2010 を Team Foundation Server 2010 に接続する必要のあるプロジェクト管理タスク

プロジェクト管理タスクのサブセットは、現在のバージョンのチーム エクスプローラーを Team Foundation Server 2010 に接続している場合にのみ実行できます。 管理、プロジェクト管理、およびテスト ケースの管理では、現在のバージョンのチーム エクスプローラーを side-by-side 構成で使用することをお勧めします。 次の表に、現在のバージョンのチーム エクスプローラーを必要とするタスクの概要を示します。 現在のバージョンのチーム エクスプローラーを使用して Team System 2008 Team Foundation Server を管理することもできます。

タスク

関連トピック

チーム プロジェクトを作成する。 新しいチーム プロジェクト ウィザードを使用して、チーム プロジェクトを作成します。 新しいチーム プロジェクト ウィザードにアクセスするには、コンピューターにチーム エクスプローラーがインストールされている必要があります。 チーム エクスプローラーは Visual Studio のアドインであり、任意の Visual Studio 2010 製品からインストールできます。

チーム プロジェクト用に構成するリソースによっては、チーム プロジェクト コレクションおよび SharePoint 製品と SQL Server  Reporting Services をホストしているサーバーで、昇格されたアクセス許可を設定する必要があります。 また、プロジェクトを SharePoitnt サイトにプロビジョニングする場合は、管理者として Visual Studio を実行する必要があります。

チーム プロジェクトを開始するためのクイック スタート ガイド

チーム プロジェクトの作成

プロセス テンプレートをアップロードおよび削除する。 プロセス テンプレートを管理するには、チーム エクスプローラーのプロセス テンプレート マネージャーを使用します。

プロセス テンプレートの管理

作業項目トラッキング オブジェクトのインポート、エクスポート、および管理を行うwitadmin コマンド ライン ユーティリティを使用して、カテゴリ、グローバル リスト、リンクの種類、作業項目の種類、作業項目フィールドについて、作成、削除、インポート、およびエクスポートを実行できます。 これらのオブジェクトの管理は、チーム プロジェクト コレクションまたは特定のチーム プロジェクトに対して実行されます。

witAdmin: 作業項目を追跡するオブジェクトの管理

Microsoft Project のフィールド マッピング ファイルをインポートする。 プロジェクトのマッピング ファイルを変更する場合は、データを発行して最新の情報に更新する方法をカスタマイズできます。

TFSFieldMapping

作業項目フィールドの属性を変更する。 いくつかの新しい属性を使用して、ユーザー名フィールドと Active Directory を同期したり、フィールドのレポート属性を変更したりできます。

作業項目フィールドの管理 [witadmin]

ユーザー名フィールドの同期を有効にする。 Active Directory でチーム メンバーの名前を更新し、対応する作業項目のフィールドでその変更を自動的に更新することができます。

作業項目の追跡の新機能

チーム エクスプローラー 2010 を Team Foundation Server 2010 に接続する必要のあるクライアント側のタスク

次の表に、現在のバージョンのチーム エクスプローラーが Team Foundation Server 2010 に接続している場合にのみ利用できるクライアント側のタスクの概要を示します。

タスク

関連トピック

リンクされた作業項目の一覧を作成する。 ダイレクト リンクやツリー ビューのクエリの種類を使用して、依存関係を表す作業項目の一覧として表示できます。

ツリー ビューでの作業項目の表示および変更

ダイレクト リンク ビューでの作業項目の表示と変更

新しいクエリ条件を使用する作業項目の一覧を作成する。 別のフィールド、グループ内のメンバーシップ、カテゴリの比較に基づいたクエリを実行できます。

クエリ フィールド、演算子、値および変数

クエリのフィルター条件の指定

作業項目間の依存リンクおよび階層リンクを作成および管理する。 作業項目間のリンクを作成、変更、および削除できます。 一度に複数のリンクを作成し、現在のバージョンのチーム エクスプローラー、Team System Web Access、Microsoft Excel、または Microsoft Project を使用してリンクの関係を変更できます。

作業項目間の関係の作成または削除

Office Excel のツリー リストでの作業項目の構成

Office プロジェクトのタスクの順序指定または従属化

作業項目フォームにカスタム コントロールを表示する。 作業項目フォームにコントロールを追加できます。 次のコントロールは、現在のバージョンのチーム エクスプローラーまたは Team System Web Access からのみ表示できます。

  • リンク フィルター: 作業項目の種類をリンクするために使用できる一連のリンクの種類を制御します。 また、作業項目フォームにリンクとして表示される既定の列フィールドを指定することもできます。

  • ハイパーリンク ラベル: 情報テキストまたはフィールド ラベルにハイパーリンクをアタッチします。

  • スタンドアロン ラベル: フィールドに関連付けられない情報テキストを提供します。 テキストの一部またはすべてにハイパーリンクをアタッチすることもできます。

  • Web コンテンツ: 作業項目フォーム内の URI (Uniform Resource Identifier) または HTML に基づいたコンテンツを表示します。

テスト ケースおよび共有ステップの種類の作業項目は、テスト ステップ コントロールおよび関連付けられているテスト オートメーション コントロールで決まります。 これらのコントロールは、現在のバージョンのチーム エクスプローラーまたは Team System Web Access で表示できますが、変更はできません。

作業項目フォーム上のコントロールの指定

テスト ケース (アジャイル)

ビルド定義を作成および管理する。 ビルド定義には、コンパイルするコード プロジェクトに関する指示、ビルドを開始するアクション、実行するテスト、およびその他の多くの構成が含まれます。 アップグレード テンプレートを使用してレガシ MSBuild ファイルを使用することもできます。

ビルド処理の定義

アップグレード テンプレートを使用したレガシ MSBuild ビルドの使用

ビルド コントローラーを作成および変更する。 ビルド コントローラーを作成してチーム プロジェクト コレクションの 1 つまたは複数のビルド エージェントのサービスを管理するか、既存のコントローラーを変更します。

ビルド コントローラーの作成と使用

ビルド エージェントを作成する。 ビルド エージェントはビルド コントローラーから要求を受け取り、そのビルド作業を実行します。

ビルド エージェントの作成と使用

チーム エクスプローラーを Team Foundation Server に接続

サーバーに対して定義されている既存のパスを削除して、現在のバージョンのチーム エクスプローラーを Team System 2008 Team Foundation Server に接続できます。 現在のバージョンのチーム エクスプローラーを Team System 2008 Team Foundation Server で使用する場合、使用できる機能は、古いバージョンの Team Foundation Server の機能だけに制限されます。 Team Foundation Server 2010 の新しい機能は、ユーザー インターフェイスで使用できません。 新しい機能の詳細については、「Visual Studio 2010 のアプリケーション ライフサイクル管理に関する新機能」および「作業項目の追跡の新機能」を参照してください。

SP1 および GDR の両方が適用されている、Visual Studio Team System 2008 のチーム エクスプローラーまたは Visual Studio 2005 Team System のチーム エクスプローラーを使用して、Team Foundation Server 2010 の配置内の任意のチーム プロジェクト コレクションに接続できます。 ただし、現在のバージョンのチーム エクスプローラーに導入された機能は使用できません。

Team Foundation Server に接続するには

  1. Visual Studio で、[ツール] メニューの [Team Foundation Server に接続] をクリックします。

    注意

    このオプションが表示されない場合は、チーム エクスプローラーはインストールされていません。 Team Foundation Server に接続するには、先にチーム エクスプローラーをインストールする必要があります。

  2. [チーム プロジェクトへ接続] ダイアログ ボックスで、[サーバー] をクリックします。

  3. [Team Foundation Server の追加および削除] ダイアログ ボックスで、[追加] をクリックします。

  4. 接続しているサーバーに応じて、次の操作のいずれかを実行します。

    • チーム エクスプローラー 2010 を Team System 2008 Team Foundation Server に接続するには

      [Team Foundation Server の追加] ダイアログ ボックスで、サーバーの名前または URL を入力します。

      TFS 2008 の [Team Foundation Server の追加] ダイアログ ボックス

      tfs[パス] ボックスから削除します。 Team System 2008 Team Foundation Server に接続するには、このボックスを空白にしておく必要があります。

    • Visual Studio Team System 2008 または Visual Studio 2005 Team System のチーム エクスプローラーから Team Foundation Server 2010 に接続するには

      [Team Foundation Server の追加] ダイアログ ボックスで、サーバーの名前または URL を [Team Foundation Server の名前または URL] ボックスに入力します。

      TFS 2010 の [Team Foundation Server の追加] ダイアログ ボックス

      サーバー名を入力すると、[プレビュー] フィールドに、次のような URL 形式が自動的に表示されます。

      http:// ServerName:Port**/**VirtualDirectory/CollectionName

      ServerName は Team Foundation Server をホストするサーバーの名前です。

      Port は、Team Foundation Server によって使用されるポートです。既定値は 8080 です。 サーバーで別のポート番号が使用されている場合は、URL にそのポート番号を指定する必要があります。

      VirtualDirectory は、サーバー上に保存されているプロジェクト コレクションの既定のパスです。 既定では、仮想ディレクトリは tfs です。 このパスは省略可能であり、Team Foundation Server によって設定されます。

      CollectionName は、チーム プロジェクトが保存されているチーム プロジェクト コレクションの名前です。

      次に、一般的な接続文字列 "http://myserver:8080/tfs/Collection1" の例を示します。

      https://server:8080/Collection1

      注意

      既定のチーム プロジェクト コレクションには、サーバー名のみを入力して接続できます。 このメソッドでは、Team Foundation Server 内の 1 つのプロジェクト コレクションにしか接続できないという制限があります。

  5. URL が正しいことを確認し、[OK] を 2 回クリックし、[終了] をクリックします。

  6. [チーム プロジェクトへ接続] ダイアログ ボックスの [チーム プロジェクト] で、アクセスする各チーム プロジェクトのチェック ボックスをオンにして、[接続] をクリックします。

GDR ソフトウェアで提供される機能のサポート

次の表を確認することで、新しい機能または既存の機能が旧バージョンのチーム エクスプローラーでどのようにサポートされるかを理解できます。SP1 および GDR の両方がインストールされている場合にのみ、旧バージョンのチーム エクスプローラーを現在のバージョンの Team Foundation Server に接続できます。 次のセクションで説明しているすべての問題は、Visual Studio Team System 2008 および Visual Studio 2005 Team System のチーム エクスプローラーに該当しますが、どちらのバージョンも SP1 と GDR がインストールされていることが前提となります。

  • プロジェクトの計画および追跡

  • ビルドの管理

  • テスト ケースの管理とテスト結果の発行

  • バージョン コントロールの操作

  • バージョンの互換性に影響する新しい機能

プロジェクトの計画および追跡

タスク

SP1 と GDR を適用済みの旧バージョンのチーム エクスプローラー

問題回避

Team Foundation Server の複数の配置に接続する。

Team Foundation Server を実行している任意のサーバー上のプロジェクト コレクション内のチーム プロジェクトに接続できます。

不要。

共有ドキュメント、プロジェクト ポータル、およびプロセス ガイダンスの場所を変更した後で、旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用しているチーム メンバーに新しい場所の URL を送信する。

GDR により、旧バージョンのチーム エクスプローラーは、共有ドキュメント、プロジェクト ポータル、プロセス ガイダンスの場所を自動的に取得できます。

不要。

Microsoft Excel または Microsoft Project の統合。

以前のクライアントから Microsoft Project ファイルを開いて変更できますが、階層および依存関係に基づいたリンクの関係は変更できません。

不要。

作業項目フォームに新しいカスタム コントロールを表示する。

新しいカスタム コントロールを含む作業項目フォームを表示できますが、これらのコントロールは見つからないものとして表示されます。 コントロールが見つからないフォーム上の場所は、不明コントロールのパスが赤で表示されます。

新しいすべての作業項目フォームのコントロールを表示するには、現在のバージョンのチーム エクスプローラーを side-by-side 構成で使用するか、または Team System Web Access を使用します。

メモメモ
Microsoft Solutions Framework (MSF) のプロセス テンプレートには、テスト ケースおよび共有ステップの作業項目の種類に関するカスタム コントロール以外の新しいカスタム コントロールは含まれません。

テスト ケースの手動テスト ステップおよび共有ステップを変更するには、使用しているチーム エクスプローラーのバージョンにかかわらず、Microsoft テスト マネージャー を使用する必要があります。

[Reports] ノードにアクセスする。

チーム エクスプローラーの [project] ノードに表示される [Reports] ノードにアクセスできます。

不要。

ダイレクト リンクおよびツリー ビューをサポートする作業項目クエリを作成および実行する。

新しいクライアントからのみ実行できるクエリはユーザー インターフェイスから判別できます。 これらのクエリは、赤い X 印付きでチーム エクスプローラーに表示されます。

実行できないクエリ上に表示される赤い X 印

旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用している場合は、新しいクエリ ビューを使用してクエリを実行できません。

不要。

グループ、カテゴリ、またはフィールドの比較に関連する新しい機能を参照する条件を持つ作業項目クエリを作成して実行する。

チーム エクスプローラー 2010 を必要とするクエリをユーザー インターフェイスから判別できます。 これらのクエリは、赤い X 印付きでチーム エクスプローラーに表示されます。

実行できないクエリ上に表示される赤い X 印

旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用している場合は、新しいフィルター条件を使用してクエリを実行できません。

不要。

クエリ フォルダーを作成および整理する。

クエリ フォルダーに保存されているクエリにアクセスできます。 クエリの先頭には、次の図に示すように、定義されているサーバー上のフォルダーとサブフォルダーの名前が付けられます。

以前のクライアントにおける、先頭にクエリ フォルダー名が付けられたクエリ

クエリ フォルダーを作成したり、クエリ フォルダーのアクセス許可を設定することはできません。

クエリ フォルダーを作成する、またはクエリ フォルダーのアクセス許可を設定するには、Team System Web Access または チーム エクスプローラー 2010 を side-by-side 構成で使用します。

テスト ケースの管理とテスト結果の発行

タスク

SP1 および GDR を適用済みの Visual Studio Team System 2008 のチーム エクスプローラー

問題回避

テスト ケースで定義されるテスト ステップとオートメーション フィールドを作成および変更する。

テスト ステップ コントロールと関連付けられているオートメーション コントロールは、読み取り専用モードで表示できます。 これは、現在のバージョンのチーム エクスプローラーの機能と互換性があります。

Team System Web Access を使用して、読み取り専用モードでコントロールを表示できます。

これらのコントロールを変更するには、Microsoft テスト マネージャー を使用する必要があります。 これらのコントロールの詳細については、「方法: 手動テスト ケースを作成する」を参照してください。

テスト結果を発行する。

テスト結果は、Test Result Publishing Server を使用して Visual Studio から発行することも、MSTest コマンド ライン ツールから発行することもできます。 Visual Studio からテスト結果を表示することもできます。

テスト結果は、チーム エクスプローラー 2010 または SP1 と GDR を適用済みの Visual Studio Team System 2008 のチーム エクスプローラーを使用して発行できます。

バージョン コントロールの操作

Team Foundation バージョン管理でファイル名を変更すると、Visual Studio Team System 2008 のチーム エクスプローラーまたは以前のクライアントを使用したときに予期しない結果が発生する原因となります。 特に、保留ファイルに対して rename 関数を使用する場合に、この保留ファイルの元の名前を持つファイルが作成されていると、この問題がよく発生します。 この場合は、旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用すると、競合している名前を持つファイルを 1 つだけチェックインできます。 保留状態の新しいファイルはチェックインできません。 この場合は、変更を元に戻してクライアントを正常な状態に戻す必要があります。

旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用すると、他のユーザーによるファイルのチェックインを妨げることなく rename を使用でき、サーバー上のデータ整合性を維持できます。

次の表に、旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用するときに互換性の問題が発生するバージョン コントロール タスクの概要を示します。

タスク

SP1 と GDR を適用済みの旧バージョンのチーム エクスプローラー

問題回避

Team Foundation バージョン管理でファイル名を変更する。

バージョン コントロールでファイルおよびフォルダーの名前を変更するときに、保留中の変更を表示、更新、元に戻す、コミットすることができます。

rename 操作中に、コミットされた変更は、変更セットの詳細およびソース管理エクスプローラーの両方で表示できます。 競合の解決時に正確なメッセージが表示されます。

rename 関数を使用するときは、現在のバージョンのチーム エクスプローラーまたは SP1 および GDR を適用済みの Visual Studio Team System 2008 のチーム エクスプローラーを使用します。

古いクライアントから作業する必要がある場合は、必ず rename 操作を実行した後でファイルをチェックインしてから、同じ名前を持つ別のファイルを作成してください。

複数のゲート ビルド定義に影響するソース コードをチェックインする。

ゲート ビルド定義に影響する変更を送信できますが、確認のダイアログ ボックスは表示されません。 チェックインが複数のゲート定義に影響を与える場合、そのチェックインは失敗し、失敗に関する警告メッセージは出されません。

ビルド エクスプローラーを使用してチェックインのステータスを表示できます。また、ビルド通知アプリケーションも使用できます。 詳細については、「実行中のビルドの進行状況の監視」を参照してください。

ビルドの管理

Visual Studio Team System 2008 のTeam Foundation ビルドから作成されたビルド エージェントは、Team Foundation Server 2010 のTeam Foundation ビルドでは動作しません。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Upgrading TFS 2008 Build Definitions to TFS 2010 (TFS 2010 への TFS 2008 ビルド定義のアップグレード)」を参照してください。 アップグレード ビルド プロセス テンプレートを使用している場合は、新しいビルド定義を Team Foundation Server 2010 に自動的にアップグレードできます。

次の表に、旧バージョンのチーム エクスプローラーを使用するときに互換性の問題が発生するビルド管理タスクの概要を示します。

タスク

SP1 と GDR を適用済みの旧バージョンのチーム エクスプローラー

問題回避

ビルド コントローラーのプロパティを変更する。

ビルド コントローラーのプロパティは、[ビルド エージェントのプロパティ] ダイアログ ボックスからは変更できません。 「このクライアントでは、ビルド エージェントの更新はサポートされていません。 Team Foundation ビルドに対応しているクライアントを使用して再度実行してください。」というメッセージが表示されます。

現在のバージョンのチーム エクスプローラーを side-by-side 構成で使用します。

ビルド定義を作成および管理する。

ビルド定義を作成できますが、作成したビルド定義や既存のビルド定義を変更することはできません。

ビルド定義を変更するには、現在のバージョンのチーム エクスプローラーを使用します。 または、テキスト エディターや XML エディターを使用してビルド プロセス テンプレートを変更できます。

Team Web Access とバージョンの互換性

Team System Web Access は、Team Foundation Server 2010 がインストールされるときに自動的にインストールされ、構成されます。 Team Foundation Server のすべてのインスタンスは、サーバー上でホストされている Team System Web Access サービスによってアクセスされるため、バージョンの互換性は問題になりません。 サポートされている Web ブラウザーについては、「Team Web Access での作業の管理」を参照してください。

Visual Studio Team System 2008 の Team System Web Access 用にビルドされた作業項目フォームのカスタム コントロールをビルドし直す必要があります。 これらのコントロールは、現在のバージョンの Team System Web Access でアセンブリ参照を使用してビルドし直す必要があります。 通常、カスタム コントロールは、同じメジャー バージョンでバイナリ互換性があります。 たとえば、2010 リリースの Team System Web Access の beta2 バージョン用のカスタム コントロールは、変更を加えなくても 2010 リリースの Team System Web Access のリリース候補バージョンまたは最終バージョンに使用できます。

Microsoft ソース コード管理インターフェイス (MSSCCI) プロバイダー 2010 のパワー ツール

MSSCCI パワー ツールを使用すると、チーム エクスプローラーとの統合をサポートしない製品にTeam Foundation バージョン管理を統合できます。このツールの 2010 バージョンは Team Foundation Server 2010 をサポートし、次のソフトウェア バージョンと互換性があります。

  • Visual Studio .NET 2003

  • Visual C++ 6 SP6

  • Visual Basic 6 SP6

  • Visual FoxPro 9 SP1

  • Microsoft Access 2003 SP2

  • SQL Server Management Studio

  • Sparx Systems Enterprise Architect 6.1

  • Sybase PowerBuilder 10.5

  • Toad for SQL Server 2.0

その他のリソース

詳細については、Microsoft Web サイトの次のページを参照してください。

参照

概念

Team Foundation クライアントの操作

プロジェクトの計画および追跡

その他の技術情報

Team Web Access での作業の管理