ファイル処理

ファイル処理ルーチンは、ファイルの作成、削除、操作、およびファイル アクセス許可の設定、チェックに使用します。

C ランタイム ライブラリには、同時に開くことのできるファイル数の上限が 512 に設定されています。 上限を超える数のファイル記述子またはファイル ストリームを開こうとすると、プログラム エラーが発生します。 上限のファイル数を変更するには、_setmaxstdio を使用します。

ファイル記述子で指定されたファイルを操作するには、次のルーチンを使用します。

ファイル処理ルーチン (ファイル記述子)

ルーチン	使用方法	同等の .NET Framework 関数
_chsize,_chsize_s	ファイル サイズを変更します。	System::IO::Stream::SetLength、System::IO::FileStream::SetLength
_filelength、_filelengthi64	ファイル長を取得します。	System::IO::Stream::Length、System::IO::FileStream::Length
_fstat、_fstat32、_fstat64、_fstati64、_fstat32i64、_fstat64i32	記述子のファイル ステータス情報を取得します。	該当なし 標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。 詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。
_get_osfhandle	C ランタイムの既存のファイル記述子に関連付けられたオペレーティング システムのファイル ハンドルを返します。	該当なし 標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。 詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。
_isatty	キャラクター デバイスをチェックします。	System::IO::Stream::CanWrite、System::IO::FileStream::CanWrite
_locking	ファイル領域をロックします。	System::IO::FileStream::Lock
_open_osfhandle	C ランタイムのファイル記述子を既存のオペレーティング システムのファイル ハンドルに関連付けます。	System::IO::FileStream::Handle
_setmode	ファイルの変換モードを設定します。	System::IO::BinaryReader Class、System::IO::TextReader Class

パスまたはファイル名で指定されたファイルを操作するには、次のルーチンを使用します。

ファイル処理ルーチン (パスまたはファイル名)

ルーチン	使用方法	同等の .NET Framework 関数
_access、_waccess, _access_s、_waccess_s	ファイルのアクセス許可の設定をチェックします。	System::IO::FileAccess Enumeration
_chmod、_wchmod	ファイルのアクセス許可の設定を変更します。	System::IO::File::SetAttributes、System::Security::Permissions::FileIOPermission
_fullpath、_wfullpath	相対パス名を絶対パス名に展開します。	System::IO::File::Create
_makepath、_wmakepath, _makepath_s、_wmakepath_s	パス コンポーネントを単一の完全パスにマージします。	System::IO::File::Create
_mktemp、_wmktemp、_mktemp_s、_wmktemp_s	一意のファイル名を作成します。	該当なし 標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。 詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。
remove、_wremove	ファイルを削除します。	System::IO::File::Delete
rename、_wrename	ファイル名を変更します。	System::IO::File::Move
_splitpath、_wsplitpath、_splitpath_s、_wsplitpath_s	コンポーネントのパスを解析します。	該当なし 標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。 詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。
_stat、_stat64、_stati64、_wstat、_wstat64、_wstati64	名前付きファイルのファイル ステータス情報を取得します。	System::IO::File::GetAttributes、System::IO::File::GetCreationTime、System::IO::File::GetLastAccessTime、System::IO::File::GetLastWriteTime
_umask, _umask_s	プログラムが新しく作成したファイルに、既定のアクセス許可マスクを設定します。	System::IO::File::SetAttributes
_unlink、_wunlink	ファイルを削除します。	System::IO::File::Delete

ファイルを開くには、次のルーチンを使用します。

ファイル処理ルーチン (開いているファイル)

ルーチン	使用方法	同等の .NET Framework 関数
fopen、_wfopen, fopen_s、_wfopen_s	ファイルを開き、開いているファイルへのポインターを返します。	System::IO::File::Open、System::IO::FileStream::FileStream
_fsopen、_wfsopen	ファイル共有でストリームを開き、開いているファイルへのポインターを返します。	System::IO::File::Open、System::IO::FileStream::FileStream
_open、_wopen	ファイルを開き、開いているファイルへのファイル記述子を返します。	System::IO::File::Open、System::IO::FileStream::FileStream
_sopen、_wsopen, _sopen_s、_wsopen_s	ファイル共有でファイルを開き、開いているファイルへのファイル記述子を返します。
_pipe	読み取りおよび書き込み用のパイプを作成します。	該当なし 標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。 詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。
freopen、_wfreopen, freopen_s、_wfreopen_s	ファイル ポインターを再度割り当てます。	System::IO::File::Open、System::IO::FileStream::FileStream

次の関数を使用すると、FILE 構造体、ファイル記述子、および Win32 ファイル ハンドル間でファイルの表示を変更できます。

_fdopen、_wfdopen	ストリームを前回下位入出力で開いたファイルに関連付け、オープン ストリームへのポインターを返します。	System::IO::FileStream::FileStream
_fileno	ストリームに関連付けられているファイル記述子を取得します。	System::IO::FileStream::Handle
_get_osfhandle	C ランタイムの既存のファイル記述子に関連付けられたオペレーティング システムのファイル ハンドルを返します。	該当なし 標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。 詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。
_open_osfhandle	C ランタイム ファイル記述子を既存のオペレーティング システムのファイル ハンドルに関連付けます。	System::IO::FileStream::Handle

ファイルおよびパイプは、次の Win32 関数でも開くことができます。

• CreateFile

• CreatePipe

• CreateNamedPipe

参照

参照

カテゴリ別ランタイム ルーチン

ディレクトリ制御

システム コール