アプリケーションとスレッド サポート クラス

各アプリケーションには、アプリケーション オブジェクトが 1 つだけ含まれており、このオブジェクトは実行中のプログラム内で別のオブジェクトを調整し、CWinApp から派生されます。

MFC (Microsoft Foundation Class) ライブラリは、アプリケーション内での複数のスレッドの実行をサポートしています。 すべてのアプリケーションには少なくとも 1 つのスレッドが必要です。CWinApp オブジェクトで使われるスレッドは、このプライマリ スレッドです。

CWinThread はオペレーティング システムのスレッド化機能の一部をカプセル化します。 より簡単に複数のスレッドを使用できるようにするため、MFC には Win32 同期オブジェクトへの C++ のインターフェイスを提供する同期オブジェクトも用意されています。

アプリケーションとスレッド クラス

  • CWinApp
    アプリケーションを初期化、実行、および終了するためのコードをカプセル化します。 このクラスからアプリケーション オブジェクトを派生します。

  • CWinThread
    すべてのスレッドのための基本クラスです。 直接使用するか、またはスレッドがユーザー インターフェイス関数を実行する場合は、CWinThread からクラスを派生させて使用します。 CWinAppCWinThread から派生します。

同期オブジェクト クラス

  • CSyncObject
    同期オブジェクト クラスの基本クラスです。

  • CCriticalSection
    オブジェクトをアクセスするスレッドが 1 つのプロセス内で 1 つだけとなるようにする同期クラスです。

  • CSemaphore
    オブジェクトを同時にアクセスする数を 1 から指定された最大数の間となるようにする同期クラスです。

  • CMutex
    オブジェクトをアクセスするスレッドが複数のプロセス内で 1 つだけとなるようにする同期クラスです。

  • CEvent
    イベントが発生したときにアプリケーションに通知する同期クラスです。

  • CSingleLock
    1 つの同期オブジェクトをロックするために、スレッドセーフなクラスのメンバー関数で使われます。

  • CMultiLock
    同期オブジェクトの配列の 1 つ以上の同期オブジェクトをロックするために、スレッドセーフなクラスのメンバー関数で使われます。

関連クラス

  • CCommandLineInfo
    プログラム起動時にコマンド ラインを解析します。

  • CWaitCursor
    画面上に待機カーソルを表示します。 時間のかかる処理の間に使われます。

  • CDockState
    コントロール バーのドッキング状態データの永続ストレージを処理します。

  • CRecentFileList
    最近使った (MRU: most recently used) ファイルのリストを保持します。

参照

概念

クラス ライブラリの概要