Raise メソッド

実行時エラーを生成します。

object.Raise(number, source, description, helpfile, helpcontext) 

引数

  • object
    Err オブジェクトを指定します。
  • number
    必ず指定します。指定するオブジェクトの Number プロパティに対応し、エラーに割り当てられているエラー番号を示す、内部処理形式が長整数型 (Long) の整数を指定します。Microsoft® Visual Basic® Scripting Edition (以下 VBScript) のエラー (VBScript の組み込みのエラーとユーザー定義エラー) は、0 ~ 65535 の範囲の値です。
  • source
    省略可能です。最初にエラーを発生させたオブジェクトまたはアプリケーションを指定する文字列式です。オートメーション オブジェクトにこのプロパティを設定する場合は、project.class 形式で指定します。引数 source を指定しないと、現在の VBScript プロジェクトのプログラム ID が使われます。
  • description
    省略可能です。エラー メッセージを表す文字列式を指定します。省略すると、引数 number の値が使われます。VBScript の実行時エラー番号に対応しているときは、VBScript のエラー メッセージが使われます。引数 number に対応するエラー番号がないときは、一般的なエラーメッセージが使われます。
  • helpfile
    省略可能です。このエラーに関するヘルプ トピックが含まれるヘルプ ファイルの絶対パスを指定します。ヘルプ ファイルの絶対パスを指定しない場合は、VBScript ヘルプ ファイルのドライブ、パス、およびファイル名が使用されます。
  • helpcontext
    省略可能です。引数 helpfile 内の指定したエラーに関するトピックのコンテキスト番号を指定します。このコンテキスト番号を省略すると、引数 number の値が VBScript ヘルプ ファイルのコンテキスト番号に対応しているときは、その番号が使われます。

解説

引数 number を除き、すべての引数は省略可能です。ただし、いくつかの引数を指定せずに Raise メソッドを実行したときに、Err オブジェクトの各プロパティの設定値がクリアされていないと、その値がエラーを表す値として使用されます。

オートメーション オブジェクト内で独自のエラー番号を設定するときには、エラー番号を定数 vbObjectError に追加します。たとえば、エラー番号 1050 を発生させるには、引数 number に vbObjectError + 1050 を割り当てます。

次のコードは、Raise メソッドの使用例です。

On Error Resume Next
Err.Raise 6  ' オーバーフロー エラーを発生させます。
MsgBox ("エラー番号 " & CStr(Err.Number) & " " & Err.Description)
Err.Clear    ' エラーのクリア。

必要条件

バージョン 1

参照

Clear メソッド| Description プロパティ | Err オブジェクト | Number プロパティ | Source プロパティ

対象: Err オブジェクト