マイクロソフト セキュリティ情報 MS15-026 - 重要

Microsoft Exchange Server の脆弱性により、特権が昇格される (3040856)

公開日:2015 年 3 月 11 日

バージョン: 1.0

概要

このセキュリティ更新プログラムは、Microsoft Exchange Server に存在する脆弱性を解決します。この中の最も深刻な脆弱性が悪用されると、標的となる Outlook Web App サイトにユーザーを誘導する、特別に細工された URL をユーザーがクリックした場合、特権が昇格される可能性があります。攻撃者は、特別に細工した Web サイトにユーザーを強制的に訪問させることはできません。その代わり、通常、攻撃者はインスタント メッセンジャーまたは電子メール メッセージ内のリンクをユーザーにクリックさせて攻撃者の Web サイトに誘導し、特別に細工した URL をクリックさせることが、攻撃者にとっての必要条件となります。

このセキュリティ更新プログラムは、すべてのサポートされているエディションの Microsoft Exchange Server 2013 について、深刻度が「重要」と評価されています。詳細については、「影響を受けるソフトウェア」のセクションを参照してください。

このセキュリティ更新プログラムは、Exchange Server が Outlook Web App でページ コンテンツをサニタイズする方法を修正し、Exchange が Exchange 予定表で会議出席依頼を受け入れ、スケジュール、または変更する場合に会議開催者の信頼性を検証する方法を修正することにより、脆弱性を解決します。脆弱性の詳細については、「脆弱性の情報」を参照してください。

このドキュメントの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報 3040856 を参照してください。

影響を受けるソフトウェア

次のソフトウェア バージョンまたはエディションが影響を受けます。一覧にないバージョンまたはエディションは、サポート ライフサイクルが終了しているか、この脆弱性の影響を受けません。ご使用中のソフトウェアのバージョンまたはエディションのサポート ライフ サイクルを確認するには、Microsoft サポート ライフサイクルの Web サイトを参照してください。

ソフトウェア

最も深刻な脆弱性の影響

総合的な深刻度

置き換えられる更新プログラム

Microsoft サーバー ソフトウェア

Microsoft Exchange Server 2013 Service Pack 1
(3040856)

特権の昇格

重要

なし

Microsoft Exchange Server 2013 の累積的な更新プログラム 7
(3040856)

特権の昇格

重要

なし

更新プログラムに関する FAQ

この更新プログラムには、セキュリティ関連以外の機能への変更が含まれていますか?
いいえ、Exchange Server 2013 のセキュリティ更新プログラムには、セキュリティ情報で特定されている問題に対する修正のみが含まれます。

深刻度および脆弱性識別番号

次の深刻度の評価は、脆弱性の影響が最も深刻な場合を想定しています。深刻度の評価およびセキュリティ上の影響に関連して、このセキュリティ情報の公開から 30 日以内にこの脆弱性が悪用される可能性に関する情報については、3 月のセキュリティ情報の概要の Exploitability Index (悪用可能性指標) を参照してください。

影響を受けるソフトウェアごとの脆弱性の深刻度および最大のセキュリティ上の影響

影響を受けるソフトウェア

OWA の変更済みカナリア パラメーターのクロスサイト スクリプトの脆弱性 - CVE-2015-1628

ExchangeDLP のクロスサイト スクリプトの脆弱性 - CVE-2015-1629

監査レポートのクロスサイト スクリプトの脆弱性 - CVE-2015-1630

Exchange の偽造された会議出席依頼のなりすましの脆弱性 - CVE-2015-1631

Exchange のエラー メッセージのクロスサイト スクリプトの脆弱性 - CVE-2015-1632

総合的な深刻度

Microsoft サーバー ソフトウェア

Microsoft Exchange Server 2013 Service Pack 1
(3040856)

重要
特権の昇格

重要
特権の昇格

重要
特権の昇格

重要
なりすまし

重要
特権の昇格

重要

Microsoft Exchange Server 2013 の累積的な更新プログラム 7
(3040856)

重要
特権の昇格

重要
特権の昇格

重要
特権の昇格

重要
なりすまし

重要
特権の昇格

重要

脆弱性の情報

複数の OWA XSS の脆弱性

Microsoft Exchange Server が Outlook Web App でページ コンテンツを正しくサニタイズしない場合、特権の昇格の脆弱性が存在します。攻撃者は、Outlook Web App 内の特定のプロパティを変更し、標的となる Outlook Web App サイトを閲覧するようユーザーを誘導することで、これらの脆弱性を悪用する可能性があります。攻撃者がこれらの脆弱性を悪用した場合、現在のユーザーのコンテキストでスクリプトが実行される可能性があります。続いて、スクリプトは、被害者の ID を利用し、現在のユーザーと同じ権限を使用して被害者の代わりに、影響を受ける Outlook Web App サイト上でアクションなどを起こす可能性があります。影響を受けるバージョンの Outlook Web App にアクセスするために使用されるシステムが、攻撃を受ける可能性があります。この更新プログラムは、Exchange Server が Outlook Web App でページ コンテンツをサニタイズする方法を修正することによって脆弱性を解決します。

これらの脆弱性を悪用するには、標的となる Outlook Web App サイトにユーザーを誘導し、特別に細工された URL を、ユーザーがクリックしなければなりません。

電子メールでの攻撃のシナリオでは、攻撃者は特別に細工した URL を含む電子メール メッセージを標的となる Outlook Web App サイトのユーザーに送信し、特別に細工した URL をユーザーにクリックさせることで、この脆弱性を悪用する可能性があります。

Web ベースの攻撃のシナリオでは、これらの脆弱性を悪用する対象となる Outlook Web App サイトへの、特別に細工した URL を含む Web サイトをホストしていることが、攻撃者にとっての必要条件となります。さらに、侵害された Web サイトおよびユーザーが提供したコンテンツを受け入れる、またはホストする Web サイトには、これらの脆弱性を悪用する可能性のある特別な細工のされたコンテンツが含まれる場合もあります。攻撃者は、特別に細工した Web サイトにユーザーを強制的に訪問させることはできません。その代わり、通常、攻撃者はインスタント メッセンジャーまたは電子メール メッセージ内のリンクをユーザーにクリックさせて攻撃者の Web サイトに誘導し、特別に細工した URL をクリックさせることが、攻撃者にとっての必要条件となります。

次の表には、Common Vulnerabilities and Exposures リストの各脆弱性の標準のエントリへのリンクが含まれています。

脆弱性のタイトル CVE 番号 一般に公開 悪用
OWA の変更済みカナリア パラメーターのクロスサイト スクリプトの脆弱性 CVE-2015-1628 なし なし
ExchangeDLP のクロスサイト スクリプトの脆弱性 CVE-2015-1629 なし なし
監査レポートのクロスサイト スクリプトの脆弱性 CVE-2015-1630 なし なし
Exchange のエラー メッセージのクロスサイト スクリプトの脆弱性 CVE-2015-1632 なし なし

問題を緩和する要素

マイクロソフトは、これらの脆弱性の問題を緩和する要素を確認していません。

回避策

  • OWA の変更済みカナリア パラメーターのクロスサイト スクリプトの脆弱性 - CVE-2015-1628 の回避策

    Web Application Firewall (WAF) を使用して、以下の要求をブロックします。

        <host>/owa/?ae=Item&t=AD.RecipientType.User&id=<ID>
    

    Cookie "X-OWA-Canary" には、二重引用符 (")、HTML マークアップ、または JavaScript が含まれます。

  • Exchange のエラー メッセージのクロスサイト スクリプトの脆弱性 - CVE-2015-1632 の回避策

    Web Application Firewall (WAF) を使用して、以下の要求をブロックします。

        <host>/errorfe.aspx?httpCode=500&ts=130560784095001947&be=DB4PR07MB0703&authError=LiveConfigurationHRESULTException&msg=GenericAuthErrorMessage&msgParam=<param>
    

    クエリ パラメーター "msgParam" には JavaScript URI が含まれます。

Exchange の偽造された会議出席依頼のなりすましの脆弱性 - CVE-2015-1631

Exchange で会議出席依頼の受け入れまたは変更時に会議開催者 ID を適切に検証できない場合、Exchange Server になりすましの脆弱性が存在します。攻撃者がこの脆弱性を悪用すると、攻撃者が会議をスケジュールまたは変更する可能性があるだけでなく、会議が正規の会議開催者から送信されているように表示される可能性があります。影響を受けるバージョンの Exchange Server を使用しているユーザーが、この脆弱性による危険にさらされます。この更新プログラムは、Exchange が Exchange 予定表で会議出席依頼を受け入れ、スケジュール、または変更する場合に会議開催者の信頼性を検証する方法を修正することにより、脆弱性を解決します。

マイクロソフトは、協調的な脆弱性の公開を通じてこの脆弱性に関する情報を得ました。マイクロソフトは、このセキュリティ情報が公開された際に、この脆弱性が一般で悪用され、お客様が攻撃されていたことを示す情報を受けていませんでした。

問題を緩和する要素

マイクロソフトは、この脆弱性の問題を緩和する要素を確認していません。

回避策

マイクロソフトは、この脆弱性の回避策を確認していません。

セキュリティ更新プログラムの展開

セキュリティ更新プログラムの展開については、「概要」のここで言及されているサポート技術情報を参照してください。

謝辞

マイクロソフトでは、協調的な脆弱性の公開によるお客様の保護に際して、セキュリティ コミュニティの方々からいただいたご助力に感謝いたします。詳細については、謝辞を参照してください。

免責

マイクロソフト サポート技術情報に含まれている情報は、いかなる保証もない現状ベースで提供されるものです。Microsoft Corporation およびその関連会社は、市場性および特定の目的への適合性を含めて、明示的にも黙示的にも、一切の保証をいたしません。さらに、Microsoft Corporation およびその関連会社は、本文書に含まれている情報の使用及び使用結果につき、正確性、真実性など、いかなる表明・保証も行いません。Microsoft Corporation、その関連会社およびこれらの権限ある代理人による口頭または書面による一切の情報提供またはアドバイスは、保証を意味するものではなく、かつ上記免責条項の範囲を狭めるものではありません。Microsoft Corporation、その関連会社およびこれらの者の供給者は、直接的、間接的、偶発的、結果的損害、逸失利益、懲罰的損害、または特別損害を含むすべての損害に対して、状況のいかんを問わず一切責任を負いません。結果的損害または偶発的損害に対する責任の免除または制限を認めていない地域においては、上記制限が適用されない場合があります。

更新履歴

  • V1.0 (2015/03/11):このセキュリティ情報ページを公開しました。

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