マイクロソフト セキュリティ情報 MS16-048 - 重要
CSRSS 用のセキュリティ更新プログラム (3148528)
公開日:2016 年 4 月 13 日
バージョン: 1.0
概要
このセキュリティ更新プログラムは、Microsoft Windows の脆弱性を解決します。この脆弱性により、攻撃者が標的のシステムにログオンし、特別な細工がされたアプリケーションを実行した場合、セキュリティ機能のバイパスが起こる可能性があります。
このセキュリティ更新プログラムは、すべてのサポートされているエディションの Windows 8.1、Windows Server 2012、Windows Server 2012 R2、Windows RT 8.1、および Windows 10 について、深刻度が「重要」と評価されています。詳細については、「影響を受けるソフトウェア」のセクションを参照してください。
このセキュリティ更新プログラムは、Windows がメモリ内のプロセス トークンを管理する方法を修正することにより、この脆弱性を解決します。脆弱性の詳細については、「脆弱性の情報」を参照してください。
この更新プログラムの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報 3148528 を参照してください。
影響を受けるソフトウェアと脅威の深刻度
次のソフトウェア バージョンまたはエディションが影響を受けます。一覧にないバージョンまたはエディションは、サポート ライフサイクルが終了しているか、この脆弱性の影響を受けません。ご使用中のソフトウェアのバージョンまたはエディションのサポート ライフサイクルを確認するには、Microsoft サポート ライフサイクルの Web サイトを参照してください。
影響を受ける各ソフトウェアの深刻度の評価は、脆弱性の影響が最も深刻な場合を想定しています。深刻度の評価およびセキュリティ上の影響に関連して、このセキュリティ情報の公開から 30 日間でこの脆弱性が悪用される可能性に関する情報については、4 月のセキュリティ情報の概要の Exploitability Index (悪用可能性指標) を参照してください。
**オペレーティング システム** | [**Windows CSRSS のセキュリティ機能のバイパスの脆弱性 - CVE-2016-0151**](https://www.cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=cve-2016-0151) | **置き換えられる更新プログラム**\* |
**Windows 8.1** | ||
[Windows 8.1 for 32-bit Systems](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=4c09ca78-e142-4608-a4ee-a608942b888d) (3146723) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [MS16-008](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=718007) の 3121212 |
[Windows 8.1 for x64-based Systems](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=24473cc4-c9d9-44ca-adb7-2c8607e1d0df) (3146723) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [MS16-008](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=718007) の 3121212 |
**Windows Server 2012 および Windows Server 2012 R2** | ||
[Windows Server 2012](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=758df08f-ba11-49c2-b9c8-572f02d1f65d) (3146723) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [MS15-001](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=522536) の 3023266 |
[Windows Server 2012 R2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=13f320cf-90fc-452d-89b6-acd90ac0136f) (3146723) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [MS16-008](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=718007) の 3121212 |
**Windows RT 8.1** | ||
Windows RT 8.1[1] (3146723) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [MS16-008](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=718007) の 3121212 |
**Windows 10** | ||
[Windows 10 for 32-bit Systems](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3147461)[2] (3147461) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [3140745](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3140745) |
[Windows 10 for x64-based Systems](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3147461)[2] (3147461) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [3140745](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3140745) |
[Windows 10 Version 1511 for 32-bit Systems](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3147458)[2] (3147458) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [3140768](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3140768) |
[Windows 10 Version 1511 for x64-based Systems](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3147458)[2] (3147458) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [3140768](https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3140768) |
**Server Core インストール オプション** | ||
[Windows Server 2012](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=758df08f-ba11-49c2-b9c8-572f02d1f65d) (Server Core インストール) (3146723) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [MS15-001](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=522536) の 3023266 |
[Windows Server 2012 R2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=13f320cf-90fc-452d-89b6-acd90ac0136f) (Server Core インストール) (3146723) | **重要** セキュリティ機能のバイパス | [MS16-008](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=718007) の 3121212 |
[2]Windows 10 の更新プログラムは累積的です。今月のセキュリティ リリースには、セキュリティ以外の更新プログラムに加えて、Windows 10 に影響する脆弱性のすべてのセキュリティ修正プログラムが含まれています。これらの更新プログラムは、Microsoft Update カタログを介して入手可能です。
* "置き換えられる更新プログラム" 列には、置き換えられる一連の更新プログラムの中で、最新の更新プログラムのみが表示されています。置き換えられる更新プログラムの完全な一覧については、Microsoft Update カタログにアクセスし、更新プログラムのサポート技術情報番号を検索してから、更新プログラムの詳細を表示します (置き換えられる更新プログラムの情報は [パッケージの詳細] タブにあります)。
注: Windows Server 2016 Technical Preview 4 および Windows Server 2016 Technical Preview 5 が影響を受けます。これらのオペレーティング システムを実行しているお客様は、Windows Update から入手できる更新プログラムを適用することをお勧めします。
脆弱性の情報
Windows CSRSS のセキュリティ機能のバイパスの脆弱性 - CVE-2016-0151
クライアント/サーバー ランタイム サブシステム (CSRSS) がメモリ内のプロセス トークンを適切に管理しない場合、Microsoft Windows にセキュリティ機能のバイパスの脆弱性が存在します。
攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、管理者として任意のコードを実行する可能性があります。攻撃者は、その後、プログラムのインストール、データの表示、変更、削除などを行ったり、完全なユーザー権限を持つ新たなアカウントを作成したりする可能性があります。
この脆弱性の悪用には、攻撃者はまずシステムにログオンする必要があります。次に、攻撃者はこの脆弱性の悪用を意図して特別に細工したアプリケーションを実行し、影響を受けるコンピューターを制御する可能性があります。このセキュリティ更新プログラムは、Windows がメモリ内のプロセス トークンを管理する方法を修正することにより、この脆弱性を解決します。
次の表には、Common Vulnerabilities and Exposures リストの各脆弱性の標準のエントリへのリンクが含まれています。
脆弱性のタイトル | CVE 番号 | 一般に公開 | 悪用 |
Windows CSRSS のセキュリティ機能のバイパスの脆弱性 | CVE-2016-0151 | なし | なし |