マイクロソフト セキュリティ情報 MS16-058 - 重要
Windows IIS 用のセキュリティ更新プログラム (3141083)
公開日:2016 年 5 月 11 日 | 最終更新日:2016 年 7 月 27 日
バージョン: 1.1
概要
このセキュリティ更新プログラムは、Microsoft Windows の脆弱性を解決します。この脆弱性により、ローカル システムにアクセスできる攻撃者が悪意のあるアプリケーションを実行すると、リモートでコードが実行される可能性があります。この脆弱性が悪用された場合、攻撃者が現在のユーザーと同じユーザー権限を取得する可能性があります。システムに関するユーザー権限が低く設定されているアカウントを使用しているユーザーは、管理者ユーザー権限で実行しているユーザーよりも影響が少なくなると考えられます。
このセキュリティ更新プログラムは、すべてのサポートされているリリースの Windows Vista および Windows Server 2008 について、深刻度が「重要」と評価されています。詳細については、「影響を受けるソフトウェア」のセクションを参照してください。
このセキュリティ更新プログラムは、Windows がライブラリを読み込むときに入力を検証する方法を変更することにより、これらの脆弱性を解決します。脆弱性の詳細については、「脆弱性の情報」を参照してください。
この更新プログラムの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報 3141083 を参照してください。
影響を受けるソフトウェアと脅威の深刻度
次のソフトウェア バージョンまたはエディションが影響を受けます。一覧にないバージョンまたはエディションは、サポート ライフサイクルが終了しているか、この脆弱性の影響を受けません。ご使用中のソフトウェアのバージョンまたはエディションのサポート ライフサイクルを確認するには、Microsoft サポート ライフサイクルの Web サイトを参照してください。
影響を受ける各ソフトウェアの深刻度の評価は、脆弱性の影響が最も深刻な場合を想定しています。深刻度の評価およびセキュリティ上の影響に関連して、このセキュリティ情報の公開から 30 日以内にこの脆弱性が悪用される可能性に関する情報については、5 月のセキュリティ情報の概要の Exploitability Index (悪用可能性指標) を参照してください。
**オペレーティング システム** | [**Windows DLL 読み込みのリモートでコードが実行される脆弱性 - CVE-2016-0152**](https://www.cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=cve-2016-0152) | 置き換えられる更新プログラム\* |
**Windows Vista** | ||
[Windows Vista Service Pack 2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=f08d3dba-1718-4065-ad1a-c5707b63c3a8) (3141083) | **重要** リモートでコードが実行される | [MS10-040](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=191788) の 982666 |
[Windows Vista x64 Edition Service Pack 2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=e377354c-f5d8-4319-ab41-562a890e9ae6) (3141083) | **重要** リモートでコードが実行される | [MS10-040](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=191788) の 982666 |
**Windows Server 2008** | ||
[Windows Server 2008 for 32-bit Systems Service Pack 2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=37876cca-c1cf-4145-a352-7dec6cfb933c) (3141083) | **重要** リモートでコードが実行される | [MS10-040](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=191788) の 982666 |
[Windows Server 2008 for x64-based Systems Service Pack 2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=363ce339-0ac8-484d-8845-b059feb14aa0) (3141083) | **重要** リモートでコードが実行される | [MS10-040](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=191788) の 982666 |
[Windows Server 2008 for Itanium-based Systems Service Pack 2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=b0401daf-bb5e-4815-867c-d90cc72326cb) (3141083) | **重要** リモートでコードが実行される | [MS10-040](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=191788) の 982666 |
**Server Core インストール オプション** | ||
[Windows Server 2008 for 32-bit Systems Service Pack 2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=37876cca-c1cf-4145-a352-7dec6cfb933c) (Server Core インストール) (3141083) | **重要** リモートでコードが実行される | [MS10-040](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=191788) の 982666 |
[Windows Server 2008 for x64-based Systems Service Pack 2](https://www.microsoft.com/download/ja-jp/details.aspx?familyid=363ce339-0ac8-484d-8845-b059feb14aa0) (Server Core インストール) (3141083) | **重要** リモートでコードが実行される | [MS10-040](https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=191788) の 982666 |
脆弱性の情報
Windows DLL 読み込みのリモートでコードが実行される脆弱性 - CVE-2016-0152
Microsoft Windows が特定のライブラリを読み込む前に入力を適切に検証しない場合にリモートでコードが実行される脆弱性が存在します。この脆弱性の悪用に成功した攻撃者が対象のシステムを制御する可能性があります。攻撃者は、その後、プログラムのインストール、データの表示、変更、削除などを行ったり、完全なユーザー権限を持つ新たなアカウントを作成したりする可能性があります。コンピューターでのユーザー権限が低い設定のアカウントを持つユーザーは、管理者特権で実行しているユーザーよりもこの脆弱性による影響が少ないと考えられます。
この脆弱性を悪用するには、攻撃者が最初に、悪意のあるアプリケーションを実行できる権限を持ってローカル システムにアクセスする必要があります。このセキュリティ更新プログラムは、Windows がライブラリを読み込むときに入力を検証する方法を変更することにより、これらの脆弱性を解決します。
次の表には、Common Vulnerabilities and Exposures リストの脆弱性の標準のエントリへのリンクが含まれています。
脆弱性のタイトル | CVE 番号 | 一般に公開 | 悪用 |
Windows DLL 読み込みのリモートでコードが実行される脆弱性 | CVE-2016-0152 | なし | なし |