Stream オブジェクト (ADO)

バイナリ データまたはテキストのストリームを表します。

ファイル システムやメール システムなどのツリー構造の階層では、Record に、ファイルまたはメールの内容を含むビットの既定のバイナリ ストリームが関連付けられている場合があります。 Stream オブジェクトを使って、これらのデータ ストリームを含むフィールドまたはレコードを操作できます。 Stream オブジェクトは、次の方法で取得できます。

  • バイナリ データまたはテキスト データを含むオブジェクト (通常はファイル) を指す URL から。 このオブジェクトには、単純なドキュメント、構造化されたドキュメントを表す Record オブジェクト、またはフォルダーを指定できます。

  • Record オブジェクトに関連付けられている既定の Stream オブジェクトを開くことで。 Record が開かれたときに Record オブジェクトに関連付けられている既定のストリームを取得して、ストリームを開くだけのラウンドトリップを排除できます。

  • Stream オブジェクトをインスタンス化することで。 これらの Stream オブジェクトを使って、アプリケーションのためにデータを格納できます。 URL に関連付けられている Stream または Record の既定の Stream とは異なり、インスタンス化された Stream には基になるソースとの既定の関連付けはありません。

Stream オブジェクトのメソッドとプロパティを使って、次の操作を行うことができます。

  • Open メソッドを使って、Record または URL から Stream オブジェクトを開きます。

  • Close メソッドを使って、Stream を閉じます。

  • Write および WriteText メソッドを使って、Stream にバイトまたはテキストを入力します。

  • Read および ReadText メソッドを使って、Stream からバイトを読み取ります。

  • Flush メソッドを使って、まだ ADO バッファー内にある Stream データを基になるオブジェクトに書き込みます。

  • CopyTo メソッドを使って、Stream の内容を別の Stream にコピーします。

  • SkipLine メソッドと LineSeparator プロパティを使用して、ソース ファイルから行を読み取る方法を制御します。

  • EOS プロパティと SetEOS メソッドを使用して、ストリーム位置の末尾を決定します。

  • SaveToFile メソッドと LoadFromFile メソッドを使用して、ファイル内のデータを保存および復元します。

  • Charset プロパティを使って、Stream の格納に使われる文字セットを指定します。

  • Cancel メソッドを使って、非同期 Stream 操作を停止します。

  • Size プロパティを使って、Stream 内のバイト数を決定します。

  • Position プロパティを使って、Stream 内の現在位置を制御します。

  • Type プロパティを使って、Stream のデータの型を決定します。

  • State プロパティを使って、Stream の現在の状態 (閉じている、開いている、または実行中) を決定します。

  • Mode プロパティを使って、Stream のアクセス モードを指定します。

Note

http スキームを使用する URL は、Microsoft OLE DB Provider for Internet Publishing を自動的に呼び出します。 詳細については、「絶対 URL と相対 URL」を参照してください。

Stream オブジェクトでは、安全にスクリプトを作成することができます。

このセクションでは、次のトピックを扱います。

参照

レコードとストリーム