SQL Server ビッグ データ クラスターのコンピューティング プールの概要

適用対象: SQL Server 2019 (15.x)

重要

Microsoft SQL Server 2019 ビッグ データ クラスターのアドオンは廃止されます。 SQL Server 2019 ビッグ データ クラスターのサポートは、2025 年 2 月 28 日に終了します。 ソフトウェア アシュアランス付きの SQL Server 2019 を使用する既存の全ユーザーはプラットフォームで完全にサポートされ、ソフトウェアはその時点まで SQL Server の累積更新プログラムによって引き続きメンテナンスされます。 詳細については、お知らせのブログ記事と「Microsoft SQL Server プラットフォームのビッグ データ オプション」を参照してください。

この記事では、SQL Server ビッグ データ クラスターでの "SQL Server コンピューティング プール" の役割について説明します。 コンピューティング プールにより、SQL Server ビッグ データ クラスター用のスケールアウト コンピューティング リソースが提供されます。 これらは、SQL Server マスター インスタンスから計算作業 (中間結果セット) をオフロードするために使用されます。 以降のセクションでは、コンピューティング プールのアーキテクチャ、機能、使用シナリオについて説明します。

この 5 分間のビデオでは、コンピューティング プールの概要についてもご覧いただけます。

コンピューティング プールのアーキテクチャ

コンピューティング プールは、Kubernetes で実行されている 1 つまたは複数のコンピューティング ポッドで構成されます。 これらのポッドの自動化された作成と管理は、SQL Server マスター インスタンスによって調整されます。 各ポッドには、一連の基本サービスと、SQL Server データベース エンジンのインスタンスが含まれています。

コンピューティング プールのアーキテクチャ

スケール アウト グループ

コンピューティング プールは、SQL Server、Oracle、MongoDB、Teradata、HDFS などのさまざまな外部データ ソースに対する分散クエリの PolyBase スケールアウト グループとして機能することができます。 Kubernetes でコンピューティング ポッドを使用することにより、SQL Server ビッグ データ クラスターで PolyBase スケールアウト グループ用のコンピューティング ポッドの作成と構成を自動化できます。

コンピューティング プールのシナリオ

コンピューティング プールが使用されるシナリオには、次のものがあります。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリによって、記憶域プール内にある 1 つ以上のテーブルが使用される場合。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリによって、データ プール内にあるラウンド ロビン分散の 1 つ以上のテーブルが使用される場合。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリによって、SQL Server、Oracle、MongoDB、Teradata の外部データ ソースを含むパーティション分割されたテーブルが使用される場合。 このシナリオの場合、クエリ ヒント OPTION (FORCE SCALEOUTEXECUTION) を有効にする必要があります。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリによって、HDFS の階層内にある 1 つ以上のテーブルが使用される場合。

コンピューティング プールが使用されないシナリオには、次のものがあります。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリによって、外部の Hadoop HDFS クラスター内にある 1 つ以上のテーブルが使用される場合。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリによって、Azure Blob Storage 内の 1 つ以上のテーブルが使用される場合。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリによって、SQL Server、Oracle、MongoDB、Teradata の外部データ ソースを含むパーティション分割されていないテーブルが使用される場合。

  • クエリ ヒント OPTION (DISABLE SCALEOUTEXECUTION) が有効になっている場合。

  • マスター インスタンスに送信されたクエリが、マスター インスタンスに配置されているデータベースに適用される場合。

次のステップ

SQL Server ビッグ データ クラスター の詳細については、次のリソースを参照してください。