方法:機能拡張のインストールと管理

データベース コードを分析するルール、データベース単体テストの条件、およびビルド/配置コントリビューターを追加すると、SQL Server Data Tools などの Visual Studio エディションに用意されている機能を拡張できます。 ただし、機能拡張を自分で作成したか、他のユーザーが作成したかにかかわらず、機能拡張を使用するには、あらかじめインストールしておく必要があります。

機能拡張をインストールする場所は、機能拡張の種類と、使用する場所によって変わります。 最新エディションの Visual Studio では、一部のコンポーネントのインストール場所は SQL Server のインストール ディレクトリから Visual Studio ディレクトリ内に移動されました。 そのため、複数バージョンのソフトウェアを簡単に併用できるようになりましたが、複数バージョンの SQL Server Data Tools やコマンド ラインから使用する場合は、状況に応じて複数の場所に機能拡張をインストールする必要があります。

Visual Studio 内で使用する機能拡張のインストール

拡張機能の種類 インストール場所
SQL Server の単体テストのカスタム テスト条件 <Visual Studio Install Dir>\Common7\IDE\Extensions\Microsoft\SQLDB\TestConditions
ビルド コントリビューター

配置コントリビューター

静的コード分析ルール
<Visual Studio Install Dir>\Common7\IDE\Extensions\Microsoft\SQLDB\DAC\120\Extensions

<Visual Studio Install Dir> は、使用している Visual Studio のバージョンとインストール場所によって異なります。 Visual Studio 2012 の場合、通常は C:\Program Files (x86)\MicrosoftVisual Studio 11.0 です。 Visual Studio 2013 の場合、通常は C:\Program Files (x86)\MicrosoftVisual Studio 12.0 です。

機能拡張は、コマンド ライン サービスの一部として実行できます。

拡張機能の種類 コマンド ライン サービス インストール フォルダー
SQL Server の単体テストのカスタム テスト条件 MSBuild または MSTest を使用して、Visual Studio 2013 の開発者コマンド プロンプトなどのコマンド ライン ツールから単体テストを実行できます。 Visual Studio 内で実行する場合と同じです。
ビルド コントリビューター

配置コントリビューター
SqlPackage.exe。または、データベース プロジェクトをビルドするときに MSBuild のターゲットの配置または公開を使用します。 MSBuild:Visual Studio 内で実行する場合と同じです。

SqlPackage.exe:Visual Studio ディレクトリ内にある場合は、上記と同じです。

SqlPackage.exe と他の DacFx DLL がそのディレクトリ以外の場所にある場合、機能拡張は同じディレクトリか、C:\Program Files (x86)\Microsoft SQL Server\120\DAC\bin\Extensions 内に配置する必要があります。
静的コード分析ルール MSBuild を使用して、プロジェクトをビルドし、静的コード分析を実行できます。

また、作成したアプリケーションから、CodeAnalysisService API を使用してコード分析を実行することもできます。 この場合、機能拡張のルックアップ ルールは、SqlPackage.exe を使用する場合と同様に機能します。
ビルド コントリビューターと配置コントリビューターで同じフォルダーが使用されます

注意

プログラム ファイル フォルダー内のインストール ディレクトリにアクセスするには、コンピューターの管理者アクセス許可を持っている必要があります。 適切なアクセス許可を持っていない場合は、ネットワーク管理者に問い合わせてください。

セキュリティに関する考慮事項

自分で作成していない機能拡張をインストールする場合、あらかじめ次のリスクを理解しておく必要があります。

  • 機能拡張のインストール プログラムは、悪意のあるプログラムで、インストールが許可されると保護されたリソースにアクセスできるようになる可能性があります。

  • 機能拡張自体に悪意があり、機能拡張を使用するユーザーが十分な権限が持っている場合は、保護されているリソースを制御できるようになる可能性があります。

リスクを最小限に抑えるために、ソースがわかっている場合にのみ機能拡張をインストールするようにしてください。 信頼できないソースから機能拡張を入手する場合、インストールして使用する前に、機能拡張のソース コードとそのインストール プログラム (存在する場合) を調べる必要があります。

カスタムの機能拡張をインストールするには

署名したアセンブリ (.dll) を正しいインストール フォルダーにコピーします。 Visual Studio を閉じて、開き直します。 機能拡張を使用できるようになります。

参照

データベース機能の拡張