Outlook のリボンをカスタマイズする

Microsoft Office Outlook でリボンをカスタマイズする場合、アプリケーションのどこにカスタム リボンを表示するかを検討する必要があります。 Outlook によりメイン アプリケーション ユーザー インターフェイス (UI) にリボンが表示されます。また、ユーザーが電子メール メッセージの作成など、特定のタスクを実行すると、ウィンドウが開いてリボンが表示されます。 これらのアプリケーション ウィンドウをインスペクターと呼びます。

適用対象: このトピックの情報は、Outlook の VSTO アドイン プロジェクトに適用されます。 詳細については、「Office アプリケーションおよびプロジェクトの種類別の使用可能な機能」を参照してください。

カスタム リボンをメイン アプリケーション UI に追加する

Outlook のメインのアプリケーション UI は、エクスプローラーと呼ばれます。 リボン (ビジュアル デザイナー) 項目を使用する場合は、プロパティ ウィンドウでリボンの [RibbonType] プロパティをクリックした後、[Microsoft.Outlook.Explorer] を選択すると、エクスプローラーにリボンを追加できます。

インスペクターにリボンを割り当てる

インスペクターのメッセージ クラスに対応するリボンの種類を指定することによって、カスタマイズするインスペクターを指定します。

リボン (ビジュアル デザイナー) 項目を使用する場合は、プロパティ ウィンドウでリボンの [RibbonType] プロパティをクリックし、値の一覧から 1 つ以上のリボン ID を選択します。

1 つのプロジェクトに複数のリボンを追加することができます。 複数のリボンで 1 つのリボン ID を共有する場合は、プロジェクトの ThisAddin クラスの CreateRibbonExtensibilityObject メソッドをオーバーライドし、実行時に表示するリボンを指定します。 詳細については、「リボンの概要」を参照してください。 リボンのそれぞれの種類について詳しくは、技術記事「Outlook 2007 におけるリボンのカスタマイズ」をご覧ください。

リボン XML を使用してリボンの種類を指定する

リボン (XML) 項目を使用する場合は、GetCustomUI メソッドの ribbonID パラメーターの値を確認して、適切なリボンを返します。

GetCustomUI メソッドは、Visual Studio によってリボン コード ファイルに自動的に生成されます。 ribbonID パラメーターは、エクスプローラーまたは特定の種類のインスペクターを識別する文字列です。 ribbonID パラメーターの有効値の完全な一覧については、技術記事「Outlook 2007 におけるリボンのカスタマイズ」を参照してください。

次のコード例は、Microsoft.Outlook.Mail.Compose インスペクターにのみカスタム リボンを表示する方法を示しています。 これは、ユーザーが新しい電子メール メッセージを作成するときに表示されるインスペクターです。 表示するリボンは、Ribbon クラスで生成される GetResourceText() メソッドで指定します。 Ribbon クラスについて詳しくは、「リボン XML」をご覧ください。

public string GetCustomUI(string ribbonID)
{
    string ribbonXML = String.Empty;

    if (ribbonID == "Microsoft.Outlook.Mail.Compose")
    {
        ribbonXML = GetResourceText("Trin_RibbonOutlookBasic.Ribbon1.xml");
    }

    return ribbonXML;
}