Word のドキュメント レベルのカスタマイズのプログラミングの概要
Visual Studio を使用して Microsoft Office Word のドキュメント レベルのカスタマイズの作成を始める場合は、次のことを理解しておく必要があります。
適用対象: このトピックの情報は、Word のドキュメント レベルのプロジェクトに適用されます。 詳細については、「Office アプリケーションおよびプロジェクトの種類別の使用可能な機能」を参照してください。
Word のドキュメント レベルのカスタマイズのしくみについて理解する
作成する Word の各カスタマイズは、1 つのドキュメントに基づいています。 エンド ユーザーがカスタマイズを使い始めるときは、ドキュメントを開くか、Word テンプレートからドキュメントを作成します。 ドキュメントでのイベント (たとえば、特定の領域へのカーソルの移動や、ボタンやメニュー項目のクリックなど) で、アセンブリ内のイベント処理メソッドを呼び出すことができます。 ドキュメントが閉じられると、カスタマイズによって提供される機能は Word で使用できなくなります。
詳細については、「ドキュメント レベルのカスタマイズのアーキテクチャ」を参照してください。
Word 用のドキュメント レベルのプロジェクトを作成する
Word のドキュメント レベルのカスタマイズを作成するには、[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスで Word 文書または Word テンプレートのプロジェクト テンプレートを使用します。 これらのテンプレートには必要なアセンブリ参照とプロジェクト ファイルが含まれています。
Word 用のドキュメント レベル プロジェクトを作成する方法の詳細については、「方法: Visual Studio で Office プロジェクトを作成する」を参照してください。 これらのプロジェクト テンプレートの詳細については、「Office プロジェクト テンプレートの概要」を参照してください。
ホスト項目とホスト コントロールを使用して Word 文書をプログラミングする
"ホスト項目" と "ホスト コントロール" は、ドキュメント レベルのカスタマイズ用のプログラミング モデルを提供するクラスです。
ホスト項目は、コードのエントリ ポイントを提供し、ホスト コントロールと Windows フォーム コントロール用のコンテナーとしても機能します。 Word のドキュメント レベルのプロジェクトでは、ホスト項目は ThisDocument クラスによって表されます。
ホスト コントロールは、コンテンツ コントロール、ブックマーク、XML ノードなどのネイティブな Word オブジェクトに基づいています。 ホスト コントロールは、Word のネイティブ オブジェクトと同様の機能を提供しますが、新しいイベント、デザイナー サポート、データ バインディング機能も備えています。 それらは、プロジェクト コードと IntelliSense でファーストクラス オブジェクトとして表示されるので、Word オブジェクト モデル内を移動する必要はなく、コード内で特定のオブジェクトを簡単に直接参照できます。
詳細については、次のトピックを参照してください。
Word のユーザー インターフェイスをカスタマイズする
ユーザーがソリューションと対話する何らかの手段を提供するため、ほとんどの Microsoft Office ソリューションにおいて、Office アプリケーションのユーザー インターフェイス (UI) が変更されます。 ドキュメント レベルのカスタマイズを使用して Word の UI を変更するには、さまざまな方法があります。 たとえば、リボンにコントロールを追加したり、操作ウィンドウを表示したりすることができます。 詳細については、「Office UI のカスタマイズ」を参照してください。
また、プロジェクトに関連付けられているドキュメントを Visual Studio で直接開くこともできます。 ドキュメントを Visual Studio で開くと、Word のユーザー インターフェイスを使用してドキュメントを変更できます。 ドキュメントをデザイン サーフェイスとして使用することもでき、コントロールをその上にドラッグできます。 詳細については、「Visual Studio 環境における Office プロジェクト」を参照してください。
データにコントロールをバインドする
コンテンツ コントロールと Bookmark コントロールは、[データ ソース] ウィンドウからドラッグできるコントロールのリストに含まれています。 この方法でコンテンツ コントロールとブックマークを追加すると、ウィンドウを使用して設定したデータ ソースに自動的にバインドされます。 コードを記述しなくても、データベース、サービス、ビジネス オブジェクトのデータを表示できます。 詳細については、「Office ソリューションのコントロールにデータをバインドする」を参照してください。
次のステップ
Word のドキュメント レベルのカスタマイズを作成する方法については、「チュートリアル: Word のドキュメント レベルのカスタマイズを初めて作成する」を参照してください。 このチュートリアルでは、Visual Studio の Office 開発ツールと、Word のドキュメント レベルのカスタマイズのプログラミング モデルについて説明されています。
Word プロジェクトの一般的なタスクが解説されているトピックの一覧については、「Office プログラミングの共通タスク」を参照してください。