電源管理のシステム全体の概要

電源管理には、システム ハードウェアとデバイス ハードウェア、およびシステム ソフトウェアとドライバからのサポートが必要です。 必要なハードウェアのサポートについては、前のセクションで説明したように、業界仕様で説明されています。 このトピックでは、ソフトウェアのサポートについて説明します。具体的には、オペレーティング システムの要件に準拠し、デバイスに合わせて電源を管理するために、ドライバーが実行する必要がある操作について説明します。

次の図は、電源管理のシステム全体の概要を示しています。

diagram illustrating a system-wide overview of power management.

アプリケーションとユーザーは、コントロール パネルおよび電源管理ルーチンを呼び出すことによって、電源管理の決定に影響を与えることができます。 ユーザーは、コントロール パネルを使用して、カスタム電源設定を含むシステムおよびデバイスの電源オプションを設定できます。 コントロール パネルは、電源マネージャーとドライバーに、アクティブな電源ポリシーと関連する電源設定の変更を通知します。 Windows Vista 以降、電源マネージャーは、ドライバーが通知を受け取るために登録する電源設定コールバックを呼び出すことによって、ドライバーに通知します。 Windows Server 2003、Windows XP、および Windows 2000 では、この通知は WMI 経由で実行されます。

電源マネージャーは、システム全体 の電源ポリシー (システムの電力使用量を管理する規則) を管理します。 (詳細については、システム電源ポリシーを参照) 電源マネージャーは、コントロール パネルおよび API からの情報を使用して、アプリケーションがさまざまなデバイスを使用しているタイミングや必要がある場合を判断し、システムの電源ポリシーを適切に調整できるようにします。

電源マネージャーには、電源管理サポート ルーチン電源管理マイナー IRP、および必要なドライバー エントリ ポイントを含むドライバーのインターフェイスも用意されています。

電源マネージャーがシステムの電源状態の変更を要求すると、ドライバーはデバイスを適切なデバイスの電源状態にすることで応答します。 さらに、ドライバーはデバイスのアイドル状態の検出を実行し、未使用のデバイスをスリープ状態にできます。 バス固有のメカニズムは、デバイスの電源機能を報告し、デバイスの状態を設定および報告し、デバイスの電源を変更します。 デバイスの電源が変更される正確な方法とタイミングは、デバイスの種類とデバイス ハードウェアの機能によって異なります。

ACPI ハードウェアは最大の省電力を実現しますが、ドライバーの電源管理を有効にするために、ハードウェアを ACPI に準拠させる必要はありません。