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Windows Mixed Reality と新しい Microsoft Edge

新しい Microsoft Edge がダウンロードできるようになり、Windows Update を介したお客様への自動的なロール アウトが開始されました。

デスクトップ向けの新しい Microsoft Edge は、Chromium オープン ソース プロジェクトを採用しています。 そのおかげで、ユーザーにとっては互換性が向上し、Web 開発者にとっては断片化が軽減されます。 また、WebVR に代わって VR ヘッドセットのイマーシブ Web エクスペリエンスを生み出す新しい標準となった WebXR もリリース時点でサポートされています。

重要

最新の Windows 10 または Windows 11 デバイスに Microsoft Edge をインストールすると、PC 上の以前の (レガシの) バージョンは置き換えられます。

新しい Microsoft Edge をインストールする

新しい Microsoft Edge をインストールする前に、Windows Mixed Reality で新しい Microsoft Edge などのネイティブ Win32 アプリケーションのサポートを入手するために、Windows 10 バージョン 1903 以降または Windows 11 にアップグレードしてください。 Windows Update をチェックするか、最新バージョンの Windows 10 または Windows 11 を手動でインストールしてください。

Windows 10 バージョン 1903 以降または Windows 11 にアップグレードしたら、新しい Microsoft Edge を使い始めることができます。 新しい Microsoft Edge は Windows Update 経由でロール アウトされますが、もっと早く使いたい場合は Microsoft Edge Web サイトから新しい Microsoft Edge を手動でインストールできます。

重要

新しい Microsoft Edge では、VR ヘッドセット用のイマーシブ Web エクスペリエンスを作成するための新しい標準である WebXR がサポートされるようになりました。 新しい Microsoft Edge をインストールすると、Microsoft Edge で WebVR エクスペリエンスを利用できなくなります。

既知の問題

2020-01 Windows 10 バージョン 1903 (以降) の累積的な更新プログラムで解決された既知の問題

  • 新しい Microsoft Edge を含む Win32 アプリを起動すると、ヘッドセットのディスプレイが一時的にフリーズする。
  • [Microsoft Edge] タイルが Windows Mixed Reality スタート メニューから消える ("クラシック アプリ" フォルダー内にあります)。
  • 以前の Microsoft Edge のウィンドウが引き続き Mixed Reality ホームに配置されているが、使用できない。 これらのウィンドウをアクティブ化しようとすると、デスクトップ アプリで Edge が起動する。
  • Mixed Reality ホームでハイパーリンクを選択すると、Mixed Reality ホームではなく、デスクトップで Web ブラウザーが起動する。
  • WebVR がサポートされなくなったにもかかわらず、Mixed Reality ホームに WebVR ショーケース アプリが存在する。
  • キーボードの起動とビジュアルの全般的な改善。

モニターと入力の処理に関する問題

2020-01 Windows 10 バージョン 1903 以降の累積的な更新プログラムを適用した後、Windows Mixed Reality セッション期間中に、[Settings] (設定) > [System] (システム) > [Display] (ディスプレイ) で、仮想モニターが汎用物理モニターとして表示されます。 その結果、特に 2 つ以上の物理モニターを使用しているユーザーは、デスクトップ レイアウトと入力の処理に関する問題に気付くことがあります。

これが発生する理由

Windows Mixed Reality での従来の Win32 アプリケーションのサポートは、Windows 10 May 2019 Update で導入されました。 このサポートを有効にするには、Win32 アプリケーションをホストするために仮想モニターを作成する必要があります。 新しい Win32 アプリケーションを起動するたびに、別の仮想モニターが作成される必要があります。 仮想モニターの作成には大量のリソースが必要なため、ヘッドセットのディスプレイが短時間フリーズする場合があります。 ユーザーから、この動作が不快で混乱を生じさせるものだったとのフィードバックが寄せられています。 このフィードバックだけでなく、Win32 アプリケーションがますます使われるようになっていることも考慮し、Microsoft はこの混乱を避けるために Windows Mixed Reality の起動時に 3 つの仮想モニターを事前に割り当てることにしました。そうすることにより、ユーザーはヘッドセット ディスプレイのフリーズを経験せずに最大で 3 つの Win32 アプリケーションを同時に起動できるようになります。

回避策

その後、特に複数の物理モニターを使用している一部のユーザーから、この仮想モニターの事前割り当てを無効にしたいという要望のフィードバックが寄せられました。 ユーザーがもっと自由に制御できるようにするため、Microsoft はレジストリ キー値の変更を含む回避策を利用できるようにしました。次回以降の Windows Update で利用できます。

  • 2020-07 Windows 10 バージョン 2004 の累積的な更新プログラムのプレビュー (KB4568831)
  • 2020-10 Windows 10 バージョン 1909 の累積的な更新プログラムのプレビュー (KB4580386)
  • 2020-10 Windows 10 バージョン 1903 の累積的な更新プログラムのプレビュー (KB4580386)

Note

レジストリ キー値の変更は、上級ユーザーを対象にしています。

警告

仮想モニターの事前割り当てを無効にすると、Windows Mixed Reality で Win32 アプリケーション (Steam、新しい Microsoft Edge、Google Chrome など) を起動する際に、ヘッドセット ディスプレイが短時間フリーズすることがあります。

仮想モニターの事前割り当てを無効にする方法:

  1. 上記の Windows 10 の累積的な更新プログラムのプレビューのうちの 1 つのバージョンを Windows Update で確認し、利用可能な場合はアップデートをインストールします。 更新プログラムは、Windows Update の設定ページの [オプションの更新プログラム] または [詳細オプション] にある場合があります
  2. レジストリ エディターを起動します
  3. "HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Holographic" に移動します
  4. "PreallocateVirtualMonitors" REG_DWORD がない場合、[編集] > [新規] > [DWORD (32 ビット) 値] を選択して作成し、名前として「PreallocateVirtualMonitors」と入力します
  5. "PreallocateVirtualMonitors" REG_DWORD がある場合 (または今作成した場合)、エントリをダブルクリックして、[値のデータ] を 1 (既定値) から 0 (ゼロ) に変更します
    • TRUE - 1
    • FALSE - 0

これで、仮想モニターは事前に割り当てられるのではなく、Windows Mixed Reality で Win32 アプリケーションを起動するときに割り当てられるようになります。 この設定をリセットして仮想モニターの事前割り当てを有効にするには、DWORD の [値のデータ] を 1 に戻します。

その他の既知の問題

  • Windows Mixed Reality で開いている Web サイトは、Mixed Reality ポータルを閉じると失われるが、Microsoft Edge ウィンドウは Mixed Reality ホームで配置されていた場所に残る。
  • 360 Viewer 拡張機能を含む WebXR のエクスペリエンスが、ハイブリッド GPU が設定された PC で正常に起動しないことがある。 この問題は、新しい Microsoft Edge でプレビュー機能を有効にすることで回避できます。 edge://flags に移動して "multi gpu" を検索し、[WebXR Multi GPU Support] というフラグを有効にします。
  • Microsoft Edge ウィンドウからのオーディオが空間化されない。
  • 360 Viewer 拡張機能バージョン 2.3.8 で修正済み: Windows Mixed Reality で YouTube から 360 度ビデオを開くと、ヘッドセットでビデオがゆがむ場合があります。 Edge を再起動すると、この問題を解決するために 360 Viewer 拡張機能が目に見えない形で更新されます。 お使いの拡張機能のバージョンを確認するには、アドレス バーに「edge://system/」と入力し、[拡張機能] の横にある [展開] ボタンを選択します。