ラスタライザー (RS) ステージ

ラスタライザーは、表示されないプリミティブをトリミングし、ピクセル シェーダー (PS) ステージ用にプリミティブを準備して、ピクセル シェーダーを呼び出す方法を決定します。 ラスター化ステージは、リアルタイム 3D グラフィックスを表示するために、(図形やプリミティブで構成された) ベクター情報を (ピクセルで構成された) ラスター画像に変換します。

目的と用途

ラスター化時には、各プリミティブがピクセルに変換され、各プリミティブでは頂点単位の値が補間されます。 ラスター化では、視錘台に対する頂点のクリッピング、パースペクティブを求めるための z での除算、2D ビューポートへのプリミティブのマッピング、およびピクセル シェーダーの呼び出し方法の決定などが行われます。 ピクセル シェーダーの使用は省略できますが、ラスタライザー ステージでは常に、クリッピング、点を同次空間に変換するための透視除算、およびビューポートへの頂点のマッピングが実行されます。

ラスター化を無効にするには、ピクセル シェーダーが存在しないことをパイプラインに通知します (ピクセル シェーダー ステージ (PS)NULL に設定して、深度およびステンシル テストを無効にします)。 無効になっている間、ラスター化関連のパイプライン カウンターは更新されません。

階層型 Z バッファー最適化を実装しているハードウェアでは、深度およびステンシル テストを有効にしたままピクセル シェーダー (PS) ステージを NULL に設定することで、Z バッファーを事前に読み込むことができます。

ラスター化ルール」もご覧ください。

入力

ラスタライザー ステージに渡される頂点 (x、y、z、w) は同次クリップ空間と見なされます。 この座標空間では、X 軸は右向き、Y 軸は上向き、Z 軸はカメラから遠ざかる方向を向きます。

固定関数のラスタライザー (RS) ステージは、ストリーム出力 (SO) ステージや、ジオメトリ シェーダー (GS) ステージなどの前のパイプライン ステージから入力を受け取ります。 GS が使用されていない場合、RS はドメイン シェーダー (DS) ステージから入力を受け取ります。 DS も使用されていない場合、RS は頂点シェーダー (VS) ステージから入力を受け取ります。

出力

ピクセル シェーダー (PS) ステージの使用は省略できます。代わりに、ラスタライザー ステージから出力結合 (OM) ステージに直接出力することができます。

ラスター化ルール

グラフィックス パイプライン