保存先としてリモートの共有フォルダを指定したバックアップについて

こんにちは。 Windows テクノロジー サポートの松岡です。

今回は、最近いただいたお問い合わせについてご紹介します。

Windows Server バックアップのバックアップ ウィザードを使用してバックアップを構成する際、バックアップの保存場所として、リモートの共有フォルダを指定すると以下のポップアップが表示されます。

単発バックアップの場合
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スケジュール バックアップの場合
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保存先としてリモートの共有フォルダを指定したスケジュール バックアップについて
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保存先としてリモートの共有フォルダを指定した自動バックアップを構成するには Administrators グループまたは Backup Operators グループのメンバーであり、共有フォルダへ書き込みアクセス許可を持っているユーザーアカウントのユーザー名とパスワードを入力する必要があります。

保存先としてリモートの共有フォルダを指定した単発バックアップについて
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保存先としてリモートの共有フォルダを指定した手動バックアップを構成する場合には共有フォルダへの書き込みアクセス許可を持っているユーザー アカウントのユーザー名とパスワードを入力する必要があります。

手動バックアップを実行する際は、バックアップ ジョブはログオンしているユーザー権限で実行され、ウィザード中に入力したユーザー アカウントで共有フォルダに書き込みを行います。

これに対して、自動バックアップを実行する際は、バックアップ ジョブの実行及び、共有フォルダへの書き込みが、ウィザード中に入力したユーザー アカウントで行われます。
そのため、上記の差異が発生します。

ドメイン環境とワークグループ環境について
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ドメイン環境でスケジュール バックアップを作成する場合、上述の認証画面で指定したAdministrators グループまたは Backup Operators グループのメンバーに共有フォルダへの書き込みアクセス許可を与えれば良いのですが、ワークグループ環境で使用されている場合、ユーザーアカウントの管理はシステム毎になりますので、以下のいずれかの対応が必要になります。

a. Administrator アカウントを使用する場合、バックアップを実行するサーバーと、共有フォルダをホストしているサーバーの Administrator のパスワードを同じにする。

b. バックアップ用のアカウントを双方のサーバーに作成し、バックアップを実行するサーバーの Administrators か Backup Operators に追加し、共有フォルダをホストしているサーバーで、共有フォルダへの書き込みアクセスを許可する。

c. Wbadmin コマンドを実行するスクリプトを作成しタスク スケジューラに登録する。
タスクの実行を Administrators グループまたは Backup Operators グループのメンバーで行い、共有フォルダへの書き込みアクセス許可を持つユーザーを Wbadmin コマンドのオプションで指定することが可能です。
その際、パスワードを平文で指定する必要があります。

- 参考情報
リモート共有フォルダーへの自動バックアップを構成する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd851825.aspx

リモート共有フォルダーへの手動バックアップを構成する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc732451