Dynamics CRM Online 2015 Update 1 新機能: Web API 開発者プレビュー その 10

みなさん、こんにちは。

今回から Dynamics CRM Online 2015 Update 1 で提供される Web
API 開発者プレビューを T4 テンプレートで作成したクライアント
から利用する方法を紹介します。

Web API 開発者プレビューについての関連記事として、以下記事を
事前にご覧ください。

Web API 開発者プレビュー その 1
Web API 開発者プレビュー その 2

T4 テンプレートとは

T4 テンプレートとは Text Template Transformation Toolkit の略で
テンプレートベースでコードを自動生成できる仕組みのことです。

詳細は以下の記事をご覧ください。
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/bb126445.aspx

T4 テンプレートでのクライアント作成

メタデータの取得

まずは Web API エンドポイントのメタデータを取得します。

1. ブラウザで Dynamics CRM Online に接続します。

2. 認証を行ってログインした後、以下のアドレスを入れます。

https://<CRM Online のアドレス>/api/data/$metadata

3. エンドポイントの情報が表示されたら、内容を任意の場所に
保存します。

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Visual Studio 拡張のインストール

次に Visual Studio に拡張ツールをインストールします。

1. Visual Studio を開きます。

2. ツールメニューより拡張機能と更新プログラムをクリックします。

3. 左ペインよりオンラインを選択し、”odata v4” で検索します。
検索結果より OData v4 Client Code Generator をインストールします。

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4. インストール後 Visual Studio を一旦再起動します。

プロジェクトの作成

最後に Visual Studio プロジェクトを作成します。

1. Visual Studio を起動して、新しいプロジェクトを作成します。

2. Visual C# | Windows デスクトップ | コンソールアプリケーション
を選択して、任意の名前を付けます。ここでは WebApiT4Client と
しました。

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3. プロジェクトを右クリックして、追加 | 新しい項目を選択します。

4. 検索に odata と入力して、OData Client を探します。任意の名前
を付けて追加します。ここでは CrmODataClient としました。
※一部環境ではスクリプトの警告が出る事がありますが、その場合
一旦キャンセルを行ってください。

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5. CrmOdataClient.tt ファイルが開きます。9行目にメタデータを
指定する場所があるので、ダウンロードしたメタデータファイルの
パスを指定します。

例)
public const string MetadataDocumentUri = @"C:\$metadata.xml";

6. 変更を保存すると自動的にクライアントが生成されます。

image

まとめ

今回は T4 テンプレートを使ったクライアントの作成を紹介しました。
これは OData サービスを利用する場合に共通したものです。次回は
作成したクライアントを使ってプログラムを作成していきます。

お楽しみに!

- 中村 憲一郎